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今日の授業が始まった。今日は箒の訓練授業だった。正直、今日の朝の事が引っかかる。あれは絶対に僕に対しての嫌がらせのためだったのだ。でもあまが居たから失敗に終わった。それの怒りもあるだろうし、単純に僕に嫌がらせをしたいのかもしれない。そう考えると、この授業で何も無く平和に終わるなんてありえない。今日からは、何の変哲もない事でも、かなり敏感になった方がいいのかもしれない。箒の授業では、あまは居るけど、ねむさんは居ないし、今日は回復や防御の授業も無いから、一日会うことも恐らくない。
「では、飛んでみましょう。」
先生の声がすると、皆一斉に箒を跨ぎ、上を向いて飛んで行く。
「あめ、一緒に飛ぼう。」
「うん、ありがとう、あま」
あまは本当に優しいんだ。短い間だったけど、少しでも疑ってしまった自分が情けなくなる。
あまの「行くよ」の合図で僕達は飛んだ。元々箒の授業は好きではないし、得意でも無いから、今なにかされたら確実に落ちるだろう。
と、思っているとやはり嫌がらせを受けるようで、こちらに思い切り突っ込んでくる女子。
「うわぁぁ、!助けてぇー!」
「だ、大丈夫?2人とも」と心配する声があまの声が聞こえる。そのままぶつかって結局2人とも落ちてしまった。どうやら嫌がらせのつもりではないらしい。相手は親切に謝罪して来た。ヘドバンでもしてるのかと思うぐらいに。
周りの皆には僕が非難されたけど。
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休み時間
「なぁ、俺らの昼飯買ってきてくんね?」
「え、いや…、」
「嫌なんて言わないよな?魔導士だもんな?」
「あ、え、と」
「ほら、リスト作ってやったから買ってこいよ 」
「俺らリスト作ってあげるなんて優しくねw」
「それなw」
休み時間には数人の男子に絡まれた。これがいわゆるパシリというやつなのか。と思っていると「自分で行け」と低い声が響く。またあまだった。僕の手に握られた紙を勢い良く奪い、相手に突きつけた。
「いや、ただの遊びですよ?ア・ソ・ビ」
「後でお金渡すつもりだったし」
それぞれが言い訳するが、あまには通用しないようで、「人をいじめるのが遊びなんだ、じゃあ僕も君たちを虐めて遊んでいい? 」と最高魔法使いだからか、かなり強気な返しをしていた。
流石に最高魔法使いには勝てないため、そそくさと逃げていったが、やはり罪悪感が残る。
なにせ、友人に守られてばかりなのだから 。
僕も少しぐらい、抵抗出来るようにならないと…。