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最近jpet多くて嬉しいです✨️ etさんに過保護になるjpがお兄さんすぎて…🤦 今回も素敵なお話ありがとうございました🫶
「のあさん今日ご飯どこ行く?」
女子組に大きな仕事が入ったため打ち合わせに事務所まで来た帰り、じゃぱぱがのあにそう振るとめずらしくごめんなさいと手を合わせた。
「さっきまで確定じゃなかったって言い訳させてほしいんですけど、今日大阪から友達が来てて時間に余裕ができたみたいなので久々に地元の友達に会いたいなって」
本当直前ですみません〜なんて謝るのあに、じゃぱぱとえとはそんなに謝ることじゃないよ楽しんできてねと、普段メンバーのために尽くしてくれているのあを責めるはずもなくむしろ行っておいでとそれは快く送り出した。
「二人だけどご飯行く?」
「のあじゃぱと一緒だから食べて帰るつもりだったんよね。食べて帰れた方がいいな」
「そうだよね。今からどっかいけるかな」
えとが受け身タイプなのを知っているじゃぱぱは自分のグルメアプリを開き気になっていたお店を調べ始める。
大抵のあが仕事終わりに合わせてお店を予約しているので今ノープランだ。
「えとさん食べれないもんあったっけ」
「激辛とかはムリ」
「まあ、俺も激辛はあんまだからそこら辺は」
うーんと悩み、ちらりとえとを見た。見られたえとは首を傾げる。
「何?」
「うちの近所でもいい?」
「メニューによる」
「おでん」
「行くー」
ようやく夏日を下回り、秋をすっ飛ばして駆け足で迫り来る冬の気配。じゃぱぱからの提案は大変魅力的だった。
それじゃあとお店に連絡を入れると幸いなことに週の真ん中だからか席が確保できたので二人はおでんに浮かれながらタクシーに乗り込んだ。
カラリと鳴る引き戸を開けるとふわっと香る出汁と熱気。
案内されたカウンター席で出された熱めのおしぼりにホッとしながら目の前にぐつぐつと湯気を上げるおでんの鍋をじゃぱぱとえとは覗き込む。
「わーっ、どれから食べよ。えとさん何が好き?」
「えーっと、たまごと大根と」
「いいねいいね」
えとのリクエストと聞いてじゃぱぱが自分の分も含めて店主に頼んでくれる。
「えとさん何飲む」
「じゃっぴは?」
二人ともお酒は楽しく飲めるのでドリンクメニューも覗き込む。
「俺はやっぱりとりあえずビールかな」
「じゃあ私も」
「またまた、ムリしなくていいんだよ」
えとはお酒が好きだけれどまだまだ甘口な方を好むのを知っている。けれど、人に合わせるのも好きなのも知っている。念の為注意はしておいた。
「はじめくらいは一緒のがいいかなって」
「そっかじゃあ、生じゃなくて瓶にしとくか」
「合わせる」
とりあえずと瓶ビールを一本頼んだ。飲み終わったら各自好きなのを頼めばいい。
すぐに提供されたそれをじゃぱぱはコトンッとえとの前に差し出す。
「ん?」
「えとさん注いでよ」
「えっ、私ほとんどやったことないよ?ビール」
「俺が教えてあげるからやってみ」
戸惑うえとだったが教えてくれるというじゃぱぱにおずおずと頷いた。
「教えてくれるならやってみる」
えとはさっそく瓶を手に取るがこのまま注いでもいいのかとじゃぱぱの顔を伺う。
はっきりとえとのまわりに飛ぶハテナにじゃぱぱはククッと笑い、まずはねと教え始めた。
結果、片方は半分が泡だけれど、もう一方は7:3の綺麗な比率で注ぐことができた。
たどたどしい手つきのえとに店主も微笑ましげに見守っていた。
「あははっ、えとさんこっちほぼ泡だけど」
「むずいんだって! 私が不器用なの知ってんでしょ。もー、この泡の方もらうっ」
「いやいや、初めてえとさんが注いでくれたやつですから俺が貰いますよこれは」
