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ゆ。
165
仁人side
あれから佐野さんは泣き続けていた。
何度も何度も俺の名前を呼びながら。
ホントは辛かったけど誰にも
言えなかったのだろう。
少しでも心が軽くなればと思い
「どうしたら気が晴れますか?
俺に出来るならなんでもしますよ」
なんてついつい言ってしまった。
すると佐野さんはしょぼんとした
顔をしていた顔を上げ、
衝撃の一言を言い放った。
いや、ある意味分かってはいたが。
勇斗「ならデートしよ」
仁人「!?!?!?!?」
勇斗「ダメ?」
仁人「いや、ちょっとびっくりしただけです。
デートですね。分かりました」
勇斗「本当!?」
仁人「ええ。じゃあ今日帰ったら
スケジュール連絡しますね」
勇斗「やったありがと!!」
さっきのしょぼしょぼした佐野さんは
どこに行ったのだろうか…
・・・いやというかどーすんだこれ!!!
勢いでいいよなんて言っちゃったけど
本当に佐野さんとデートするのか!?
佐野さんめっちゃ喜んでるし
ここでやっぱ無しとか流石に心が痛む…
行くしかない、かぁ…
<数日後>
勇斗「あっ仁人!ここ、ここ!」
仁人「さ、佐野さん!30分前ですよ!?」
伝えていた時間が間違っていたかと思い
RAINを開こうとする。
勇斗「あぁ違う違う笑
楽しみで早く来すぎただけ!
1時間前に来ちゃったから」
仁人「1時間…」
俺もなにかの集合がある時とかは
なかなか早いと思ってたけど、
レベルが違う。
仁人「すみません。お待たせしちゃって」
勇斗「俺が早かっただけだから
気にしないで!というかさ、」
仁人「ん?なんですか?」
勇斗「いや、なんでもない!
はやく行こーぜ!」
なんだ今の含みのある『なんでもない』は!?
服?髪型?なんか変だった??
うーん…分からない。
ってなんで俺がこんなに悩んでるんだよ。
ただ男友達と遊びに行くのと同じ感じだろ。
そうだそうだ。そう思えば何も
気にならない。
仁人「そうですね!行きましょうか。
ところで行き先は…?」
勇斗「あれ?言ってなかったっけ?
デズニーだよ」
仁人「あーデズニー…なるほ、
っえ??」
デズニー?デズニーってあの
デズニーランドか?
仁人「えっ、と必要最低限のものしか
無いんですが…」
勇斗「それは大丈夫!前番組でさ
デズニーランド
貸切チケット2人分貰ったんだよな。
それに全部付いてるから!
飯もカチューシャも!」
仁人「・・・カチューシャ」
佐野さんはおもむろに大きなカバンを
ゴソゴソと漁り、少年のような笑顔で
カチューシャを見せてくれた。
勇斗「これ!」
見せてくれたカチューシャは2種類で、
テーマパークの看板でもある
デニーとデッキーのカチューシャ。
デッキーのは黒を主体とする、
男が着けてても気にはならないものだったが
問題はデニーの方だ。
溢れんばかりのピンクのリボン付き。
キラキラが着いていてあざとさ全開だ。
これ…分かってて渡してるのか?
仁人「あ、ありがとうございます…」
わかりやすく誘導されたように
俺はデニーのカチューシャを取る。
勇斗「え?」
なんだか思っていた反応と違うな。
もっとからかわれるのかと思っていた。
というか「え?」ってなんだ
「え?」って。
仁人「あ、あれ?すいません俺のじゃ
無かったですか?」
勇斗「いや、仁人のも勿論あるんだけど
デッキーの方じゃなくていいの?」
仁人「えっ?おれがデニーちゃんの
方じゃにゃいんでしぉか?」
驚きで変に甘噛みしてしまった。
勇斗「いや、俺デニー好きだから
デニーつけようと…
仁人デッキーの方がいいかなって思って。
デニーの方が良かった?」
仁人「あ、あぅ…」
・・・やらかした。
まさか俺が自ら墓穴を掘ったなんて。
みるみる顔が赤くなっていくのが
自分でもわかる。
勇斗「仁人?」
仁人「のぞき込まないでくださぃ…」
勇斗「うわ、なんかめっちゃ
湯気出てんだけど!?」
仁人「と、というか!時間!
時間は何時からですか?」
勇斗「あぁ、時間。
時間は8:30から!」
今は7:00、か。
仁人「・・そろそろ行きません?」
ここに居ても恥ずかしさで
死んでしまいそうだし。
勇斗「それもそうだな!
じゃあレッツゴー!!」
仁人「レッツゴー笑」
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇
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