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夜空は泣いていた。
遡ること数ヶ月前、夜空には彼氏がいた。梓という名前の人だ。中学3年生から付き合い始め、もうすぐ2年がたとうとしていた。2人は毎朝一緒に登校し、学校でも離れることは少なかった。そして週末には毎回同じことを言っていた。
「明日、休みだね」
夜空は笑顔で言う。
「そうだな。何処か行くか?」
梓の問いかけに、夜空は何度も首を縦にする。梓は笑いながら、
「水族館に行くか」
と言うと、夜空は察したかのように言った。
「明日は、あの日か!」
梓は笑顔でいる。そう、明日は2人が出会った日である。
2人の出会いは、水族館だったのだ。