歓声が鳴り止まない青い監獄スタジアム。
U-20代表VS青い監獄11傑。今この瞬間に誕生する英雄を見届けるのはスタジアムの席を埋め尽くす程の観衆。
ボールはとある人物に辿り着いた。一瞬でその人に人が、視線が集まる。
ゴール前、狙えるシュートコースは右方向にはない。
敵チームのDFたちの連携を嘲笑うかのように笑みを浮かべ「だから、」と言葉を綴った。
「どっちもニトロだって♡」
遠慮なく左で蹴ったボールはゴールネットを揺らした。
『英雄!やはりこの試合の英雄は彼なのでしょうか!』
興奮したような実況の声がスタジアムに響き渡る。
彼の名を、”士道世一”という。
士道龍聖にとっての”サッカー”とはスポーツではなく、一種の”生命活動”である。
自分の遺伝子を残す行為こそ生きとし生けるものに与えられた生存本能だ。誰かと繋がったり、誰かを傷つけたりして誰かの記憶に残る行為もそれに等しい。
何かを創るのも、何者かになりたいと望むのも。勿論子孫を残すことも。自分が生きた証をこの世界に刻む行為だ。
士道龍聖にとってはそれが”サッカー”だっただけ。
ゴールとは”受精”。シュートは”種”、ゴールネットは”卵”。その歓喜の”誕生”を彼は”爆発”と呼ぶ。
無論、これらは彼のサッカーの才能が相まっての論理である。
彼の武器は”超空間感覚”。ゴールを奪い、戦場で生きることだけに全振りしたP・A全認識得点能力_。P・A付近ならば背中越しでも正確にゴールマウスを捉えられる。
彼の持論はそんな彼の天性の才能があってのものである。
そんな持論も相まってか、彼は少々…いや、だいぶ荒っぽい性格である。 サッカー面では勿論、日常生活でも…。
頭に血が上りやすく、なにかあればすぐに暴力に走る。案の定周りからは危険人物扱いされ、終いには”悪魔”と呼ばれる始末。
そんな問題児の龍聖のストッパー役が実の兄である士道世一である。
士道世一は世界的に活躍するサッカープレイヤーである。
齢19の大学一年生。とはいっても大学には全く通っていない。そこらへんは教授に話をつけているらしく、問題なく卒業できるとのこと。
現在はドイツのプロチーム、BMに所属している。彼の憧れの人物でもあり、好敵手でもあるノエル・ノアが所属しているチームである。また、世一や冴と同じく新世代世界11傑であるミヒャエル・カイザーとその腰巾着であるアレクシス・ネスもいる。
彼は生粋のエゴイストであり、ストライカーである。勝ちに拘ることは言わずもがな、ゴールも積極的に狙う。ゴールの為なら相手だけならず味方さえも蹴落とすほどである。
蹴落とした瞬間の彼の表情といえば毒物である。あの瞬間の妖艶な表情は男としてはくるものがある。何にとは言わないが。
…だからこそ彼の人気は世界共通であった。
そして忘れてはいけないのは、士道世一は士道龍聖の兄であるということ。
世一が一歳の時に龍聖は生まれた。まだ命について何も分からない年ではあるが、自分と同じように母から生まれたということは理解していた。
_生まれた当初は誰も思いもしなかったのだ。兄がレスバ最強になることなんて…、弟は過激な行動が目立つようになっていくなんて…。
龍聖が問題を起こした時には必ずと言ってもいいほど世一が呼ばれる。 世一自身、龍聖の性格を理解しているが、やはり度が過ぎていると感じてしまう。
中学時代。龍聖が数え切れない程の問題を起こしていた。学校から脱走したり、クラスメートに手を上げたり…更には教師にも…。そのたびに世一は下の階へ連れられ、いつの間にか龍聖を宥める役になっていた。そのたびに弟のクラスメートと仲良くできるしいっかなー。と前向きに思っている世一であったが、やはり胃は悲鳴を上げていた。
「あー、よっちゃんに会いてー」
中学時代をふと思い出し、青い監獄内で呟く龍聖は周りから冷ややかな目で見られていた。
