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休憩時間が終わり、次の授業が始まる。青空るるはクラスの前に立ち、にっこりと笑うと、手に持っていた紅茶を机に置き、黒板に新しいテーマを書き始める。
青空るる「さて、次は『存在すること』について少し深く掘り下げてみましょう。皆さん、『私は存在している』って、どうやって確信できますか?」
教室が静まり返ると、デクくんが手を挙げる。
デク「えっと…『私は今ここにいる』って感じているから、僕は存在しているんだと思います。でも、それがどうして存在だと言えるのかは、ちょっとわからないです…。」
青空るる(微笑んで)「それがまさに哲学的な問題よ、デクくん。『感じる』ことが存在する証拠だと信じるのは、たしかに一つの考え方だけど、他にも色々な意見があるんだ。例えば、私たちが本当に『存在している』というのは、他の人に認識されることが前提だという考え方もある。」
耳郎(少し疑問を浮かべながら)「じゃあ、他の人に認識されていないときは、私は存在しないってこと?」
青空るるはその問いにじっくりと考え、答えをゆっくりと導き出す。
青空るる「面白い質問だね。実は、そういう考え方を『他者認識主義』って言うんだ。他の人に認識されることがないと、自分の存在が確認できないというもの。ただし、この考え方には反論もあって、たとえ誰にも認識されていなくても、私は『自分を感じている』という確信があるっていう考え方もある。」
デク(少し驚きながら)「じゃあ、自分が一人でいたとしても、自分を感じていれば存在しているってことですか?」
青空るる(頷きながら)「その通り。『自分を感じる』という意識だけでも、ある意味で『存在』していると言えるんだよ。『存在する』ことが、必ずしも他者の目に映ることではないって考え方もある。自分の存在を感じることで、他の何かに依存せずに自分がいるという確信が生まれるの。」
教室内で、数人の生徒たちが深く考え込んでいる。青空るるはその様子を楽しそうに見つめながら続ける。
青空るる「まあ、結局この問題には正解はないの。みんなが自分なりの答えを見つけることが大切なんだよ。『私は存在している』って考えを、他の人と共有することで、また違った視点を得ることができる。それが哲学の面白いところなの。」
突然、爆豪が手を挙げて発言する。
爆豪(少しイライラした様子で)「ちょっと待てよ! 俺にとっては、存在するかどうかなんてどうでもいい。俺はただ強くなって、ヒーローとして戦うだけだ!」
青空るるは爆豪の発言にニコニコと微笑み返す。
青空るる「爆豪くん、君のその考え方も立派なものよ。『強さ』や『戦うこと』が自分の存在意義だと感じているなら、それもまた一つの存在証明だと思うよ。」
爆豪は少しむっとした顔をしながらも、青空るるの言葉に反論しなかった。
お茶子(元気に手を挙げる)「じゃあ、先生! もし私が一番大好きな人と一緒にいるときが一番幸せだと感じているとき、そのとき私は存在が最も確かな気がするんですけど、それってどうなんですか?」
青空るるは、少し考えた後に答える。
青空るる「お茶子ちゃん、素敵な考え方ね。確かに、誰かと一緒にいることで自分が存在していると強く感じることもある。それも『存在証明』の一つよ。人との繋がりが、自分の存在を確認する方法になっている場合もあるの。」
その後も、授業は進んでいく。生徒たちは、次々に哲学的な問いを投げかけ、それに対して青空るるが楽しげに答える。
授業が終わり、クラスは騒がしくなりながらも、青空るるは一人で考え込みながら教室を見渡していた。
青空るる(心の中で)「哲学って、きっとみんなにとっても楽しいものだろうな。でも、それをちゃんと感じ取るのはやっぱり難しい。でも、この子たちが考え続ける限り、きっと何か大切なものにたどり着くはず。」
そのとき、デクくんが声をかけてきた。
デク「先生、今日の授業、すごく面白かったです! もっと哲学を学びたいって思いました!」
青空るる(微笑みながら)「ありがとう、デクくん。でも、哲学は一度きりの答えを求めるものじゃない。これからもいろんな質問を自分に投げかけて、考え続けることが大切よ。」
デクくんは、少し考え込みながら頷く。
その後、青空るるは紅茶を飲みながら、次回の授業のテーマを考え始める。