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春高の練習試合が終わり、影山飛雄と日向翔陽は次のトーナメントに向けて更に練習に励んでいた。影山はセッターとしての技術を磨き、日向は決して諦めない激しい攻撃に更なる研磨を加えていた。これまでの経験が二人の絆を深め、それぞれの成長に大きく寄与していた。

ある夕方のことだ。練習後、二人きりで残って特訓をしている時、日向がふと影山に質問した。

「ねぇ、飛雄。お前と俺って、いつからこんなに息が合うようになったんだろうな?」

その言葉に影山は一瞬、手を止めて考え込んだ。最初は互いに対立してばかりで、何かとケンカばかりしていたが、今ではお互いが欠かせない存在になっていた。影山はそっと答えた。

「お前がいつも全力でトスを追いかけてくれるからだろ。お前のその姿勢が、俺をもっと上手くなりたいと思わせるんだ。」

日向はそんな影山の言葉に嬉しそうに笑った。そして「飛雄のトスがいつも完璧だからな。俺もっと、もっと上手くなるよ!」と力強く言った。

暗くなり始めた体育館で、二人はまだコートに残り、黙々とトスとスパイクの練習を繰り返していた。そんな練習中、ふとした拍子に日向がバランスを崩し、影山の方へと倒れ込んでしまった。影山は慌てて日向を支えるが、その瞬間二人の目が合う。

そのままの距離で、影山はじっと日向の目を見つめた。日向の目にはいつもの明るさがありながら、どこか優しい輝きを湛えていた。影山は心臓の鼓動を感じつつ、ゆっくりと言葉を紡いだ。

「日向、お前となら、どんな高い壁も越えられる気がする。」

日向はその言葉に微笑み返し、「飛雄、俺もだよ。お前と一緒なら、どんな強豪チームも打ち倒せるって本気で思うんだ。」

その夜、二人はもう一度、互いの信じる力を確認したような気がして、何も言わずにまた練習を再開した。今まで以上に力強く、ボールを打ち返す日向。それを確実につなぐ影山。二人の間には、まるで見えない糸で結ばれているかのような、不思議な感覚が流れていた。

練習が終わり、体育館を後にする時、影山がぽつりと呟いた。

「今日は、ありがとうな、日向。」

その言葉に日向はにっこりと笑って、「いつものことさ。でも、飛雄にも感謝してるよ。今日も1日、よく頑張ったな!」と応えた。

二人はその晩、お互いにとって大切な存在であることを改めて感じながら、新たな日々に向けて歩き始めた。どれだけキツい試合が待っていても、お互いを信じ、支え合うことで乗り越えられると確信していた。

ハイキュー 影山×日向 短編集

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