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コメント
5件
えぇこれとてつもなくてえてえな。でも、ぺんちゃんはらっだぁが自分の事好きってわかってるのか...いつかぺんちゃんから告白しそうやなぁ...この続き書いてくれません??
やべぇぇぇぇぇぇぇ!!!😭😭😭両片思い熱いわぁ!!💖💖💖
リクエスト有難う御座います。
含まれる要素 :
・年齢操作 (16〜18想定 )
・ 両片思い
ぺいんとは、人を惹きつけすぎる。
心を開くのには時間がかかるくせに、1度開いた相手には、屈託のない 、 時に大袈裟すぎるほどの笑顔や、感情がすぐに透けて見える声を惜しみなく向けてくる。
その人懐っこさは、性別に関係なく人を虜にする力がある。
言わずもがな、俺もその虜になった人間の1人なのだが。
視線を動かすだけして彼を眼中に収める。
今は10分放課を充分に堪能しているのか、周りのクラスメートと笑顔を振りまいて会話している最中だ。
指定された制服に、トレードマークともいえる黄色のパーカーを着ているせいで露出は少ないが、それでも見える喉仏に情を見いだしてしまう。
傷ひとつない喉仏を壊してしまえば、他人と話せなくなるんだろうか。
いや、それじゃ俺とも会話できなくなる。
そんなことを考えた自分にぞっとして、思考を打ち切った。
狂っていると、自身でもよく思う。
ただでさえ、同性に向けるには歪なこの感情に、
「俺だけを見ていてほしい」なんて、女々しくて湿った願望まで混ざってしまっている。
なんとかそれを忘れようと視線を反らしても、脳内に彼の姿が浮かんでしまうのだから意味がない。
無駄な努力に嘲笑をするが如く、軽く溜息を吐いては、時計の針が進むのをじっくり眺めていた。
p「 らっだぁ!一緒に帰んない? 」
業後、挨拶も早々に満面の笑みのぺいんとに声をかけられる。
一瞬勢いに押されかけるが、普段通りを装って会話のボールを返す。
r「 いいけど、珍しいね?しにがみくんとかノアと帰んないの 」
p「 いやまあね???アイツら今日忙しいって言ってたし 」
目を逸らし、頬をかいては ほら!早く行こ?? と催促される。
挙動からこの発言は嘘だろう、とは思いつつ、どういう意図で吐いたかまではわからず、まあいいかと割り切っては鞄を肩に提げる。
同じく鞄を提げたぺいんとと横並びになって教室を後にする。
今日は部活も何も無い日であり、委員会等の役割がある人を除いて全ての生徒が真っ先に家に帰っている為、帰り道はいつも以上に賑わっていた。
人と人の隙間を縫い、肩を並べて家に向かう。
学校であったこととか 、 くだらないような事を話しながらだらだらと歩き続ける。
こうやって話せているだけで満足する傍ら 、 この時間を独占したいと願う自分が居てしまうのも自覚している。
彼の話は俺が聞いていればいい。彼も俺の話だけ聞いてくれればいい。なんて、他人に聞かれたら鼻で笑い飛ばされそうなことばかりが脳裏に浮かんでしまっていた。
p「 らっだぁ?電話鳴ってね?? 」
r「 え? 」
沈んでいた意識を不意に引き上げられ、反射的に眉間に力が入る。平静を装うはずが、視線がほんの少し泳いでしまった。
鞄の奥から聞き慣れた電子音が響いていた。面倒くささが勝ちかけたけど、相手を確認して気が変わる。
中学時代の同期のひとりで、今もたまに連絡を取る友人だ。
r「 ごめん、今出てもいい? 」
p「 いいけど 」
r「 ありがと 」
一応、礼を言ってからスマホを耳に当てる。
内容は今日の夜遊ばないか、という誘いだった。
今日の夜は暇で遊びたいが 、ぺいんとがいる手前 、 他の誰かと遊ぶという姿を見せたくなくて。
特に意味もなく何の理由も付けずに断る。少し駄々をこねられたがすぐに了承された。
相手が軽いノリで助かった。電話を切って、画面を伏せてポケットにしまう。
p「 友達? 」
r「 そ。中学の時のね。今日遊ぼうって誘われたんだよね 」
p「 え 、 断った? 」
r「 なんで断るのが前提???いやまあ、断ったけど 」
言った瞬間、なんとなく空気が静まる。
ぺいんとは、歩くペースをわずかに速めた。そのせいで、自然と俺の前に出る形になる。
その背中から、小さく、けれど明確な声が届いた。
p「 俺の家来ない?課題やろ、一緒に 」
俺が独占していたはずの時間を、横から奪われた気がした。
知らない誰かからの着信に応じて、普段は淡々とした声が、仲の良い人に向けた抑揚を持ったものに変わる。その変化に、わかりやすくイラついた。
p「 俺の家、来ない?課題やろ、一緒に 」
振り返らずにそう言った。声はできるだけ平静に、いつもの自分を装うように。
きっとらっだぁは頷いてくれる。
だって俺のこと好きでしょ?らっだぁは。
〆
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