まじなんでも許せる人向け☆
登場人物
ツン
パ
車椅子の精霊(創作精霊)
死ネタあり
過去形(?)
これは『星の子』そんな言葉が無かった頃のお話
峡谷のコロシアムから聞こえるホイッスル
その音と同時にショーが始まる。
それは大精霊による、試合だ。
2人で1人そんな言葉をよく耳にすると思う
その言葉が良く似合う大精霊それが峡谷の大精霊通称ツンパ
1人はツンツンヘアの大精霊。
1人はおかっぱヘアの大精霊。
互いの事を片割れ、相棒などと呼んでいる
他のエリアからの人気も凄く、今回のショーも大勢の観客が来ている。
「ほう、今日も多くの精霊が来ているな!!」
「あぁ、まぁ私のことを見に来たのだろう!」
「なんだと?俺の事を見に来てくれているのだ!勘違いをするな相棒!!!!」
「はぁ?!私の事を見に来てくれているのだッッ!!そっちこそ勘違いをしているのではないか?!」
もう本番だと言うのに毎回これだ。
それを見て面白がる観客、尊さに溺れている観客、色々いる。
そうするとパの方が
「まぁ、そんなことはこれから分かるはずだ。今日こそ私が勝つ。」
「ほう…wやれるものならやってみやがれ相棒w」
その発言をしたすぐに音楽が流れ出す。
タイミングバッチリだ。
観客席からは
そう言った声が後を絶たない
最初は、運動試し。運動試しとは2人の運動神経を表す大事な競技だ。これを採点するのはもちろん他エリアの大精霊、孤島の大精霊、草原の大精霊、雨林の大精霊、捨て地の大精霊、書庫の大精霊。
この5人だ。優しい大精霊、ピリピリした大精霊、静かな大精霊、色々いるが、このコロシアムのショーになると、全員が盛り上がる。
会場には魔法で出された障害物が沢山ある
それを避け、壊し、相手には殺す勢いで襲いかかる。2回目のホイッスルがなるとそこで終了となる。
「相棒よ!少しとろくなったのではないか!w」
「それはそっちだろう片割れ。お前に負ける気がしないな!w」
「私が負けたら、見下してやるよ。」
そう言い、ニヤッと口角を上げる。
それを見たツンは少し怒ったのか、スピードをあげた
「くそッ……」
と小声でパは呟く
すると
終了の合図が鳴った。
「勝敗は貰ったぞ。」
少し低いトーンで言う。やはり怒っているのだろうかと観客は少し怖くなる
すると、ツンが
「はっwそれで俺の実力を超えるつもりか相棒!!!!!!!俺は強いんだっ!」
と明るい声を出した。
「まだ発表されてないだろッ!!!!」
「もう勝敗も決まったも同然さ☆」
そんな話をするのもショーの一つ。
そこで観客の車椅子に乗っている精霊が友達の精霊に
「発表は、いつされるの?」
「発表はね!全部の競技が終わったらだよ!」
そんな話をしていた。
そして、すべての競技がおわった。
勝敗はどっちが勝ったのだろうか。
観客がどんどん帰るなか、車椅子の精霊にツンは声をかけた
「こんにちわ。」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁッッッッッッ?!」
と落ち着いた声にびっくりしたのだろうか。
そして車椅子の精霊は少し深呼吸をした
「な、なん、なんですか?」
「ふふっ…とても面白い精霊さんだな。今日のショーが初めてだったかな?」
「あっ…はい!とても良いショーでした」
「片割れ。抜け駆けとはけしからんぞ」
と遅れてきたパが言う
「すまんすまんw」
「車椅子か。立てないのか…?」
そう失礼なことを少し申し訳無さそうに言う意味のわからないパに対し、車椅子の精霊は笑顔で
「はい!立てません!でも楽ですよ」
と言う。二人は見抜いていた。
この笑顔は嘘だということを。
あぁ…可哀想に。そんな体でこんなショーを見て傷ついたのでは無いだろうか。俺達だけたのしんで、一人は傷ついて。なんだかもやもやする。俺らが悪いのだろうか。
「私、もしまたこれたら!ここにショーを見に来ます!またこのショーが見たいんです!」
左手を胸に当て、右手を広げる。
「……そうか。じゃまた俺らのショーを見に来るんだぞ?」
「はい!!!!」
そんな一人の精霊に最も幸せな時間を過ごせた日だった。
ー次の日ー
とドアを勢いよく開ける。
それにびっくりした車椅子の精霊。
ドアの方に目を向けると、車椅子の精霊の母と父がいた。
「早く!!!!ここから出るのよ!!!!」
「行くぞ!!!!」
明らかに焦っていた。
どういう?
と車椅子の精霊は言おうとしたが、言う暇なんてなかった。
街に出ると、暗黒の龍が一体……いや、二体、三体………
捨てられた地にいる安全な暗黒の龍の数を超えている…
普通ならこんなところには来ないはずの龍。
捨てられた地の龍はどこに居るのだろうかと辺りを見回すと、龍はもうすでに亡くなっていた。
「な…んで……?」
昨日はあんなに綺麗だった街と、記憶。
全てが掻き消される。
車椅子が倒れてしまった。
母と父が助けに行こうとする、が地面が赤く点滅している。
ーあぁ…終わったんだ。助けて…言いたいけど…私は何度も助けられてきた。もう、助けてなんて言えないよ。ー
そう考える。
すると走馬灯…いやちがう。私の中で、フラッシュバッグするのだ。
昨日の出来事。大精霊様の笑顔。一番の幸せな一言。
[俺らのショーを見に来るんだぞ]
ごめんなさい。
…………?痛みを感じない。なんでだろう…
目を向けるとそこには
「ヒーローは…遅れてくるってか…?w」
「遅れ過ぎだ…二人の犠牲者が出たんだからな。」
大精霊様だった。
二人は私を庇ってくれたのだ。
なんで?私なんかを…?
「ほら、手…を胸に…当てて。手を広げて…」
「これが…君の、生きる証だよ…。」
昨日私が無神経にやっていたものだった
「これが………私の………生きる証………」
地面に水が滲みている。これは、私の涙…。
なんで涙が出てくるのだろうか。
昨日、初めて見たばかりの相手の言葉に。
ただ。私を生かしてくれた人…赤の他人に対して。
「…………長生きしろよ。」
二人はニコッと笑う。
闇花は内部から外部まで生えてきている。
もう治療なんてできない程に。
ー数年後ー
「ねぇ!案内人さん!貴女の夢は何?」
「私の夢かぁ…そうだなぁ。」
「人を楽しませて、その人の為に身を犠牲にしてでも守り切るような素敵な心の持ち主になることかな!」
私は左手を胸に右手を広げ、そう言い張った
「かっこいいね!!!」
「助けて……っ……」
「遅れて…ごめんね。」
「もう大丈夫だよ。これからの…未来は任せるよ…」
「貴女の夢はっ………どうなるの………」
「……今叶ったよ…これが私の夢だから…」
私は、また左手を胸に右手を広げ。
笑いながら、天空へと旅立った。
『記憶を蘇らせましょう』
「プァプァ!(大精霊様と絡んでる!)」
「プァ……!(夢が叶った……!)」
ー夢を叶える車椅子の案内人ー
コメント
1件
ぁあ……なんか…すご…進化してる🌝 この絵文字ハマった🌚🌝