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❤️💛
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俺は元貴と付き合っている。はず。
なぜ言いきれないのか。
この日はとある収録の楽屋で3人集まっていた。
「若井っ!これ食べてみろ!」
おりゃっと元貴が無理矢理若井の口に何かを放り込む。
「は!?んぐっ!?うぉひ!なん!なんほれっ!?!?…あ…?チョコ…?」
いきなり突っ込まれた若井は一瞬驚いたものの馴染みのある味がしたのかそう答えた。
「あー、チョコなんかそれ。」
元貴は中身を知らずに若井にあげたようだ。
若井はもぐもぐとしながら
「はぁ!?中身見ずに無理矢理突っ込んだんかお前っ!」
何してくれてんだ!と元貴に怒っている。
元貴は平然と
「だって何なのか分からんかったし。」
と答えた。
自分で食べればいいものを。
「自分で食えや!!」
本当にその通りだと思う。
「若井は何食っても死なねぇだろ。」
と元貴が戻ってチョコなら食べよ、とソファにストンっと座った。
若井もすぐさま
「喧嘩売ってんのか!!まぁ美味いからいいや。」と戻っていく元貴を目で追って言う。
そう。俺が付き合ってると断言できない理由はこれ。
元貴はいつも若井にちょっかいをかけにいく。
俺はただそれを見て止めるだけ。
俺にもちょっかいというのか、
正しくは言葉いじりというのか。そういうものある。
が、若井にするちょっかいと俺にするちょっかいは全然違う。
若井にはボディタッチ系が多い、と言えばいいのだろうか。
俺には噛んだセリフとかちょっとニュアンスが違う言葉に、だとか。
行動か言葉か。
そんな違いがあると最近気づいてしまった。
正直若井が羨ましい。
楽しそうで、傍から見たらただの仲良し。
幼なじみだからというのもあるだろうけど。
別にそこに入りたい訳でもないし幼なじみである2人の空気感があるのは分かっている。
当然なのだが元貴と2人の時は俺をずっと構う。幸せと思える時間だってある。
ただ3人でいるとずっと、ずっと若井を構っている気がしてならない。
要は若井に嫉妬している、のか。
若井が可哀想だ。勝手に被害者にされ勝手に嫉妬され。
若井が何一つ悪くないのは当然としてそれでも嫉妬してしまうのだ。
俺にもちょっとは構って欲しい。
心の中でそう呟いた。
ー❤️ー
涼ちゃんがいない少しの時間、俺は進めたい事を纏めていた。
「なぁ、なんか涼ちゃんとあった?」
若井にそう聞かれる。
思い当たらないが。
「え、なんで。」
今日何かあったのか。
若井がうーんと言う顔をしている。
「いや、ないならいいんだよ。勘違いかな。」
何なのか。
「なに、どういうこと?てか涼ちゃん見てんじゃねぇよ。」
俺のだぞ、そう付け足した。
「いや見るだろメンバーなら!