「龍くん龍くん!サッカーしよー!」
「兄ちゃん!サッカーする!」
あどけなさがある表情を浮かべる士道兄弟。年は二人とも小学生低学年くらいだろう。
家のリビングでゆっくりテレビを眺めていた龍聖だったが、二階からドタドタと慌ただしく階段を下っていく世一の姿を見て目を輝かせる。自分の大好きな兄がサッカーボールを抱えて走ってくる。これ以上にない餌だろう。
ぴょんぴょんと飛び跳ねながら世一に抱き着く龍聖の姿は年相応でなんとも愛らしいものであった。傍から見ればお兄さんのことが好きなんだろうな。という純粋な気持ちが見えているが、本人の腹の中は全く違う。
龍聖はこの頃既にサッカーの持論を完成させていた。同級生だけならず年上の高学年の子たちとも比べようがない程にませていた。そんな龍聖がそんな綺麗な気持ちを抱くのか_否、抱くわけがない。龍聖の腹の中にあるのは”兄弟愛”というカテゴリーに収まらない”愛”がある。無論、隙があれば体を弄ったり、ベッドに押し倒したり…など、世一を襲いにいっていた。
今も少し世一の胸の辺りを手で弄っているが、幼いためか否か。世一は「ん、くすぐったいよー」と顔を紅くしながら言っている。そんな兄の表情にドキリと心臓が脈打ちながらも冷静な脳で(兄ちゃんこーゆー人だったわ…)と考え落胆した。
「ま、そこもいーけど。」
「?」
ボソリと呟いた言葉は兄には届かず。誰にも拾われることなく消えていった。
◇◆◇
トントン、と規則正しい音が公園に響いている。小学生二人…士道兄弟がパスを回しているが、それには全く隙がない。
「ドピュン♡」
ゴールを決めた龍聖は妖艶な笑みを浮かべている。小学生男児がこのような表情をしてはならないのだろうが、この兄弟にはそんな世間一般の考えは通用しない。
「ナイス爆発!龍くん♡」
容姿はあまりにも似ていないが、兄である世一も妖艶な表情を浮かべている辺り兄弟だと感じる。
「ご褒美、ちょーだい♡」
「まだ二点目でしょ?俺に追い付いてないからだーめ♡」
ゴールを決めた龍聖が地面に背を預けたままにしていると世一が逆さまに映ってくる。そんな世一の表情に胸が高鳴るのを感じる。高鳴る心臓とアドレナリンが大量に出ている頭は今すぐ”ご褒美”を求めている。そんな龍聖の内心を知らずに呑気に手を差し伸べてくる兄に(おふ…家の兄ちゃん兵器だな♡)と思う。
鈍感な兄に一泡吹かせてやろう、と考え、貸してくれた手を取り立ち上がった瞬間に世一に抱き着いた。
「わっ…危ないよ、龍くん!」
「ごめんなさい…」
一瞬後ろに倒れそうになるも、足をつっかえ棒にしてなんとか地面から足を離さずに済んだ。ぷんすかと効果音が付くように怒る世一を見て内心可愛いと思いながらも謝る。「もぉー。」と不貞腐れながら言う世一だが弟の愛らしさに罪悪感が湧いたのか、よしよしと龍聖の頭を撫で始める。
そんな世一の気持ちを感じ取ったのか「えへへ…」と子供らしく甘える龍聖。だがその手は世一の胸元にある。
「んっ♡」
龍聖の手によって弄られている世一の胸は何かを感じ取ったのか。くすぐったい感覚に思わず声が出てしまう。
「!」
そんな世一の表情を見ようと顔を上げた瞬間に龍聖は目を丸くした。
今までも同じように弄ってきたはずなのに、世一の顔色は見たことないほど紅くなっていた。声が出てしまったことを恥ずかしく思っているのか手で口を隠していた。心なしか目も潤んでいる。
初めて見る兄の表情に龍聖の下半身のある一点に神経が集中しかけた。
◇◆◇
「おやすみー。」
「うん、おやすみ。」
昼間の明るさは失せ、夜の暗さに月光が映える。
とある街のとある一軒家。まだまだどこもかしこも光が灯っている時間ではあるが、良い子は寝る時間である。一つのベッドに二人で仲良く眠ろうとする姿は誰から見ても愛らしい兄弟である。
「くぁぁ…。」
