「すべてがもうめちゃくちゃでしょ・・・」
私が俊哉の体験談を読み終えた所で、弘美さんが言った
それは6ページにもわたって延々と私達の結婚生活の嘘と、私への避難が綴られていた、この俊哉の体験談の中では、どうやら私はとんでもなく暴力的な悪い妻(悪妻)だった
読み進むにつれ、自分が汚されたような気がして、吐き気と激しい怒りが込みあがってきていた
俊哉は私たちの結婚生活を完全に取り違えていた
俊哉が被害者で、私が加害者というように、この体験談に言わせれば、私は嘘つきで演技の得意な不誠実な妻で
彼はそんなヒステリックな私を、毎日なだめたり、おだてたりするのにいつも苦労していて
時には私がお酒を飲んで暴れて、彼に暴力をふるうシーンもあった
私は思わず笑ってしまった
俊哉がたまらず反旗を翻すつもりで、怒りを爆発させてしまったのも
私が彼を極限まで追い詰めてたのが原因で、少しの口論で、勝手に私が出て行ってしまったそうだ
そこからは私の家族ぐるみで俊哉を脅して、離婚させられたと書いてあった