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第十八話
長期討伐
―嫌な予感しかしない―
「長期討伐、ですか?」
「そうだ。早乙女の班は、報告書の提出にしろ討伐率にしろ優秀だからな」
「……はぁ……」
先生は何を見て、何を基準に優秀と判断されているのでしょうか……。
討伐はともかく、報告書に関しては私がどれだけ苦労しているか、ご存知ないのでしょうね。
「わかりました。それなら先生。一つ、お願いしたいことが……」
─────教室
「早乙女班! 集合」
教室に戻ると、みんなに声をかけます。
私の呼びかけに、一応みんな集まってくれます。
……一応。
「どないしたんや、綺?」
「さっき職員室に呼び出されて、いたから……そ、その話を……聞かせて、くれるの?」
「私たちの班に、長期討伐の指令が出たわ」
「なんやて!?全てにおいて優秀な班しか参加を許されないと言われとる、あの?」
「やっぱり、あたしがいることが大きいわよね」
「……それで、今から買い出しに行くことにしたから。準備して、十五分後に正門前ね」
私は椥辻さんと御厨くんをスルーして、話を進めます。
「早乙女さん。外出届け……しないと、だよね?」
「大丈夫。もう先生から許可証は頂いてあるわ」
私は先ほど、先生に頼んで許可証を頂いてきたのです。
學園命令の長期討伐ですから。
それに必要な物資を購入しに行くのです。
許可証くらい出して頂かないと困ります。
「では、十五分後に正門前で」
リハビリの甲斐もあって、椥辻さんもギプスが外れ、今回の長期討伐から一緒に行動できます。
やっと討伐ができると、椥辻さん自身も喜んでいました。
ですが、私たちもやっぱり、椥辻さんが一緒にいてくれると嬉しいです。
◇ ◇ ◇
「はぁー。ここは、えらいでっかい街やなぁ……」
長期討伐ということもあり、今回はいつもの街より少し栄えた場所で買い物をすることになりました。
「え、っと……みんなで動く?それとも、別行動にしましょうか?」
「あ。早乙女さん……僕、クロスボウ選びたいから、っその……別行動が、い、いい……かな」
「ほな、うちと可威で武器系に必要なモノ揃えるわ」
「ええ。わかったわ。お願いね、皇刃くん。椥辻さん」
「任しとき! ほな、可威。行くでー!」
皇刃くんは椥辻さんに連れられ、行ってしまいました。
……え?
待って……。
「じゃ、あたし達も行きましょ。いつもの街より大きいから楽しみだわ♥️」
「……ん」
わ、私がこの二人を引率するのでしょうか?
「ほら、綺ちゃん!早く行きましょ?」
ああ……。
既に頭痛がしてきました。
買い物をするだけなのに、何故か嫌な予感しかしません。
さっさと終わらせて、早く帰りたい。
そんな気持ちでいっぱいになりました……。
コメント
1件
輪廻さん、第18話読ませていただきました! 長期討伐の指令、確かに嫌な予感しかしない流れですね…。先生の「優秀だから」の言葉と、綺ちゃんの「何を見て…」の内心のギャップにクスッとしました。買い出しの班分けで、皇刃くんと椥辻さんがさっと別行動になって、綺ちゃんが可威さんたち二人を引率することになる流れ、もう読んでて「ああ…」って気持ちになりました(笑)。最後の「頭痛がしてきました」にめちゃくちゃ共感です😂 次はどうなるのか気になります!