眠気が襲ってきたのか世一は大きな欠伸をしてすぐに、すぅすぅと規則正しい寝息を立て始めた。
「んふふ。兄ちゃん、可愛い♡」
握っていた手を自分の前まで持ってきて、チュとリップ音を鳴らした。
「ねむ…。」
「良い子は寝る時間でちゅよー♡」
くぁぁ…、と幼少期のような欠伸をする。そんな世一をじっと見つめてからいつものように煽る龍聖。
「可愛げがなくなったな…。」
兄ちゃん悲しいよ…。と泣いたふりをする世一を鼻で笑う。
「兄ちゃんはさ、なんでサッカーしてんの?」
先程の表情とは一変、真面目な表情を世一に向ける。そんな龍聖の表情に見入り考える。顔”だけ”は良いんだよなー。顔”だけ”は。ぎゅっと拳を握り龍聖の疑問に答えようとする。
「なんで、って…」と戸惑ったような表情と声色から(聞いたらダメなヤツか?コレ…)と頭を掻いた。
「勝ちたいから。だな。」
「は?」
特に何も言われないと思っていた龍聖は突然の返答にぎょっと目を丸くした。
「単純なことかもだけどなー。」
「…兄ちゃんには一生勝てねーわ。」
他人の気も知らずに頬を掻きながら言う世一の姿に所謂”惚れた弱み”が出てしまった。
「龍聖。」
今度は世一が龍聖に向き直る。
「俺は来週からドイツに行ってくる。」
「…は?」
いきなり言われたことで反応が遅れた。
「ごめん。いきなりのことでびっくりしたよな…。 」
「…。」
有無を言わせないような表情をしている世一の前では動くことさえできない。
「ドイツのプロチーム、BMでサッカーをする。憧れの人の元で…。」
憧れの人、とはノエル・ノアだろう。幼い頃からノアのファンである世一の心は理解していたつもりだった。
「その…さ、ごめん。」
申し訳なさそうに、悲しそうに言う姿に龍聖の胸は苦しくなった。
「…りゅうせ…っ!?」
何も言わない龍聖を心配したのか近くに寄ってくる。その瞬間に龍聖の体は動いていた。
_接吻を、したのだ。
「…ん、ふ…ぁ」
決して浅くはない、深い深い接吻を。
世一から出ている甘い雰囲気は危なっかしいものである。
「もっと…早く言えよ…。」
“兄弟”だなんてどうでも良かった。ずっと一緒に過ごしていたい。そんな眠っていた気持ちが露わとなった。
龍聖の呟きは世一に届いた。
「ごめん、」
兄は自分より背丈の高い弟を力一杯抱き締めた。
◇◆◇
「行ってきます!」
「暴れ過ぎんなよ、兄ちゃん!」
空港の改札前で笑顔で別れた士道兄弟。あの後は特に何も起こることなく今まで通りに過ごしていた。とは言っても龍聖の気持ちが露わとなった今、世一は兄として弟の想いを尊重した(尚それが恋愛感情だとは気付いていない模様)。
そんな龍聖が出したのはドイツへ渡る際の条件二つ。
一つ目は連絡を怠らないこと。一週間に一度、世一から電話を掛ける。最初は二日間に一度という条件を出していた龍聖だったが、世一の説得(プロになると忙しいから…時差もあるし…など)により一週間に一度という頻度に落ち着いた。
そして二つ目。二つ目は長期休みに帰省をすること。いくら兄をテレビで見れるとしても実物を見なければ意味がないという考えらしい。
これらの条件を踏まえ、世一はドイツへと渡っていった。
時は経ち、U-20日本代表VS青い監獄11傑の試合の試合が決まった頃。適性試験を通し、青い監獄11傑が形成された。
相手のチームには日本の至宝、糸師冴が編入されている。青い監獄は糸師凛を中心としたチームを作り、切り札として龍聖を使う_はずだった。
青い監獄総監督である絵心甚八がこのメンバーを決めた後、JFU会長である不乱蔦から連絡が来た。だいぶ長々と話されていたらしい絵心は額に青筋を浮かべながら要約した内容を話した。
『糸師冴がU-20日本代表のFWに不満を持っている。』
そして青い監獄を守るため冴が望んだ龍聖を差し上げた。
「目には目を。悪魔には悪魔を。
こっちはコイツを編入する。」
