夜空を何度も彩った後残るのはただの煙。花火はなんと呆気ないんだろう。それに比べ、ゾムさんの目はずぅーっと美しい。花火なんかより全然。『死』という恐怖さえなければ…
syp「……三日後…嘘…ですよね…?」
zm「……ふふっ、そうだったら良かったなぁ…」
syp「三日後…今は大丈夫なんですか…?」
zm「あぁ。少し咳こむくらいの事しかないで。」
syp「そう…ですか…」
一周回ってかえって冷静になり、顔が青ざめていくのが嫌でも分かる。
zm「…あはっ…そんな顔しないでや。人間いつかは死ぬんやし。」
syp「でっ、でも…」
可笑しい。違うだろ…。なんでゾムさんなんだ…?
zm「あぁ…でも…俺は発作で死にたくないなぁ…」
syp「…ごめんなさい。……なにも出来なくて……」
zm「ちょちょちょ、ショッピくんは何も悪くないやん!ただの独り言やからっ!」
あわあわと手を振って必死に俺の頭を上げようとしていたが、俺はあげなかった。実際、俺の目に溜まっていた涙を見せたくなかっただけかもしれない。
視点変更
zm「はぁ…ショッピくん。俺だって死ぬのは嫌やけど…」
syp「だってぇ…」
背中にしがみつかれたまま兎に角下山しようとするも、ぎゅーーっとくっつかれて動けない。「お前そんなに目が欲しいなら俺が今とってやろうか?」そういう風に笑ってみせれば彼は「生きてるから美しいんです…」なんて呟いて更に力を込められた。正直痛い。腸が飛び出しそうな絞め具合だ。
zm「はは…」
syp「…」
続かない会話、言うべき所を間違えたか?いや…確か雰囲気はいい感じだったはず…。
syp「…」
zm「…帰り、皆でカラオケにでも寄るか。」
「おーい!落とし物コーナーに届いとったわ!」
そうバカでかい声。ようやく帰ってきたかとそちらを見れば、ゾロゾロとコネシマの後に群がる女たち。
zm「お前は羊飼いか?」
kn「いや勝手についてくるもんやから…」
zm「…お前が羨ましいわ」
kn「俺はそんな見たことない姿勢のショッピが見れるお前が羨ましいわ。すっかり仲良くなったらしいな、懐かれたんやな」
zm「…」
kn「…言った…のか?」
zm「…」コクリ
kn「…………そうか……」
そう言えばコネシマは女たちにシッシッと手を払った後、改めて少し寂しそうにこちらを振り返った。
zm「…ははっ…やっぱ言った方がいいと思ってな…」
kn「本当は俺、お前のことショッピが忘れるまで隠し通すつもりやったんけどなぁ…」
zm「お前本当ショッピに甘いなぁ…」
kn「大切な後輩やしな。」
zm「心無いくせにw」
kn「なんやと!?」
kn「…あー…このやりとりも最後だと思うと寂しいわ」
zm「お前初めて聞いたとき見たことない顔してたでw世界の終わりみたいなw」
kn「……実際そんなもんやろ」
zm「お前には沢山の仲間がおるんやから最後ちゃうやろ」
kn「……お前はお前じゃないん?」
zm「…俺の変わりなんていくらでもいるわ」
kn「お前がええって言っとるの分からん?」
zm「おぉwイケメェンw」
kn「なんか告白みたいになったな…」
zm「ただの茶番の立場の話なのにな」
kn「ほんま…そうやなぁ…」
zm「俺だってもっとバカやりたかったわ。もっと皆と笑って…喋って…ボケて、ボケられて、いじられて、貶されて、喧嘩して、でも最後は仲直りして…」
kn「あ…ショッピ寝てるやん」
zm「…お前には空気をよむ性能がついてないんやな。」
そう言って先程より重くなった(軽いけど)ショッピの体を軽々と背負う。
zm「はぁ…もうええわ。俺、仕返しにお前の大切な物とってやる」
kn「大切な物?」
zm「後悔しても遅いんやからな!!」
そう言ってプンプンと怒りながら下山していく俺をコネシマは呆気にとられながら呆然と見ていた。
kiyu「どうも皆さん!kiyuと申します!」
zm「ゾムやでー」
syp「ショッピっす!」
kn「コネシマやでー」
kiyu「あのさ、私実を言うと死ネタ苦手なんだよね、ハピエンならいいけど、」
zm「え?」
syp「…は?」
kiyu「いやさ、悲しいじゃん」
kn「なんでこれ書いてるん?」
kiyu「衝動だね。あ、でもこれ自分の中ではバトエンだから気を付けて。それでは」
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HappyEND欲しいな?