短編「」

私

の中にある、この思いは何だろう。

それは愛と呼ぶべきものなのか。それとも、もっと別の……。……

誰かを愛するということを知らないまま 誰からも好かれようとしてきたのかもしれない。

だから、こんなにも歪んでしまったんだね。

キミのことを思うだけで、僕は幸せになれるよ。

僕の中には、もう何も残っていないけれど。

それでも構わない。

君がいるから。

僕の中の空虚さが埋められていくような気がするんだ。……

「お前なんか死んじゃえばいいのに！」

そんなこと言わないでくれ！ 僕はただ君のことが好きなだけなのに。

どうして分かってくれないんだよ！？……

彼女はいつだって優しかった。いつも僕を包みこんでくれたんだ。

そんな君のことが好きだったよ。

だから僕は君のために戦う。

この想いが、いつか届くと信じているから――