「ほぼ泡ゆうたやん!こっちの方がきれいでしょ」
「いーのいーの。こういうのはさ貴重じゃん」
「初めから上手な人は少ないですから」
お待たせしましたと品物を出しながら店主はいう。じゃぱぱもですよねと合わせる。
「なんか、恥ずいな」
「ははっ、ほらえとさんお疲れ様」
「おつかれさまです」
優しくカチッとグラスを合わせた。
半分泡だからかじゃぱぱは一口目でほぼグラスが空く。えとはまだ慣れないなと思いつつもアルコールの風味は好きなので1/3くらいはしっかりと減らした。
「うまっ。ほぼ泡だったけど」
「もうっ!やらせたくせにっ」
「ははっ」
手酌しようとしたじゃぱぱを止めてリベンジさせてくれとえとは2回目にやったことを思い出しながらグラスにビールを注いだ。
「おー、さすが3回目いい感じじゃん」
「でしょ。やればできる子だから私」
「うんうん、やればできる子」
「バカにしてる?」
「してない」
「口角上がってますけど」
不機嫌そうに唇を尖らせるえとの仕草が幼く見えて自然と笑みが溢れてしまう。
「ほら、せっかくおでん来たから早く食べよ」
えとはじとーっとじゃぱぱに視線をやりながら、中はほっこり、まわりはとろけそうな大根を箸でわった。
鍋のなかで熱々に煮えてたそれをふーふーして冷ましたとて、さらに口の中でハフハフと冷ましながら食べるそれに身体中に出汁の旨み、大根そのものの甘さ、熱々の温度が沁み渡る。
「あつっ、おいしい」
「うん、おいしい」
「今日けっこう寒いからめっちゃ沁みる」
「わかるー、腹ん中からあったけぇ」
柔らかい出汁の塩味が広がる口に冷たいビールを流し込めば幸せなため息を止めることはできない。
「私つくね欲しいかも」
「えっ、つくね! 俺も欲しい」
ここのお店のは肉団子とも呼べるほどの大きさのものが串に2個もついていた。
一つ頬張れば肉の旨みと油がじゅわっと染み出す。
「ごぼう入ってる?」
「うん、たぶん。すごい美味しい」
「ね」
どんなおでんの具が好き?なんて定番の話題を交わしながら、同じものを食べたり別のものを頼んでシェアしたりとすごくほっこりとした時間が流れた。
「ま、さっきえとさんのことニヤニヤしてたけど俺なんてえとさんと同い年のときなんてビールの注ぎ方知らんかったけどな」
「マジかよ、よく笑えたな」
「めっちゃ真剣だったね」
「せっかく頼んだのに不味くなっちゃったら嫌じゃんか」
「ふははっ、確かに」
じゃぱぱは玉子の黄身に少しだけつゆを溶かして口に運ぶ。
「話変わるけどさたっつんてさ、飲みの場で使える小ワザみたいなのけっこう持ってるよね」
「飲めないのにね」
「飲めないのに、誰よりも飲みの場楽しんでるよね。おしぼりのアヒルとか箸袋でダックスフントとか」
「よく作ってるよなあ」
「ホントシラフだけど一番『場』を楽しんでる」
「たっつん飲んじゃうとむしろテンションにデバフかかっちゃうからな」
「テンションにデバフ確かに。ふふっ」
話だけでなくお酒も進んで気がつけば二人とも3杯目に突入している。
「まさか、あの時中学生だったえとさんとこんな時間を過ごしてるなんてね。あの頃の俺は絶対信じてくれないだろうなあ」
冷酒を口にしながらじゃぱぱはしみじみいう。えとは生グレープフルーツサワーの果肉をジョッキの中で遊びながら頷いた。
「それを言うなら私もだかんね。まさか、わざわざ北海道から出てきてまだ一緒にやってるなんて意味わからん」
「そうだよねえ、ほんとそうだよ。俺なんかさ、まだ関東だけど、えとさんは北海道だもんね。うち地方出身者多いからそれ考えたらまじ今の、その、感じが不思議でならない」
「もう年明けにはあのゆあんくんですらお酒飲めるようになっちゃうよ」
