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みことside
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あつい。
身体の奥が、何度も抉られて、思考が溶けていく。
「……すち、っ、また、そこっ……!」
触れられるたびに、頭の中が真っ白になる。
腰を掴まれて、深く深く繋がるたびに、『ああ、おれは今、すちのものになっていくんだ』って、全身で理解させられる。
快感の波が押し寄せてくる。けどそれだけじゃない。
怖い。
このまま壊れてしまいそうで、少しだけ、こわい。
(でも……すち、やさしい目、してる……)
すちの瞳を見上げた。
欲情に濡れてるはずなのに、そこに映るのは――独占と、祈りと、愛情だった。
(すちは……ほんとうに、おれのこと、ぜんぶ欲しがってくれてるんだ……)
奥を突かれて、また涙がにじむ。
だけどそれは、痛みのせいじゃなかった。
(すちが欲しいと思ってくれるおれで、よかった)
(すちのものになれて、うれしい)
(でも……でも、もうほんとに、限界、なのに……)
喉が震えて、声にならない甘い泣き声が漏れる。
涎が自然とこぼれて、身体は意思と無関係に跳ね上がる。
「すち……っ、すちぃ……っ、だいすき……っ、でも……もう……っ」
壊れてしまう。
けれど、それでもいいと思ってしまった。
壊れても、全部すちが拾ってくれる。
それだけの想いが、肌の温度で伝わっていた。
『もう、おれはすちに壊されてもいい――』
そんな風に思ってしまった自分に驚いて、また涙が溢れた。
(……でも、こわいくらい、しあわせ)
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「ん、ぁっ、あっ……!」
みことの喉から甘い声が漏れるたび、すちの熱が、奥の奥まで打ちつけられる。
(……また、深く……)
ずっと抱かれていた。何度も、何度も、深くまで繋がって、もうどれだけ時間が経ったか分からない。
身体の奥がじんじんと痺れていて、軽く力を入れただけで、ぬるりとすちの形を覚えたまま反応する。
(……なんか……おれの中、変わってきてる……)
最初は違和感だった。痛みさえあったはずなのに、今は――求めている。
まるで、すちのものにされるために、自分の身体が“つくりかえられて”いるみたいだった。
(……奥……広がってる……)
突き上げられるたび、前よりも深くまで届いてる気がする。
すちが動くと、そこにぴったりと絡みついて、離れようとしない。
「みこちゃん……すごいよ……中、俺の形に、なってきてる……」
その囁きに、みことの心が震えた。
(……ほんとに……?)
(おれの中……すちの形に……?)
恥ずかしい。けど、嬉しい。
愛されて、抱かれて、こうして何度も繰り返すうちに――
自分の身体が、“すちのためのからだ”になっていってる。
「……んぁっ、すち……すちぃ……っ、なか、へん、なってるぅ……」
自分の声が他人みたいだった。泣きそうな、でも蕩けるような声音で、奥がきゅんとまた締めつける。
「……もっと、もっと俺の形に、なって……」
「うん……っ、なってるの……っ、もう、すちのしか、入んない……っ」
涙がにじむ。でもそれは、こわさじゃなくて、幸福の証拠だった。
(こんなふうに、変えられていくなんて思ってなかった)
(でも……いいや。すちに愛されるなら、全部変わってもいい)
心も身体も、どこもかしこも、すちのものになっていく感覚に――
みことは抗うことなく、身を委ねていった。
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すちの熱いぬくもりが、みことの奥深くまで満たしていく。
身体中がじわじわと熱くなり、意識がぼんやりと溶けていくようだった。
「ああ……すち……」
声にならない名前を何度も繰り返しながら、みことの心は揺れた。
痛みと快感の境界が曖昧になり、ただひたすらにすちに委ねていた。
身体の奥から押し寄せる熱い波。
それが頂点に達すると、みことは抗えず、全身の力が抜け落ちていくのを感じた。
「すち……だめ……」
涙がぽろぽろと頬を伝い落ちた。
でも、その涙さえもすちに触れられることで、甘い愛撫に変わっていった。
身体が震え、心がふわふわと浮かぶような感覚に包まれながら、みことは確かに知った。
これは怖くなんかない。むしろ、こんなにも深く愛されている実感に溺れているのだと。
『ああ……すちだけのものになりたい』
そんな願いが心から溢れ、みことはすちに身を預けた。
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