なんか、いつも止めに来るじゃん。俺らのしょーもない争い。今日黙って見てただけだっただろ。元貴と何かあったのかと。」
若井がそう言った。
確かにいつもはまた喧嘩してってお母さんみたく止めに来る。
でも俺は何も覚えがないが。
「ま、疲れてたんだろーな。涼ちゃん個人も増えてきたし。」
そう言って若井が伸びをした。
今日はゆっくり休ませよう。そう思って俺も作業に戻る。
仕事も終わり
お疲れ様と各自解散した。
「涼ちゃん。」と恋人に声をかける。
涼ちゃんはいつもと変わらない。
ん?と俺の方を見た。
「今日泊まりきて。」
疲れてるなら1人にさせてあげたいけど。俺がちょっとでも癒したい。
涼ちゃんはいつもの優しい顔で
うん。と呟いた。
家に着いて手洗い等を済ませてから面倒なお風呂とドライヤーも帰ってきてすぐに済ませる。
「涼ちゃん、きて。」
先にあがって待ってた俺はソファをトントンとした。
うん、と隣に座る。
「疲れたね、涼ちゃん。」
同じ匂いのする涼ちゃんを両手で撫でながら。
「う、うん?」
どうしたの?と俺を見つめる。
違うのか?やはり気のせいだったのか。
俺は一旦撫でるのを辞めた。
「あれ涼ちゃん疲れてるんじゃないの。」
疲れてるには疲れてるだろう。
仕事をしてきたのだから。
でもいつも通りだしそれじゃなさそうだった。
「いやうん、疲れたけど…急にどうしたのかなって。」
涼ちゃんは不思議そうにに俺を見ている。
「んー気のせいだった?今日何も言ってこないから。俺が若井と1悶着してる時。」
そう言うと涼ちゃんは
あぁ、と何故か気まずそうにしていた。
「涼ちゃん?」
と声をかける。
涼ちゃんはむっとした顔に変わって
なんでもない。と言う。
これは何かあった。確実に。
「なぁに、どうしたの。」
と俺は優しく涼ちゃん に問いかける。
ムッとした顔のまま
「いいっ。なんでもないっ。」
と反対を向いてしまった。
全くわからない。俺のせいなのか。
「ね、涼ちゃん。どぉしたの。俺なんかしちゃった?」
そう言うとピクっと動く。
俺のせいだな。涼ちゃんは分かりやすい。
「涼ちゃん、何かしたならごめんね。
何しちゃった?俺。」
俺は反対を見ている涼ちゃんの後頭部を撫でる。
「俺にはちょっかい何も無い。」
反対を見ながらそう言った。
どういう事だ。ちょっかいかけてた時を思い出す。
若井の口に手をやった時、それが何だ。
「え、ん?ちょっかいが?どういう事?」
俺はまだ分からずに涼ちゃんに問いかける。
「元貴のっ…おたんこなすっ!!!あんぽんたんっ!低身長っ!」
やっとこっちを向いた涼ちゃんは泣きそうになっていた。
馬鹿って言わないところ本当に優しいな。
でも最後のはただの悪口だろ。
「て、低身長じゃねぇわ!なに、ほんとに教えて…。」
わけが分からない。
何に怒っているのか。
「なんで、若井には、触るのっ…?俺はっ
そんなことされた事ないっ…。」
涼ちゃんは泣き出してしまった。
つまり、涼ちゃんは若井に嫉妬した?
本当なのか?
「涼ちゃん、嫉妬したの?」
そう言うとぷいっとまた反対側を向いてしまった。
何だそれ。見たことない可愛い恋人の姿に戸惑う。
「ね、涼ちゃんこっち向いて。」
俺は涼ちゃんの方へのどんどん寄っていく。
「やだ!むり!いやー!」
と抵抗してくる。
力任せにグイッと無理矢理向かせ、キスをした。
「ん、むっ…!」
騒いでた涼ちゃんが静かになり、俺は話を続ける。
「ね、涼ちゃん、嫉妬しちゃったんだ、俺が若井に構いすぎて。」
全部説明していく。
この文章可愛いにも程がある。
「っ…そ、そうだよっ…2人がイチャイチャするからっ…!」
それは断じてないが。
「涼ちゃん、可愛い。羨ましかったんだ?若井が。」
更に続けて聞く。
涼ちゃんは恥ずかしいのと泣いたから真っ赤だ。
「もう!そうだよっ…!元貴なんか嫌いっ!」
それは聞き逃せないな。
俺は涼ちゃんをソファの端にちょっと倒し上から抱きしめた。
「涼ちゃん。よしよし。ほんと可愛い。嫉妬しちゃうなんて。ごめんね?涼ちゃん。」
優しく、撫でながら耳元でそう言った。
「うぅ…」そんな声が聞こえてくる。
「ちょっと今までやりすぎちゃったね。ごめんね、明日から気をつける。だから許して?」
俺はそう言って体を少し浮かせ涼ちゃんの顔を見た。
「ん、いい、よ。」とちょっと納得いって無さそうだけどそう返事をした。
「元貴っ」とすぐに付け足して。
「なぁに?」
俺を呼ぶこの可愛い恋人に答える。
「いっぱい、甘やかして…。」
仰せのままに、愛しの女神様。
ー嫉妬ー
リクエストありがとうございました!
コメント
2件
わーーー!!ありがとうございます!!!!!!!!ほんとに大好きです!