テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
桃:……今ならっ
スタジオの非常階段。
誰もいない、はずの時間。
桃は、息を殺してスマホを握っていた。
(一回だけ試してみよ、)
外部スタッフの、まだ消されていない番号。
指が、画面に触れる。
発信。
……コール音が鳴らない。
桃:圏外っ!?
建物の中だから?
そう思った、その瞬間。
紫:桃
背後。
振り返る前に、腕を掴まれた。
桃:うっ……紫
紫:何してるの?(声低
桃:あ、いや、ちょっと……風に当たりに
紫:嘘
即答だった。
紫:スマホ
紫は桃の手を見る。
紫:誰にかけようとした?
桃:……仕事の確認
赤:は、外?
赤が階段から降りてきた。
水:必要ないって言ったよね
水も、笑顔で立っていた。
緑:桃桃、約束破ったのっ?
緑が困った顔をする。
黄:どうして……
黄が首を傾げる。
黄:俺たちがいるのに
囲まれている。
紫:なぁ、何とか言えよ。
桃:離せっ!
黄:ビクッ
桃は声を強めた。
桃:俺はリーダーなんだよ。
紫:だからだよ
紫は、腕を離さない。
紫:桃が勝手に壊れるわけにいかない
桃:は?壊れるって……
桃の声が震える。
桃:俺は普通に――
赤:普通じゃない
赤が遮る。
赤:最近、ずっとおかしい、
水:目、合わないし
水が言う。
水:一人になろうとするし
緑:それ、危険
緑が本気で言う。
緑:桃桃が消えちゃう前兆だよ、
桃:消えない!
桃は叫んだ。
桃:俺は――
黄:消えないで
黄が、泣きそうな声で言った。
その一言で、空気が変わる。
水:桃くんがいなくなったら
水の声が震える。
水:水、どうすればいいの?
赤:俺も
赤は歯を食いしばる。
赤:生きる意味、なくなる
緑:桃桃だけなんだ
緑は縋るように言う。
緑:安心できるの
紫:……全部、桃のせいじゃない?
紫は静かに言った。
紫:俺たち、こうなったの
桃の頭が、真っ白になる。
桃:……俺の、せい?
「うん」
全員、迷いなく。
水:優しくするから
水:期待しちゃうんだよ
紫が、桃の額に手を当てる。
紫:責任、取ろう
優しい声。
赤:ずっと一緒にいればいいだけ
黄:ね?
――逃げられない。
桃:……わかった
桃は、力なく言った。
桃:逃げない、、外ももう出ない。
その瞬間。
全員が、安堵した。
「よかった」
「ありがとう」
その言葉が、重く絡みつく。
紫は、桃のスマホをそっと取り上げた。
紫:じゃあ、外はもう 必要ないよな
紫:桃はずっとこの部屋にいて。
桃:あ、、。
桃は、抵抗しなかった。
抵抗する気力が、
もう残っていなかったから。
その夜。
桃はベッドに座っていた。
ドアの外から、声がする。
赤:桃、まだ起きてるの?
水:返事して
鍵は、かかっていない。
でも、開ける気もしなかった。
(……俺が、悪いのか)
桃:うぁっ、、。
そう思い始めた時点で、
もう終わっていた。
,,,,Thank you for reading,,,,
Next…♡500⤴︎