ある日、殺せんせーにめちゃめちゃデレデレな女の人が教室にやってきた。
名前は「イリーナ・イェラビッチ」と言うらしい。
学校の意向で英語の半分は彼女の受け持ちになる
「なんかすごい先生来たね〜。しかも殺せんせーにすごく好意あるっぽいし」
「うん。…でもこれは暗殺のヒントになるかもよ」
なんて渚くんと茅野ちゃんが話している声が聞こえてきた(地獄耳
「いや、普通にデレデレじゃねーか」
『なんのひねりも無い顔だね〜』
「うん、人間もありなんだ、笑」
「はぁ。見れば見るほど素敵ですわぁ。その正露丸みたいなつぶらな瞳、曖昧な関節。私、虜になってしまいそう」
そんなことをあまーい声で言っている
「いやぁ、お恥ずかしい」
「(騙されないで。殺せんせー)」
「(そこがツボな女なんて居ないから)」
私達はそこまで鈍くない。この時期にこのクラスにやってくる先生。結構な確率で、只者じゃない
「殺せんせーっ烏間先生から聞きましたわぁすっごく足がお早いんですってぇ?」
「いやぁ、それほどでもないですねぇ」
「お願いがあるの、1度本場のベトナムコーヒーが飲んでみたくって私が英語を教えている間に買ってきて下さらない?」
そう言う彼女に殺せんせーはデレデレした顔で
「お易い御用です。ベトナムにいい店を知ってますからんっ」
って言ってベトナムまでコーヒー買いに行った
「で、えーっと、イリーナ、先生」
『授業始まるし、教室戻ります、?』
「授業?あぁ、各自適当に自習でもしてなさい。」
「「え、?」」
「それと、ファーストネームで気安く呼ぶの辞めてくれる? 」
「「…」」
「あのタコの前以外では先生を演じるつもりもないし。イェラビッチお姉様と呼びなさい」
しばらく沈黙が続いた。すると業が口を開いた
「で、どうすんの?ビッチ姉さん」
「略すな!!」
「あんた殺し屋なんでしょぉ?クラス総掛かりで殺せないモンスター、ビッチ姉さん1人で殺れんの?」
「ガキが。大人にはね、大人のやり方があるのよ」
そう言ったあとビッチ姉さんは渚くんの方を見た
「潮田渚ってあんたよねぇ?」
そう言って渚くんにキスをかました。
「後で教員室にいらっしゃい?あんたが調べたヤツの情報聞いてみたいわぁ」
『(渚くんクルクルなってんじゃん)』
「その他も、有力な情報持ってる子は話にきなさぁい?“イイコト”してあげるわよぉ
女子には男だって貸してあげるし。技術も人脈も全てあるのがプロの仕事よ」
そう言うビッチ姉さんの後ろにはイカついおじさんが3人立った。
「ガキは外野で大人しく拝んでなさい。あ、そうそうあと、少しでも私の暗殺の邪魔したら殺すわよ」
一瞬で気絶するほどのキス、大柄の男たちを従えた彼女はプロの殺し屋なんだと実感した。
でも、同時にクラスの大半が感じたこと、
「「『(この先生は、嫌いだ。)』」」