テラーノベル
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ギフターズ・デイ。
それは天界からの贈り物が届いた日。
悪魔。
それは人類に害をなす、危険な存在。
絶対命令。
それは悪魔が受けた「人間を殺す」という命令。
悪魔狩り。
それは悪魔を狩る、人類の希望。
魔法。
それは悪魔が使用する力。
リティファー。
それは悪魔でありながら人間に加担する、裏切り者。
聖騎士。
それは天界に存在する、裏切り者を罰するための組織。
今日も、妖精は歌う。
「「「リティファー、リティファー。うーらぎーりもーの♪」」」
「ゼーウスさまのー、いかりーをかったー♪」
そして、妖精は散る。
「お前らが、リティのことを話すな」
一人の、少年によって。
「あ、ギル」
「ただいま、リティ」
美しく笑う少年の足元には、おびただしい数の悪魔と妖精の死がある。
それを知ってか知らずか、白い髪の少女は少年の手を取り踊るように家の中に入っていった。
そう。家の中に――。
……家?
お世辞にも家なんて言えないボロボロの倉庫に入った二人は、用意された食卓についた。
といっても、卓の上には野苺の山。さして腹も満たないだろう。
いや、これだけあれば満腹になるのか……?
「こんな数、どうしたの?」
「ストラスに教えてもらってね、探してきたの」
そう言って少しだけ笑ったリティに、ギルはおどろく。
リティは笑うどころか、表情を崩すことが非常に珍しく、決まって笑ったり怒ったりするのは、悪魔の話だった。
そのことを知っているギルは、少しだけ不満を覚えている。
「そうだ、ギル。アイムはどう? 迷惑かけてない?」
「大丈夫だよ。みんなが抑えてくれてるんだ」
ギルは悪魔を狩る、悪魔狩り。
狩った悪魔は石となり、自分を狩った悪魔狩りの心円内に生きる。
リティの言っていることはつまり、この前狩った悪魔・アイムがサークル内で暴れていないか、ということだ。
それに関しては、すでに十体ほどいる、ギルの悪魔が鎖につないでいる、とのことだ。
「そっか。なら安心だね」
リティとギルは、ある契約を交わし、ともにいる。
一言でいうと、看守と受刑者、といったものだろうか。
「ギル、次はどこに?」
「少しだけ、都市部の方に行ってみようと思うんだ」
「へえ」
リティは左目を丸くした。
「それは珍しい。どうして?」
「大罪の悪魔を一柱、一柱とでいいから契約しておきたいんだ」
「ふーん」
リティは苺をつまみ、ほおばる。
大きなものを一口で食べる。
リティが不満に思っているときの癖だ。
「私じゃあ、不足なんだ」
「うーん。そういうわけじゃないけど……」
ギルは少しだけ笑った。
「お前は表立って、暴れられないだろう? いわば、お前の代わりだ」
口調が変わったギルにリティは不敵な笑みを浮かべる。
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橘靖竜
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上野文
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「そう。ギル、契約内容は忘れてないよね?」
「もちろん」
ギルの目的が果たされたら、リティにその心臓をささげる。
それが、ギルがリティと交わした、「悪魔の契約」だった。
コメント
2件
わーっ、ありがとうございます! がんばります!
第2話、一気に世界観が広がって鳥肌立ったよ〜!✨ 冒頭の用語解説、めっちゃワクワクするんだけど!「リティファー」って言葉が重くて美しくて…。で、妖精を「散らす」少年ギルと、その足元の死体なんて知らん顔で手を繋ぐリティの温度差がエモすぎる😭💕 苺を頬張る仕草で不満を表現するリティ、可愛いのに切ない…。最後の「心臓を捧げる契約」、もうその先が気になって仕方ないよ!次話も絶対読むからね📖🔥