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第11話 「旅の始まり!!!!」
朝日が黄金色に輝く炎煌国の王宮前。空気は澄み、少し冷たい風が頬を撫でる。王子たちは揃って広原へと歩を進める。
「よし……今日から俺たちの旅が本格的に始まるな!」
はるてぃーは背筋を伸ばし、仲間たちを見渡す。その瞳は決意に満ち、炎の権能を微かに纏わせていた。
山田は興奮気味に拳を握り、にやりと笑う。
「おぉ~!めっちゃ楽しみやん!魔物とかもおるんやろ?」
隣のこむぎは天然スマイルで、
「おう!絶対おもろいで!」
ゆーまは少し困惑した顔で
「……まぁ、気をつけますか」と小声でつぶやく。
きゅーはぴょんと飛び跳ね、「やったー!冒険だー!」
そーザウルスは「旅っすか!面白そうっすね!」と元気よく返す。
そして、静かに皆を見渡すたくぱん――柳瀬 拓人。
その瞳はいつも通り冷静で、周囲に柔らかく圧をかける。しかし、きゅーにだけは自然と優しい微笑みを向ける。
「……俺がいるから大丈夫だ」
その一言で、きゅーは安心したように笑った。
歩みを進めると、突如として地面が微かに震え、草むらの奥から魔物の気配が立ち上る。
「くっ……来たか」
はるてぃーは即座に前へ出る。炎の権能を指先に集め、勢いよく火球を放つ。
火球は轟音と共に飛び、魔物に直撃。だが、まだ安心はできない。
「山田、こむぎ、ゆーま、支援頼む!」
はるてぃーの声に、山田は雷の力を使い風を巻き起こし、魔物の動きを乱す。
こむぎは風の権能で素早く走り回り、奇襲を狙う。
ゆーまは地形を把握し、仲間の位置を指示して冷静に戦況を分析する。
一方、たくぱんは少し離れた位置から静かに状況を見つめる。
「……仕留めるか」
低くつぶやくと、周囲に圧が走る。魔物は身動きが取れず、逃げ場を失った。
たった一撃――しかし、その力は桁外れで、魔物は一瞬で消え去る。
仲間たちは目を丸くし、息を飲む。
「……やっぱ、たくぱん最強……」
山田が小さく呟くと、たくぱんは珍しく笑みを零す。
その笑顔は戦闘後の冷たさとは正反対で、柔らかく、優しさに満ちていた。
「まぁ……久しぶりに少し力出したからな」
たくぱんの声は低いが温かく、きゅーには届くようにだけ柔らかい。
きゅーはその笑顔に飛び跳ね、思わず抱きつく。
「たくぱん、かっこいいー!」
「……お、おい……!」
たくぱんは赤面し、思わず手を軽く払いのけるが、自然と優しいまなざしは変わらない。
その日の旅はまだ始まったばかり。
しかし、この小さな戦闘が、王子たちの絆をより一層深めることになる――。
そして山田は心の中で思う。
「怖いのに……可愛いとかバグやろ……」
第12話 1/9 投稿予定