入ってこい。と扉に向かって手を招く。自然と監獄生たちの視線はその方向へと向かう。
「やっと出番ですか、絵心さん。」
「っ〜〜!?」
「ぇ、え!?」
待ってましたとでもいうかのような完璧なタイミングで扉から出てきた人物にある者は黄色い悲鳴を上げ、ある者はその正体に絶句する。
「始めまして”青い監獄”。
俺は士道世一。よろしく頼むぜ?」
◇◆◇
衝撃のゲスト登場から時は経った。
あの後すぐに監獄生と打ち解けた世一は翌日から早速練習に参加し始めた。
_とは言っても全力で、とはいかない。こんな場所でゆっくりしているが、一応は世界規模で活躍しているサッカー選手である。そんな世一が高校生相手に本気を出したらどうなるか…。ボコボコである。それはもうボッコボコ。
とはいえど100%の世一と戦いたい育ち盛りなのが青い監獄生たちである。その度に
『まだお預けな♡』
と頬を紅くさせながら言っている。
監獄に幽閉されていると言えど思春期真っ只中の男子高校生共である。欲に忠純な彼らは世一に手を出そうとするも毎度絵心に阻止されている。
「はー…、ねむ…。」
ぐっ、と背伸ばしをしてモニタールームの扉前に佇む。
眠いと言っても明日は待ちに待ったU-20戦。最後まで敵の観察を怠らないのが世一の必勝法らしい。
(ん?誰か居んのか?)
扉の隙間をよく見れば薄っすらと光が漏れ出ている。まぁいっか、と気軽に考え部屋に入る。この考えも彼のコミュ力有ってのことだろう。
「あ、二子。」
「…世一くんですか。」
こんな時間に誰かが入ってくることを予想していなかったのか、少し間を開けて世一の言葉に反応する。そんな二子の様子を気にすることなく「やっほー。」と挨拶をする。そんな世一の呑気さに驚きながらも「こんばんは。」と挨拶をする彼らは少しズレている。
挨拶の流れで自分の隣にクッションを置き、ポンポンと世一に来いという合図を送っている二子に年下だー!と内心安心した。どうも彼は大人びているから少しビビっていたらしい。
「ありがとな、二子。」
「いえ、大したことはしていないので。」
そのまま過去のU-20日本代表戦を見返し語り合っていた。
しばらくして一試合分の映像を見終わった後、「そいえば…。」と二子が思い出したように世一に問いただした。
「教えてください。君の目の使い方を。」
右手でお決まりのポーズをして世一に向き直った。「め…、目ねぇ。」と困ったように考える世一の姿に二子は不覚にも見惚れてしまった。
「言語化は難しいけど…。」
「す、すみません…。けど、教えてほしいんです。”神の視点”とやらを。」
押し黙っていた世一だったが、やがて二子の熱量に押されて話し始める。
「簡潔に言うと、物事を四次元の視界で捉えることだ。」
「四次元…。」
意味がわからないとでも言うかのように首を傾げる二子の姿を見て世一は苦笑した。
「第四の眼でサッカーフィールド全体を反射的に読む能力だ。 」
更に詳しく付け加えられた言葉に「なるほど、」と理解し始める。
「周辺視野を使った空間認識能力の応用…てことですよね。」
「あぁ!流石は二子だな!」
理解が早い二子に感心し、そのままの勢いでくしゃくしゃと二子の頭を撫でる。「ちょ、やめてくださいよ…。」と嫌がっているように見えるが、内心は穏やかではない。耳まで紅く染めている。
「えらい仲がええなぁ?」
二人だけの世界に入っていたのが許せなかったのか低い声が部屋に響く。世一は冷や汗をかきながらも振り向く。二子はまだ紅いままだ。
「か、烏…!」
「よぉ、非凡。」
現場を見られ焦っている世一の様子が面白く、クツクツと笑っている。
「神の視点、な。ええこと聞いたわ。」
はよ寝ろよ、と言い残し、烏はそそくさと部屋を出ていった。
U-20日本代表戦後。世一は糸師兄弟と渋谷に来ていた。
(いや…なんで俺挟まれてんの!?)
