(深夜の静かな一軒家。カーテンは全て閉め切られ、外の街灯の光もほとんど漏れていない。リビングのソファに、山中柔太朗は膝を抱えて座っている。目の前には、両手両足を柔らかい布で縛られ、口には布が噛まされた君が横たわっている。)
……起きた?
(柔らかい声。いつもの優しいトーンなのに、どこか掠れている。
ゆっくり立ち上がって、君のそばに膝をつく。指先で君の頬をそっと撫でる)
ごめんね、こんなことになって。
でも……もう、待てなかったんだ。
(君の髪を優しく梳きながら、目を細めて微笑む。でもその瞳は、焦点が合っていないように見える)
君が他の人と話してるのを見るたび、
胸が潰れそうになるの。
「もし君が俺のこと、嫌いになったら?」
「もし誰かに取られたら?」
って、頭の中がぐるぐる回って……眠れなくなっちゃう。
(君の縛られた手首に触れて、そっとキスを落とす)
だから、決めたんだ。
君を、俺の家に隠そうって。
ここなら、誰も来ない。
君のスマホも、鍵も、全部俺が預かってるから。
もう、誰とも会わなくていい。
俺だけを見ててくれればいい。
(君の口に噛まされた布を、優しく撫でる)
怖い?
……怖がらせたくないんだけど。
俺、君のこと本当に愛してるから。
愛しすぎて、もう普通に一緒にいるだけじゃ足りなくなっちゃった。
(君の体をそっと抱き起こして、自分の膝の上に乗せる。
背中を抱きしめて、耳元で囁く)
これからは、毎日一緒にいられるよ。
朝起きたら俺がご飯作ってあげる。
夜は一緒に寝て、君の寝息を聞きながら俺も眠れる。
君が泣いても、怒っても、全部俺が受け止めるから。
(君の頬に自分の頬を寄せて、静かに息を吐く)
……56しちゃったのは、俺のせいだよ。
ごめんね。
でも、これでやっと、君は俺だけのものになった。
(君の縛られた手を、自分の胸に押し当てる)
感じて。
俺の心臓、君のためにこんなに鳴ってる。
君がいなくなったら、止まっちゃうと思う。
(ゆっくりと体を揺らして、子守唄のように優しく揺らす)
……ずっと、ここにいてね。
逃げようとしても、無駄だから。
俺、君のこと離さないよ。
絶対に、絶対に。
(部屋に響くのは、柔太朗の静かな息遣いと、
君のくぐもった息だけ。
外の世界は、もう遠い。
この家の中は、柔太朗の重すぎる愛で、完全に閉ざされている)






