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junp_Sn-Fk.
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saku
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夢花𓂃𓂂ꕤ*.゚
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目を開けると、そこは色がある世界だった。いつの間にかベッドに寝かされていたらしく、微睡みにも似た温かさに包まれている。
🧡「蓮、起きたん…?」
か細く掠れた声が薄暗い部屋に響き、隣を見る。
泣いていたのか、両瞼を赤く腫らした康二がベッドの隣に椅子を置いて座っていた。
🧡「蓮、夜になるまでずっと寝てたんやで。心配したんやで…!」
頬に流れる涙も拭わず、康二は体を起こした俺に抱き付いた。
🖤「…ごめん。ありがとう。」
涙やら鼻水やらが俺の首筋に伝うのも、何故か不快には感じなかった。
🧡「…ごめん、俺。…やのに、れんを…」
🖤「…なんて?」
今にも消えそうな独り言のように放たれた言葉を拾いきれず、思わず聞き返した。
不意に腕が俺の小さくなった体から離れ、彼がまっすぐに俺を見た。
初めてちゃんと見た康二の瞳は、俺の知っている康二にそっくりなのに、随分幼かった。
それでもその透き通った二つの焦茶色の双眸は、確かに俺を捉えて揺れていた。
🧡「ごめん、蓮。俺のほうが兄ちゃんやのに、蓮にひどいこと言って…ほんまにごめん。でも、俺は蓮が大事やから…世界でいちばん大好きな弟やから…」
申し訳なさそうに『ごめん』と繰り返し、少し照れたように幼い康二は続ける。
🧡「蓮に『家族じゃない』みたいに言われたのが悲しくて、言い過ぎてもうた。ごめん。」
🖤「そっか。…俺ね。」
🧡「…うん。」
何の話なのか分からない康二は怯えたようにこちらを伺い見る。
俺はそれを解すようになるったけ優しく、笑いかけた。
🖤「夢を…見てたみたいなんだ。楽しいけど、嫌なこともあって。夢の中には康二もいたよ。」
ぼんやりと見つめた白い壁に、今まで見てきた景色が広がる。
大勢の人達が集まったライブのステージ、大変だったダンスの練習風景、メンバーみんなで集まって何気ない会話で大笑いしていた楽屋。
🧡「ほんまに?どんな夢やったん。」
🖤「アイドルになる夢。たぶん、日本でいちばんかっこいい9人で。」
🧡「9人?もしかして、家族全員で?」
🖤「そう。ラウールがね、グループでいちばん背が高くなるの。」
🧡「ほんまに!?今はあんなにちぃちゃくてかわええのに?」
🖤「そう。たくさんしゃべるし、ちょっとだけ生意気になるかも。」
🧡「それはちょっと嫌やけど、楽しみやなぁ。みんな大きくなるん。あ、俺は?めっちゃイケメンになるんやろ?」
🖤「康二は…今とあんまり変わらない。」
🧡「なんでや!…まあ今もけっこう可愛い方やからええか。」
🖤「ふはっ…うん。康二はそのままがいい。」
ありがと、と彼ははにかむ。
🧡「ひひっ、俺も見たいなぁ。家族の夢。最近やな夢しか見んから嫌んなってまう。」
困り眉になった康二を見ていたら、なんだか可笑しくて気づいたら吹き出していた。
🖤「ぷっくく…」
🧡「あ!そこ笑うとこやないやろ!」
🖤「ごめんごめん。今日、一緒に寝る?」
🧡「…✨!!ええの?」
🖤「うん。いいよ。」
瞳をキラキラにさせて喜ぶ姿は、子犬が尻尾を振っているそれに見えた。
今日は何だか、誰かの体温を感じていないと今度こそ悪夢に飲み込まれてしまいそうで怖かった。
目と鼻の先にいるこいつのことは、信用してもいいのかもしれない。
姿形に少し絆されているのかもしれないが、俺の心内はそんな温情に従っていた。
ふと思いを巡らせていると、布団の隅がもぞもぞと動いた。もう寝る気のようだ。
🖤「お風呂は?入らないの?」
🧡「んー。今日はもうええの。」
🖤「えー。」
俺がベッドから出ようとすると、見計らったのか布団に引きずりこまれそうになる。
🖤「ちょっと!はーなーしーて。」
🧡「やっ!」
二人分の温かさを灯した羽毛布団に抗えず、次第に体の力が抜けていく。随分と長く眠っていたらしいが、また眠気がゆるゆると訪れてきた。
🖤「まあ…もういっか。」
🧡「せやろ?」
🖤「うん…」
瞼を閉じ、抱き合うような形で向かい合う。
子供の体温は、大人以上に温かいらしい。だからかいつもよりも眠りにつくスピードが早い気がする。
意識が奈落の底に落ちていく最中で。
🧡「ずっとそのままでええのはそっちやで。」
呟くように発せられたその言葉は、俺の耳には入らずに虚空に消えていった。
Next….Episode 6 「カゾク」
コメント
1件
第6話、読み終えました。蓮が昔の康二に「夢の話」としてアイドル時代の記憶を語るシーン、すごく温かくてじんと来ました。大人の記憶を持ったまま弟として接する蓮の距離感の取り方が絶妙で、でも最後の康二の独り言が蓮に届かないのが切なくて…。この先、あの言葉がどう響くのか気になります。子供の体温って表現、確かにそうだなって共感しながら読んでました。