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「その……香織ちゃん」

「はいっ……」

身構えるように向き合うオレたち。非常に気まずい。


こんな雰囲気になってしまったのは今から数時間前。


香織ちゃんとケンカをして(オレが一方的に悪い)、聡に泣きついて色々あった後、もう一度香織ちゃんと話そうと決意。連絡して、駅前のカフェに集まり、現在へ至る。


「……マジでごめん!」

オレはテーブルに頭をつけて全力で謝った。周りの客の視線がすごく痛い。

「え、え!?何急に!?」

「酷いこと言って本当にごめん」

「いや………その怒ってないけど」

それに、と香織ちゃんは続けた。

「私も悪かったし。隼人のこと、わかってるつもりで全然わかってなかった。私もごめん………」

香織ちゃんも頭を下げてきて自分が10:0で悪いと思っていたオレは困惑した。

「隼人、もし隼人が私を親友だと思ってくれるなら……」


“お互い、腹を割って話そう”


オレ達は親友。いや、そう思っているのはオレだけかもしれない。

ただ、もう一度あの頃のように……いや、あの頃以上に心から気を許せる友達になりたい、と思っている。

オレは力強く頷いた。


香織ちゃんは安心したように、ただ、どこか落ち着かないような表情で、鞄から白い封筒を取り出した。


「これは………?」

封筒を見た瞬間、ハッとした。“彼女”の字だ。


“柏木 葵”


オレの元彼女、そして未だに好きな人。

端正な字で“小鳥遊くんへ”と書いてある。


オレは震える手で、封筒を香織ちゃんから受け取った。


この封筒の中身を見なければいけない。ただ、見てしまったらもう、後には戻れない。

直感がそう、言っていた。


「隼人………」

香織ちゃんが心配そうな表情でオレの名前を呼ぶ。

「オレ、葵ちゃんの元カレだし。見るよ、ちゃんと」


オレは力無く笑う。それは今のオレが出来る最大限の強がりだった。

君が生きた世界におはようを

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