「えぇ、えとさんそれはさすがに盛り過ぎ。ゆあくんはまだ子供というか、クソガキというか、赤ちゃんというか。ってまじやん。こわ」
「怖いよなー。そうだよなー、怖いよなー」
「いやでもさあ、えとさんもいうてついこの間だったわけやん」
「そうなんだけどぉ、とはいえうちの最年少がお酒飲める年になるのはビビるよねって」
「確かに、ヒロ、どぬえと辺りとはちょっと違うかも」
「うちのメンバーみんな二十代になるよ?」
「え、嘘、えぇっ、マジじゃんっ。えー、大人ぁ」
「うん、大人ぁ」
時の流れに浸る二人は食べやすい温度になった残りのおでんをもぐもぐと噛み締めた。
流石にこれ以上この話題を続けるのは怖くて、最近やってるゲームある?とテーマを変えた。
ほろ酔いよりは回って泥酔まではいかないちょうどよく気持ちいいくらいになった頃、おでんには満足して二人はおでんの出汁を使った締めのうどんを啜っていた。
「うどんおいしー」
「えとさんってうどん好きよね」
「うん、すき」
酔いも回って、お腹も満たされてうとうとし始めたのかえとの目は半分くらいしか開かず、キリッとした顔立ちも今ではゆるキャラのように溶けている。
じゃぱぱはそんなえとの顔を微笑ましく見つめた。
「ねむい?」
「ちょっと」
うつらうつらしながらまさにちゅるちゅるとうどんを食べる様は子供のようだ。
「ふふっ」
「ん、なに」
「いや、子供じゃんと思って」
「んー、否定できないかも」
「自覚あるんだ」
「赤ちゃんって食べてる間に寝ちゃったりするやん。少し弟思い出した」
「ははっ、赤ちゃんって」
「自認赤ちゃんはヤバ女すぎるかさすがに」
「いやまあ仕草は確かに赤ちゃんよ」
どちらかといえば甘えて欲しいタイプのじゃぱぱとしてはなんというか庇護欲が満たされていくのを感じる。
それと同時に最近感じていた、寂しさはこれが枯渇していたからなのだと自覚した。
ほぼ開いていない目のまま、ちゅるちゅるとうどんを一本ずつ啜るえとを横目で見守りながらじゃぱぱも目の前のうどんを啜った。
「はー、外きもちいー」
おでんの熱気がこもっていた店内から出るとひんやりする外気が心地よい。
「じゃっぴ、ごちそうさまでした。おいしかった」
「いえいえ、おいしかったね」
「うん。またきたいな」
「他にもあるから今度は違うとこも行ってみようよ」
「うん。それもいい」
4割酔いと6割眠気でふらふらしているえとが軽くつまづいたのでじゃぱぱは支える。
「えとさん大丈夫?帰れる?」
「んー、大丈夫大丈夫」
「タクシーの中、ねちゃだめだよ」
「んー、それはきびしいかも」
「ホント危ないから。やっぱ俺ついてこっか?」
ここから家が近くのじゃぱぱに顔を覗き込まれながら送ると言われてえとは少し覚醒する。流石にそれは申し訳ないと断るとちょうどじゃぱぱがアプリで配車してくれたタクシーが来た。
「ちゃんと起きててよ。着いたらちゃんと連絡して」
「わかった、大丈夫だって。ね?今日はありがとう。おやすみなさい」
「おやすみ」
じゃぱぱは運転手にお願いしますと声をかけるとドアが閉まり出発する。窓越しに手を振るえとをタクシーが見えなくなるまで見送った。
深夜に玄関の方がガチャガチャ音がするのでリビングにいたもふとどぬくは、きっとのあえとだろうと目星をつけながら一応玄関の方まで向かう。
「痛って」
案の定、どこかぶつけたのか手を払いながら靴を脱いでいるえとがいた。
「おかえりぃ」
「おかえり。って、あれ?一人?」
「んー?あ、ただいま。んー、そう。そうなの、のあさん地元の友達とご飯行っちゃって。あれ、まだ帰ってない?」
どぬくはやはりえとだったかと早々に興味をなくしリビングへと戻り、もふは割としっかり酔っていそうなえとを見守る。
「帰ってきてないね」