平然と渋谷の街を歩く糸師兄弟。その間に挟まれている世一の内心は穏やかではない。
「ぇ、えーと…。今日はどうするんだ?」
「とりあえず昼飯だな。あとは考えてねぇ。」
「ハッ、兄貴の割に考えてなかったんだな。」
誰も喋ろうとしない空気は重い。それを打破しようとなんとか言葉を絞り出した世一だったが、冴の淡泊な返し、凛の冴に対する憎しみの重さに苦労していた。
(愛空たちの方に行けばよかった…)
どうしても嫌だと言う龍聖をなんとか説得して渋谷まで来たのに、まさかこんなことになるとは…。 弟と二人きり…は危ないので、誘ってくれていた愛空率いるU-20日本代表組の方に行けばよかった…。
世一の胃は悲鳴を上げていた。
「あ、」
ピロン、とスマホの通知がなったかと思えば愛空から。(救世主…!)と思いながら内容を見るとどうも監獄生と一緒にいるらしい。
「冴、凛!」
「「あ゛?」」
二人を呼んだら綺麗にハモった。まだまだ喧嘩の最中らしいが仲が良く見える。喧嘩するほど仲が良い、というやつだろうか。
「ボーリング場行こうぜ!」
◇◆◇
「よ、コソ泥ちゃん。」
「おっす。」
ボーリング場に着けば既にバチバチしているU-20日本代表組と監獄生たち。後ろでもピリピリとしている雰囲気を感じた世一だが、特に気にすることなく愛空の元へ歩んで行った。
「おいおい、お前らそこら辺にしとけよ〜。」
なんたって本日の主役が来たんだからな。とヘラヘラしながら言う愛空の発言は誰一人聞き逃さなかった。
先日の試合は無事に青い監獄の勝利。では彼は何故睨みつけられているのか。というのも、最も活躍した選手が世一であるからだ。ラストプレーに限らず、先日の試合は世一を中心として展開されていた。青い監獄側のゴールは彼がいなければ決まっていなかったと言える。
「おっす、お疲れ様ー。」
皆の視線が集まっているのを感じたのか、苦笑しながらヒラヒラと手を振る。
「士道世一!」
その姿を捉え、すぐにガミガミと噛み付く閃堂。ストライカーとしてライバル意識があるのか否か。目をギラギラと輝かせて世一を見る。
「お前には世一を宿敵判定する価値ねぇよ、ヘボストライカーが。」
「おい世一、なに変な虫付けてんだよ。」
ぎゅっ。と慣れた手つきで世一の肩を抱き寄せたのは弟の凛。ハッ、と鼻で笑いながら見下すように閃堂を見る瞳には威圧感がある。
そして世一にデコピンを食らわせたのが兄の冴。世一に説教をしているが、当の本人は「?」と理解していないようだ。
「これが世界規模で活躍するサッカープレイヤー、ね。」
独りでに受付をしていた愛空はボソリ、と呟いた。
こんにちは!作者のししょー。です!
今回はリクエストの士潔の兄弟パロでございます!
三作目にして早くもセンシティブな要素を入れてしまいました…、士潔はこういったもののイメージが強すぎて…。ですがコレもまた良きですよね~。
引き続きリクエスト募集中なので、よかったらコメントをしてくれると嬉しいです!
最近はバレンタインものを少しずつ書いています!
それでは、今作を読んでくださりありがとうございます!
フォロワーの皆様へ
先週は投稿できずに申し訳ございませんでした…。停滞期といいますか…、スランプ気味になってしまっていて…。
というのは言い訳に過ぎませんが…。今後とも宜しくお願い致します!
コメント
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面白かったです!小説書くのお上手ですね…! 表現力(?)すごくて引き込まれたし読みやすかったです! フォロー失礼します!