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#聖女
桜井正宗@オートスキル1巻発売
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アトハ
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#内政
黒おーじ
906
ゆゆ

101
410
西暦二〇X二年八月一二日夜。
額に十字傷を刻まれた少年、出雲桃太と、彼が代表を務める冒険者パーティ〝W・A〟の長かった一日は終わった。
地球日本から異世界クマ国に親書を届けるべく派遣された新進気鋭のパーティは、異界迷宮カクリヨの第九階層〝木の子の谷〟にて――。
・若き鴉天狗〝葉桜千隼が率いる、異世界クマ国の防諜部隊ヤタガラスの小隊〟
・〝老獪なる策士、七罪業夢が支配するテロリスト団体〝K・A・N〟 の精鋭部隊〟
・百の顔を持つ裏切り者〝八闇越斗が秘密裏に準備した八岐大蛇・第七の首、吸血竜ドラゴンヴァンプ〟
との三連戦を制した。
その結果――。
「葉桜さん。すごい、もう踊り方を覚えたんだっ」
「そ、それは桃太さんの教え方が上手いからです。紗雨《さあめ》姫、これが地上の踊りなのですね」
「サメー、仲直りしてくれて嬉しいサメー。日本でキャンプファイヤーといったら、この曲らしいんだサメー」
桃太達は、業夢に騙されていた葉桜隊と和解。
サメの着ぐるみをかぶった銀髪碧眼の少女、建速紗雨が和笛で演奏するマイムマイムに合わせて、黒コートに身を包んだ前髪の長い中性的な少女、葉桜千隼らと共にかがり火を背に踊っていた。
「おいおい、曲が変わったと思ったら、まるで小学校の授業じゃないか。どう思います、親分?」
「……」
「業夢様も案外楽しそうですよ。子供っぽいと思うのは、貴方の心が荒んでいるからでは? 見ているのも悪くありませんよ」
また日本国政府に反旗を翻し、異世界クマ国イズモの里をものっとろうとした主犯である、元〝鬼勇者〟、七罪業夢と彼の部下達は冒険者パーティ〝W・A〟に投降。
「くそ、くそ、くそお。何がダンスだ。この恨み忘れんぞおお」
真の黒幕である現勇者パーティ〝TOKAI〟代表にして、鬼の首魁たる八岐大蛇のエージェント、八闇越斗は、桃太達自身は気付かぬままに、日本国とクマ国を開戦させる陰謀を阻止されて退散した。
「もう一週間もしないうちにクマ国に着くんだろう。この際、非常食も開けちまおうぜ」
モヒカンが雄々しい少年、林魚旋斧は、九死に一生を得た喜びをかみしめながら、ここぞという時までバックパックの底に秘蔵していたウィンナーとランチョンミートの缶詰を開け――。
「アハハ。林魚も偶にいいことを言うじゃないか。ぱあっとやるぞ。実は腹が減って、先ほどから毒のないキノコや、木の実を集めておいたのだ。こうやってフライパンで軽く炙ったあと、ざっと和え、大きめの木の葉で作った皿にのせれば完成じゃ」
昆布のように艶のない黒髪の少女、伊吹賈南が調理器具を器用に振り回して、手早く調理すると――。
「コケーっ。香ばしくていい匂いですわ。お腹がくうくう鳴りますわ。うまーい」
赤いお団子髪の目立つ少女、六辻詠が皿をつまみ、ジャージを押し上げる大きな胸を揺らしながら歓声をあげた。
コメント
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お疲れさまです、みぅです🥀 第410話、読み終わりました。 三連戦の後の祝勝の宴、すごく温かい空気でほっとしました。葉桜さんが桃太さんの教えで踊りを覚えてるシーン、紗雨ちゃんがマイムマイムを和笛で演奏してるところ、すごく可愛くて印象に残ってます。戦ってた相手とこうして一緒に踊れるって、桃太さんの人柄がなせる業だなって。 業夢様が「子供っぽい」と言いつつも楽しそうに見えてるのも、ちょっと人間味があって好きです。林魚が非常食を開ける決断とか、賈南さんのキノコ料理とか、仲間の絆がにじみ出てる日常パートが沁みました。 重い展開の後のこういう緩やかな時間、大事ですよね。次も静かに読みにいきます🌙