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コメント
6件
ほんとにpinoさんの作品読んでて飽きません…🥰 今回もめっちゃ好きでした🫶🫶何より、前回の侑がとても好きでした笑もしかしなくても侑と治は双子ですよね😊次も楽しみにまってます🥰
最高かヨォまじでッ侑と治2人とも好きすぎる♡
んぎゃぁぁぁぁいいとこで🥹🥹もうさまじでこのお話見るためにテラーを開いてたも同然(???)嘘ですぴのの作品読み返してた笑まって、まじで一番好きな作品変わったかも、このお話1番好き︎💕侑、治と双子か治と同じく鬼人か!?って思ったけど双子だたぶん!! ほんとにぴの書くの早すぎて凄い私なんて数分書いたらすぐやめちゃう…((まぁテスト多いからしゃあないよね(( 次めちゃめちゃ楽しみ🥹︎︎💕
第8話
―治視点―
誰も来ない空き家の暗い暗い部屋の中に
そんなところになぜ
侑がいるんだ?
「治?」
見られた。どうする? 誤魔化す?いや無理だ。
ぐちゃぐちゃになった死体と血にまみれた俺をどうやって誤魔化せと?
なら殺すか?いや、今殺してもいいんか?せっかくここまで頑張ったのに台無しにでもなったら……
どちらにせよ、まずは侑をどうにかしなくては。
俺は立ち上り侑を捕まえようと身体を身構える。
とりあえず逃げられないようどこかに閉じ込めとくか、
「そんな身構えんくても別に俺は逃げたりせんよ」
……は、
「まぁ、もし俺が逃げようとしたら噛み殺してもええで」
捕まえようとしたと同時に侑が口を開いた。
何を言ってんだ?逃げない?殺してもいい?
言ってることがおかしい。
それになにか変だ。
こんな状況なのに侑の顔には一切恐怖を感じない。
逆に侑の顔は少し微笑んでいるようにも見える。
普通なら腰を抜かしてるか誰かに助けを呼びに行ってるはずだろ?
なのに何でそんな余裕なんだ?
そんな余裕どこから来てる?
「ふふっ、治めっちゃ驚いとる顔しとるで?」
「……そら、そうやろ。何でこんな事になってんのに逃げない言うとるんや。正気か?」
「俺が異常みたいに言うなや!!俺はいつでも正常や!」
「ほな、何で逃げないん?見ての通り人が殺されてるんやで?俺が殺したんや。それ見て逃げない方が異常やで」
「別に誰が死んでようが殺されてようが関係ないわ。それよりもずっと探してたもんを見つけたんやもん。逃げるわけないやん。」
探してた?見つけた?
先ほどからの侑の言動がよくわからない。
「なぁ、治。」
「……なんや」
「俺、治のこと全部知っとるで?」
「……っ!」
「人喰ってるとこ見てわかった。治鬼人やろ」
バレてる。俺が鬼人だということ。
けど、何で侑は鬼人のことを?
鬼人の存在を人間は誰ひとり知らないはずだ。
なのに何で?
「治」
「……」
「俺が何者か気になる?」
「……おん」
「ほな、明日10時に駅集合な」
「…は?」
「やから、10時に駅集合な」
「いや、そうやなくて駅?集合?何のことや」
「やってタダで教えるわけないやん。やからその代わりにいつもみたいに出かけようや」
「えぇ……別にええけど……」
ほんと急に何を言い出すと思ったら。
けど、逃げ出すための口実かもしれないし帰すわけにも……
「あ!俺が逃げるか心配なんやろ!?逃げんて言うてんのに!!」
「当たり前やろ。こんな状況で家に帰すわけないわ」
「え〜、ほな今日俺ん家泊まるか?それやったら俺も逃げれんし安心やろ?」
「………まぁ、せやけど」
「よし、じゃあ帰ろ!」
「……おん」
ほんと変な気分だ。
次の日。
侑は楽しそうに出かける準備をしていた。
俺は昨日からまだ侑のことを警戒しており夜中は寝ずにずっと侑を見張っていた。
けれど侑の逃げる気配は一切なかった。
「おさむ一、準備できた?」
「おん」
「ほな、行こか!」
「どこ行くか決めてあるんか?」
「おん!昨日から決めてたで」
「どこ行くんや?」
「ふふっ、行ってからのお楽しみや」
一時間後。
どこに行くかわからず電車に揺られ歩くこと数分。
一度侑と通ったことある道だった。
この道は確か………
「治ついたで!」
「あ、ここって…」
「おん!俺たちが初めて一緒に出かけたとこ!」
あの水族館だ。
侑に誘われ来た水族館。
「また治と来たかったんや!」
俺たちは入館し、前と同様に水族館内を見て回った。
数ヶ月前に来た時と何も変わってない。
薄暗い部屋の中にライトアップされている水槽。
いつ見ても純麗だ。
侑はまるで初めて来たかのようにはしゃいでいる。
俺は一度来ただけでも少し飽きるというのに。
その後はイルカショーを見たりまだ見ていないエリアへ行ったりした。
イルカショーは前方の席に座ってびしょ濡れになったこともあったため、今回は後ろの席へ座った。
前方の席の人の中には前の俺たちと同じように何も用意せず、大量の水を浴びていた客もいた。
最初はみんな驚いた顔をしていたが最後はみんな笑ってイルカショーを見ていた。
なんだかあの時の自分たちを見ているような気がする。そんな光景が懐かしくて微笑ましかった。
最後に俺らは観覧車に乗った。
前に乗った時は夕日が綺麗だったが、今回は乗る時間が少し遅かったためもう日は沈みきってしまった。
けど、空は星で埋め尽くされ煌めいていた。
ここの水族館は街から少し離れたところにあるため、星がよく見える。
狭いゴンドラの中、俺たちは静かに星空を眺め、ゴンドラが地上に着くのを待っていた。
そうしてお出かけも終わり俺たちは駅へ向かうため海沿いを歩いていた。
「なぁ、治。ちょっと海行こや」
そう侑が言い出した。
俺達は防波堤の階段を降り、砂浜に出て波打ち際に腰を下ろした。
広い広い海の水面には満面の星空が映っており、夜の凪の中で、遠くから波の音が聞こえてくる。
風が吹き、海のにおいが濃くなる。
顔に当たる風が心地よかった。
「海、綺麗やな」
「せやな」
「……なぁ、治」
「ん?」
「人間って美味いん?」
「んー、前は美味かったけど今はまずい」
「ほーん。でも俺からはめっちゃ匂いするんやろ?」
「おん。むっちゃ美味そう」
「美味そうて笑」
「でも何で匂いするって知っとるん?」
「そら、俺は高校で会う前からずっと治のこと知っていたからな」
「!!」
「ふふっ、驚くのはまだ早いで」
「え、」
「俺の憶測もあるんやけど、多分俺たちは___」
「血の繋がった双子なんや」
「……は?」
「まぁ、信じてもらえるかはわからんけどな」
「いや、え、でも侑はどう考えても人間じゃ……」
「おん、俺は正真正銘人間やで」
「は?どういうことや?」
「ん~~、話せば長くなるけどええ?」
「…おん」
侑はぽつぽつと昔の話を俺に語り始めくれた。