コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ただ、あなたの1つの恋愛体験としてあなたの記憶に残っていたい。
私は叶わない恋をずっとしていた。私が”両性愛者”だとしても、彼が”両性愛者”または”同性愛者”とは限らないでしょう?優しい笑顔が、誰にでも優しい性格が、満面の笑みで笑い声を出す姿、全てが愛おしかった。最初は無意識だった。でも、友達と仲良く接してる彼をみて、嫉妬心を抱いてしまったのが始まりだった。
それから私は彼を好きになった。どうしようもなく彼のことを思い浮かべ、あなたと距離を縮めた。今まで以上に。でも、意識してしまったら最後だった。緊張して、嫌われてないか不安になり、話すのが難しくなる。
「凪ちゃん、一緒に帰ろ」
そう彼から言われるのがすごく嬉しくて、あなたの一番になりたかった。
そして、風の噂を聞いた。
「知ってる?セラって好きな人いるらしいよ〜」
そう、世間話で聞いたことだった。私は失恋したとしか思えなかった。今までは恋愛をしてきても、失恋はしてきてない。好きな人ができても付き合うことはなかったし告白することもなかった。それほど軽い思いだったのだが、今は違った。泣きそうになった。
「え、好きな人、、?誰から聞いたの。あー、奏斗、ね。ん〜、凪ちゃんには内緒〜!」
笑顔で私を振り回す彼はまるで小悪魔のようだった。可愛らしくも、棘があった。私がどれだけ苦しんでるからないのだろう。それでも私は一緒にいた。彼と共にいた。卒業式の日に砕け散ってしまいたいから。
もう、あなたが幸せならどうでもよかった。あなたが好きな人と結ばれて笑顔になれるならどうでもよかった。でも、あなたの記憶に残っていたいから。あなたの1つの恋愛経験として思い出してもらえるような人でありたいから。
あなたの好きな人が私であることを何度想像しただろうか。両思いで幸せに生きてたんだろうな、、。でもそんな漫画みたいなBLのお手本みたいなストーリーは現実にないから。
あなたの恋愛体験の1つとして私が残っていたい。同性の男に好かれた経験として残っていたい。ただ、それだけなんですよ。好きな人と結ばれて、幸せになってくださいね。