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海春とレインがそろって利緒の部屋に入っていったあと、俺はチャド隊長と一緒に、見張りとして扉口の前の廊下に待機していた。
壁に背をあずけながら、室内からぼそぼそと聞こえてくるレインたちの会話に耳をかたむけていると、チャド隊長がこちらを横目に見る。
「……ラザラスの聖女殿の説得は上手くいきましたかな?」
「……海春たちが慌てて出てこないところをみると、おそらくな」
首尾よくいったんじゃないか、と腕を組んで答えて、俺は廊下のひと気のなさを見やった。
「……それにしても、衛兵の姿が少なすぎやしないか?」
チャド隊長たちがお祭り騒ぎをしてくれたおかげで、衛兵たちが火消しに出払っているとはいえ、ラザラスの聖女の居室の前に近衛のひとりもいないというのはさすがに警備が手薄すぎる。
セラフィナだったら、海春の部屋の前に人を欠かすことなんてありえないんだが……。
チャド隊長も警戒する素振りで顎***********************
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