昼休みになり、屋上にお弁当を持って向かう
屋上にはもうほとんどの人が揃っていた
麗)ねぇ、優真くん聞いて!
優真)え、なになに?
麗)僕赤点回避したよ!
優真)お、頑張ったじゃん
想)実は僕もなんすよね!
優真)そーちゃんも?
明人)きゅーとザウルスが赤点回避するなんて…
詩)まあ、勉強頑張ったからだろ
拓人)確かに今回はみんなで勉強会したからな
優真)そうですねw
自信満々に見せられた2人のテストを見て少しだけ苦しくなった
2人は赤点を取らなかったらこんなに褒められるのに…
僕は100点をとっても親が褒めてくれないから
なんなら100点以外だったら殴られる
優等生でいなかったら殴られるから
晴太)おーい、ゆーまー
優真)え、どうしました?
義盟)さっきからずっと呼んでたで
優真)あ…すみません、ちょっと考え事してました
咄嗟に嘘をついてその場を誤魔化した
その後は何も無かったけど僕の心には苦しさが残っていた
優真)今日は僕教室で食べようかな…
明人)どうした、調子悪いか?
優真)ちょっと気分が乗らなくて…
詩)大丈夫か?
優真)はい…大丈夫なので
そう言い屋上から立ち去った
いつもなら楽しいと思える屋上でのご飯も苦しくて…
逃げたかった
午後の授業が終わり靴箱に向かう
今日は部活が休みだった
1人で溜息をつき靴を履き替える
帰ろうとすると昇降口にこむさんがいた
義盟)お、優真くん
優真)こむさん…
義盟)優真くん昼のときのこと大丈夫?
優真)あ、もう…大丈夫ですよ
自分の問題に他人を巻き込みたくなくて嘘をつく
多分、こむさんから見えているぼくは…
きっと笑っている
義盟)今は大丈夫そうやな
優真)わざわざありがとうございます
義盟)優真くん今から誰かと帰るん?
優真)いえ、特に…
義盟)じゃあ途中まで一緒に帰ろうや
優真)良いですよ
こむさんとの時間はすぐに過ぎて家に着いてしまう
また明日と別れを告げ、恐怖が待つ家に入る
優真)ガチャ
母)おかえりなさい
優真)ただいま帰りました
母)テストの結果帰ってきたんでしょ?
早く見せなさい?
優真)…分かりました
そう言い、テストの結果がまとめられた用紙を見せる
母)何よこの点数!
優真)すみません…
母)すみませんで済むと思ってるの!
優真)いえ…
母)来なさい
当たり前の反応だ…
100点を取れなかった教科があるから…
激怒するお母さんに胸ぐらを掴まれてお腹を殴られる
母)どうして100点じゃないの!
母)あれほど言ってるのに!
優真)ごめんなさい…ごめんなさい…
母)謝ればいいわけじゃないのよ!
その後も何発か体を殴られ、体中に痣が出来る
動かすたびにズキズキと痛み、立つことも苦しくなる
母)今まで何回も殴ってきたのに分かってくれなかったのね
優真)そんなこと…ない…です
母)もっと痛めつけて分からせてあげる
そう言い奥からカッターを取り出し僕の方に向かってくる
何をされるのか瞬時に悟った
母)“優等生”じゃなかったら意味が無いのよ!
母)100点以外意味が無いよよ!
初めてカッターで切られる
抵抗したがお母さんは躊躇無くカッターを振りかざした
グサグサとなる音と共に真っ赤な血が体から流れ出す
優真)ごめんなさい…次はちゃんとします…
母)本当に?
優真)…はい…絶対します
母)分かってくれたのね…
母)じゃあ良いわ
そう言うとカッターを直し部屋から出ていった
殴られたところと切られたところがズキズキ痛む
優真)全部合わせると…10箇所ぐらいかな…
残された体力を振り絞り、自分の体の手当をする
切られたところは深く血がにじみ出ていた
もはや愛情でも優しさでも無い
ただの支配だ
優真)…みんなが思う“優等生”って何だろ
コメント
6件
はぁぁぁぁぁぁ!! 何、可愛い子にカッター使っているの!!てか、別に100点じゃなくていいじゃん!まわりの子見てみろよ! 50点ぐらいの子いるだろうが―!!
カッター!?((゚Д゚ll))ガタガタ さすがにやばいですよお母さん! 続きが楽しみです(っ ॑꒳ ॑c)