谷川さん。きっと、カルダとルーダーを倒してみせます。必ず。
そうこうしていると、まず西の村の人達と出会った。鎧のようなただの看板のような板を体に巻き付けている。
「夢の旅人よ。一緒に戦えて光栄です」
西の村の戦士の代表と、その数、約千名が武器を振り回し、戦いの踊りをした。その光景はただただ壮大だった。夜の森を埋め尽くす人々。無数の松明の明かりに照らされた私と渡部、角田は、日本人らしく嬉しくて丁寧に頭を下げた。
少し行くと、次は東の村の人々たちと合流した。その数は約8百名あまり。こちらは分厚い毛皮を体に巻いている。聞くところによると、二グレド族の蒼穹の戦士より強いようだ。
今度は北の村の戦士たちと出会った。熊の頭を被ったその原始的恰好は、危険な猛獣狩りを専門にしているようだ。数は4百名余りだ。とても長い槍で離れた場所を攻撃することを得意とすると聞いた。
合間の食事の時間。
2千3百名くらいでの食事は黙々とこなされた。
角田と渡部は猛獣の肉を必死に食べていた。
「この戦いで死んだら。なんて、考えないことにしたよ」
角田は私に微笑んだ。
食事を終えると、また歩く。
「もうそろそうかな」
近くにいる角田は呟いた。体力があるのだろう。角田の剣だけ私たちより少し大きめだった。
私たちは先頭を歩いている。後ろからぞろぞろと蒼穹の戦士と、東、西、北の戦士たちが歩いていた。その歩き方は森を歩き慣れたものだった。
「もうそろそろです。頑張って下さい」
目をキョロキョロした木の棒片手のジュドルが隣に来た。
疲れた顔をしていない。
私と角田たちは森を歩くのは不慣れだ。すぐに足元が覚束ないほど疲れてしまう。ディオたちはまだ先だろう。
そうしていると、長い時間が消え去りやっと森が開けた。
森の間の広場だ。
ディオたちはトラップを幾つも作っていたのだろう。泥だらけになっている。延々と暗いところで作業をしていたようで、眠気が半端ではないようだ。目をしきりに擦っていた。
私と角田たちはディオの方へと向かう。
「ディオ? 食事はしたのか?」
ディオは首を振って、