テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
──────???視点──────
俺は知っている。お前が、いつもひとりで抱え込むことを。
俺は知っている。誰よりも強さにこがれて、努力して、化け物たちと肩を並べようと頑張っていたことを。
俺は、知っている。いつも無愛想のくせに仲間に対しては、人一倍にあつくなるやつだと。
だから、俺は。お前が死んではいけない人間、生きなければいけない人間なことを知っている。
俺──────【いえもん】がお前の中で目を覚ました時、生前の俺と姿が似すぎていて驚いたよ。唯一違うのは境遇と、性格。それと【目】だけだった。しばらく俺は、お前の精神状態によって、コロコロと性格を変わってしまって、申し訳なかった。咄嗟に、名前を教えられなくてごめん。ショックを受けると思ったんだ。お前は【茶川いえ】で、俺は【いえもん】。でも、いえ。お前はいえもんと呼ばれていたよな。いえもんってお前が呼ばれる度に、俺は嬉しかったのかもしれない。俺が魔王を討伐する時にできた仲間は、死神───めめだけだったから。俺は、何をしても褒められなかった。魔王を倒した時だって。誰にも褒められず、気味悪がられ、たまに近づいてくるやつはゴマをすってくる奴ら。
だけど、お前は仲間に恵まれて、人間という劣等種で生まれたお前だけど、お前の仲間は受け入れてたよな。…正直羨ましかった。いいな、って思った。
お前は非力だったよな。だって、その時は能力あるなんて知らなかったもんな。俺も知らなかったよ。【主人公補正】なんて、最高神はゆうけどさ。多分、違うよ。
俺は【勇者】で、お前は【主人公】
多分、俺は勇者だけど主人公にはなれなくて。お前は主人公だから、なんにでもなれるんだよ。きっと、望めば勇者にすらなれる。そう、本当に神に愛されたお前なら。
結局、俺を愛してくれる人はいなかったけどさ。お前は愛してくれる人が、仲間が沢山いるんだろ?───なら、そいつらを悲しませちゃいけない。お前が誰も選べないって言うなら。俺が代わりに選ぼう。お前なんかより死ぬべき人が、ここにいるんだから。
お前は、めめ村の一員。なら、おなじ魂の俺だって、めめ村の一員だって屁理屈、通ると思うんだ。だから、さ。代わりになんて言わないでくれ。これは、名誉の死なんだから。お前と過した期間は、短かったかもしれない。けど、楽しかった。
──────ありがとう、いえ。俺に、仲間をくれて。愛してくれて。
──────茶川いえ視点──────
パキンっと音を立てて壊れた魂を見つめながら、俺はただ呆然とする。ただ、いつまでたっても意識が途切れることはなく、やけに早い心臓の鼓動を感じるだけで時間が過ぎていく。
「───あ、…れ、?」
俺は思わず自身の手のひらを見る。問題なく手が動く。なんで、死んでいないのか。俺はそんな疑問を抱く。確実に魂は壊したはずで、けど、俺は間違いなく生きている。摩訶不思議な状況に戸惑いを隠せないでいると、【最高神】が笑い始める。
「はははははwww!!賢いな〜お前。まさか…w勇者を生贄にするとはw強情な奴だな!!まあ、たしかに。あいつもめめ村の一員と言えなくはない、か。ふふっw頭の良い奴だ!」
「は、ぇ…?ノイズ……?」
「───ッッ!?いえもんさんッッ!?」
俺の頭に事実が羅列されていく。死んだのだ。ノイズが。俺の身代わりとなって。───信じられない。
しかし、もうひとつ、知らないことを耳にする。
「え、?いえもん…?」
そう、めめさんがおそらくノイズに向けて言った言葉。『いえもんさん』。ノイズと俺は、名前すらもほぼ同じだったというのか。いや、俺とそっくりのやつだったからめめさんがそう呼んでいるのか。【最高神】は大きな拍手をしながら俺を見る。
「いや〜まさか自分を犠牲にするのかと思ったが。そっちか〜!くっふふw勇者君は君の仲間に含まれていなかったのかな?まあ、めめ村の一員とは認めてあげよう。神の使いの1人だしね。」
「───ッち、ちが!!」
俺が否定しようとした途端即座にそいつが言い返してくる。言い訳すら許してくれない。
「違くないよ?君は他のみんなのために1人を犠牲にした。その事実は変わらない。しかも、ねぇ。今まで戦闘面を助けてくれた恩人をね〜。いや〜見直したよ!お前にもやっぱり非常な面があるんだな。」
「…ッ!!ぁ、ああ…ッッ!!」
叫び声をあげることすら許されない。だって、俺はノイズの存在を消してしまったんだ。
「ははっw殺した奴が傷つく権利はないけどなー殺した奴が何を言ってるんだか。ま、契約は契約。私の力をあげるよ。好きにすればいい。」
そう言って、そいつは自身の魂を取り出す。それは筆舌しがたいほどの美しさがあり、暖かいような、冷たいような。光のような、闇のような。この世の全ての言葉を探してもこれを語る言葉はないとわかるほどにそれは摩訶不思議なものだった。
「…なんで、魂を簡単に渡すんですか?」
めめさんが耐えきれないと言わんばかりにそう尋ねる。【最高神】は不気味な笑みを浮かべ、そして語り始める。───自身について。
ここで切ります!ノイズ(いえもん)退場です。わーりといえもんさん…これややこしいな!?自分でそうしましたがノイズといえの名前がややこしすぎますね〜。まあ、ノイズは存在抹消という事でいなくなりましたが。ほんとに最終話が近づいてきてる…!!はえ〜!感慨深いですねー!多分私の代表作ですよこれ!今度からこの話読んでーbotになるしか…いや、200話もあるやつを人に勧めずれ〜今度は長くても100話に抑えたいですねー。でもそうすると凝った話が書けない…難しい。次回作の目標にしときます!
それでは!おつはる!
コメント
55件
多分この小説四捨五入したら300話行くぐらいには続くと思うので多分もっと勧めずらくなるんじゃないでしょうか・・・最高神○ねよ。まじでさ。(殺意)リアルで気に入ってたゲームのカセット無くしたこともあって最高神に恨みしかない(濡れ衣×1事実×1)
人におすすめするならせめて50話程度で書きなさいな