青黄
『第一印象最悪だけどね、』
人生は何が起こるか分からない。
そんな言葉、信じてなかった。
今日までは。
思えば、君との出会いは最悪だった。
僕は生徒会室で仕事をしていた。
カタカタ
僕しかいない生徒会室には、キーボードを叩く音だけが響いていた。
黄「あとちょっとだ‥‥‥、」
長いようで短い一日がそろそろ幕を閉じようとしていた。
これが終わったら家に帰れる、!
カチッ
今日一日のストレス等を吹き飛ばすように、勢いよくエンターキーを押した。
黄「はぁ〜、終わった〜!!!!」
椅子の背もたれに背中を預け、達成感に浸っていると突然生徒会室のドアが開いた。
青「失礼しやーす!」
え、?
誰??
青「あれ、生徒会長じゃーん!」
黄「はい、?」
誰?
その人は僕との距離をどんどん縮めてくる。
黄「え、?なになになに!?」
僕は咄嗟に足で地面を蹴り彼との距離を置く。
ジー
名前も分からない彼は、僕の顔をジーっと見ながら無言で距離を詰めてくる。
黄「なんですか、!?」
僕はまだ近付いてくる彼から逃れるために、ガラガラと音を立てながら椅子ごと後ろに下がる。
コツン
椅子が壁についてしまい、彼から逃れることは不可能になった。
青「ねぇ、」
黄「はいッ!」
少し圧を含んだ声に僕は少しの恐怖を覚えた。
青「お金か〜して!ニコッ」
黄「へッ、?」
さっきまでの恐怖はどこへ、?
思わず間抜けな声が出てしまった。
ていうか、お金貸してって言ったの、?この人。
黄「何言ってるんですか‥‥‥?」
青「え、?だからお金ちょ〜だい!」
は、!?
いやいやいやいや、貸してから頂戴に変わってるし!
しかも、初対面の人とお金のやり取りとかダメでしょ!
黄「いやです。」
青「え〜!なんで〜!?」
黄「いや、まず何に使うんですか?」
青「お菓子買う」
黄「絶対に貸しません。」
青「嘘だって!お金なくて帰りの電車乗れないの!」
黄「はぁ〜?知りませんよ!」
青「ひどい!温情なし!」
黄「僕には関係ありません!」
僕がきっぱりと言うと、彼は突然真顔になった。
黄「な、なんですか、」
顔をぐっと近付けて彼は衝撃的な言葉を放った。
青「じゃぁさ、家泊まらせて?」
え、?
無駄に可愛い顔で言われたものだから僕も照れてしまう。
黄「//な、何言ってるんですか」
青「え〜、いいじゃん!襲ったりしないからさ!」
黄「襲う!?そんな事しないの当たり前です!」
この人はさっきから何を言っているんだ。
かれこれ10分近くこのやり取りを続けているので、次第にバカバカしくなってきた。
黄「とにかく!自分でなんとかしてください。」
目の前に立っている彼を押しのけて自分の鞄を手に取る。
黄「僕は帰りますので。」
青「え、!?待ってよ!!」
黄「自分で!なんとかしてくださいニコッ」
少し威圧的な言い方になってしまったが、彼を離すためには仕方のないことだ。
青「ひどい!生徒会長さんは僕を野宿させる気なの!?」
黄「お気をつけてお帰りください!」
これ以上相手をしていたらキリがないので、彼の言葉には反応せず学校を後にした。
はずなのに‥‥‥‥‥、
青「生徒会長さーん!」
黄「もう!着いて来ないでください!!!」
どうしたもんですかね、
to be continue…?
ブグマ一言。
コメント
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ぶくしつです🎶