「あー、そうなんだ。大丈夫かな。ま、大丈夫か。一応連絡しとこ」
スマホどこぉと全身のポケットを探り、なんとかひっぱり出したえとはぽちぽちぽちと普段よりだいぶゆったりな手つきでメッセージを送り、よしっと一人で満足している。
「いやいや、あなたもわりと心配ですけどね。結構飲んだでしょ」
「うーん、まあ飲んだは飲んだ。そんなやばいかなー。じゃっぴも心配してたけど酔いというより眠気なんよなあ」
「じゃっぴと飲んでたの?」
「そー、仕事一緒にきてくれてたから。よるごはん一緒に食べた」
「へぇ、何食べたの」
「おでーん」
「うわっ、いーなー。ずるじゃん。誘われてないって」
「でたでた」
もふに見守られながらリビングのソファまで辿り着くとドサっと寝転がった。
「うー、ねたい」
「手洗い、うがい、歯磨きして寝りゃあいいじゃん」
もふは女の子なんだからと際どい下半身に毛布を被せる。
「毛布なんてあったら寝ちゃうよ」
「なら気をつけろよ」
「あー、メイク落とさなきゃだからお風呂入んなきゃ」
「女子は大変だねぇ」
「大変なのよ」
えとはしばらく目を覆いながら休んで、さすがに顔を洗わなきゃとソファから立ち上がる。
「あ、そういえば」
えとはじゃぱぱの言っていたことを思い出した。
シャワーから上がり髪を拭きつつ、少し酔いが覚めてしまったのが今日は惜しくてコークハイを作った。
大好きなコーラの甘さと気持ち良いアルコールの感覚に再び気分が浮上する。
スマホから通知音がしたのでえとが家に着いたかなと画面を見れば案の定だ。
メッセージを開くと送り主はえとだがえとからのメッセージではなくもふとどぬくからの「誘われてないって」というグループならではのダルノリ動画だった。
二人の居るシェアハウスに無事に着いたということなのだろう。
送られた動画を何周かするとうっすらえとのうるせーという笑い声が聞こえる。少し前まで一緒だったのにと寂しさを覚え、なぜえとは映ってないのかとむくれる。じゃぱぱはすぐさまビデオ通話をかけた。
洗面所でクレンジングしなくてはとヘアバンドをつけたちょうどのときにスマホが着信音を鳴らした。
のあかと思い嬉々としてスマホを覗くと意外な人からの着信だ。しかも、ビデオ通話。
何か話すことあったかなあととりあえず出て見れば、先ほどよりも酔っているような雰囲気のじゃぱぱが映し出された。
「どしたの?」
「だってえとさん連絡くれねえんだもん」
「送ったじゃん」
えとはスマホの位置を調整してクレンジングを手に取った。
「だってもふどぬじゃん」
「でも、私が連絡はしたじゃん。着いたってわかったでしょ?」
氷を鳴らしながらじゃぱぱは不満そうにグラスを傾ける。
「え、また飲んでんの?」
「うん。飲んでる。だってなんか寂しいんだもん」
「確かに、人と会った後の一人暮らしの部屋って寂しいよなあ。私もそうだったかも」
「わかるでしょ」
「わかる」
話を続けながらえとはクレンジングをくるくると肌に滑らせていく。アイメイクは特に念入りに。別にアイメイクリムーバーを使った方がいいのだろうけどもう今日はめんどくさい。
「メイク落としてんの?」
「うん」
「ヘアバンドかわいいね。リボン?」
「うん」
「しゃべれないの?」
「うん」
予想のついてる答えにじゃぱぱは満足そうにケラケラと笑う。えとは何がそんなに楽しいのかと不思議に思いながらクレンジングを流し、皮膜感にW洗顔をし始める。
「っはあ、さっぱりしたー」
えとは軽く顔を拭きつつ落とし残しがないかを鏡で確認していく。目尻なんかにはアイラインやマスカラが残りやすい。
「すっぴん?」
「うん、すっぴん」
えとはじゃぱぱに聞かれるまま、口元にタオルを当てつつメイクが落ちてすっぴんになったところをカメラにうつす。
「ふふっ、すっぴん見せられても困るか」
メイクが落ちてふにゃっと笑うえとにじゃぱぱは不覚にもストッと何かが刺さるような、落ちるような心地になった。
「さっき言ってたじゃん、このヘアバンドかわいいって、のあさんとお揃いなんよね。この間パジャマもかわいいの買って」
えとは上機嫌に先ほどクレンジングのために話せなかったことを教えてくれるが返事は上の空だ。まあ、かわいいパジャマについては気になるけど。どっかのタイミングで見せて欲しいと思う。
「聞いてる?そっちから電話してきたクセに」
「あぁ、うん。聞いてる」
「飲み過ぎなんじゃない?前みたいに倒れるとかやめてよ?」
「うん、それはホント反省してるから」
カンベンしてくださいと手を合わせる。
「そろそろシャワー浴びちゃおうかなあ。切るよ」
「うん」
えとが通話を切ろうとしたとき、洗面所のドアがノックされる。
「えとさぁん?シヴァですけど歯磨いてもよろしいかしらー」
「あっ、ちょっ、ちょっと待って今シャワー浴びちゃうから。待って」
「ハイハイ」
えとは慌てて今来ている服を脱ぎ、下着が見えるところにないか確認して、シヴァに10秒したら入ってきてと声をかけた。
シェアハウス内のルールの一つだ。お風呂入る人がいいよと言ってから10秒待つ。いろんな事故を減らすためにできたトライアンドエラーの結晶の一つ。
以前のように数人で暮らしているときには譲り合ってなんてできていたが大所帯となったシェアハウスではそれも難しいためにできていった。
「…9…10」
10数え終わり、念の為きちんとシャワーの音がするのも確認してから洗面所のドアを開けた。
余計なところを見ないように洗面台から黄緑の歯ブラシを取り出し、鏡に集中する。
「やっほー、シヴァさん」
「え」
聞こえるはずのない声にギョッとしてそちらの方を向くとスマホの画面越しにやはりじゃぱぱが手を振っていた。
「なん、え?やばくない?」
「違う違う!もうそろそろ切ろうねってところでシヴァさんがきてえとさんが切り損ねただけだから!」
「……じゃぱぱさんから切れば良くね?」
「あ」
流石にシヴァはジトリと目線を送る。
「じゃぱぱさん見たの」
「見てない!見てない!角度見て角度!まじで写ってなかったから!」
見た見てないと二人が白熱していると何も知らない気がついてないえとがシヴァさんどうしたのと気の抜けた声がけをしてくるので知らぬが仏と内緒にしようと二人は落ち着く。
「ビデオ通話なんて珍しくない」
「さっき一緒に飯食ってきたからちゃんと帰れたかなあと思って」
「飯ぃ?誘われてないって」
「もーさすがにそれはいいって」
めんどくさそうに笑うじゃぱぱにシヴァも思惑どおりと笑う。
「いやー、でもじゃぱぱさんが切り損ねるってありえなくない?」
「…いや、まじで気がつかなくて」
顔を覆いながら語尾が小さくなっていくじゃぱぱにマジかよとシヴァは驚いた。
結構酔ってるっぽいしそのせいかと首を傾げ、口をぶくぶくすすぐと吐き出した。
「めずらしいね」
「…正直」
「うん」
「かわいくて、見惚れてたら、切るの忘れちゃった」
すっぴん見せてきた仕草が可愛過ぎたと頭を抱えるようにいうじゃぱぱにシヴァはおやおやと口角を上げてすぐにそれっていいのかと首をひねる。
しかし、まだ深く考える段階でもなさそうだし、何より決めるのは当人でありリーダーでもあるじゃぱぱだとシヴァはこの処理し切れない思考をとりあえず放棄することに決めた。
歯磨きも終わったことだし、白い歯が鏡越しにきらめいて満足する。
「ま、とりあえず今回は俺がきりますよ」
「はい。よろしくお願いします」
ピロンと通話終了ボタンを押してえとが気がつくこともなく数分長く続いた通話が終了した。