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???「お前に頼みがあるんだ」???「頼みって?」

???「こいつできるんすか?」


ここは、生徒会室。「兎白」は「雨花」にある頼み事をしていた。それをみつめる「瑠璃人」。


兎白「実は……」


「「剣道部の助っ人になって欲しいんだ」」


雨花「剣道部って……あのゲーセン坊や?」

瑠璃人「まぁお前はゲーセンのイメージの方が強いわな」

兎白「今日は部内で練習試合なんだ。一人風邪で欠員が出て……お前なら助っ人に適してると想って……!」

瑠璃人「でも、こいつ剣道の経験ないんすよ?」

雨花「確かにわたしやったことないなぁ」

瑠璃人「ほら!やめた方が良いって!!」


瑠璃人が何をそんなに心配しているか

それは、剣道の経験がない雨花が負けるのを心配して……などではない。

本当の理由は……

雨花が部内で無双してしまうのではないかということだ!!


雨花「でもまぁ頑張る〜」

兎白「頼まれてくれるか?良かった」


雨花は実力が未知数なところがある

瑠璃人の経験上、雨花はなんだかんだで

いつも好成績を収めてるイメージがある

そのため、剣道部の中で無双を決め込まれたら

あの繊細な部長がブチギレるのではという心配があったのだ!!


瑠璃人「ほ、本当にやるんすか?」

雨花「うむ!」

瑠璃人「何事もなければ良いけど……」

兎白「では早速、格技場に向かおう!」


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「お、雨花!!今日はお前の実力を思う存分発揮してくれ!!」

雨花「はぁ……」

兎白「よろしくお願いします」

瑠璃人「……よろしくでーす」


格技場に着き、とうとう部活が始まった。

先ずは、準備運動から


「できるのか?雨花。プランクは結構手強いぞ」

雨花「まぁやってまーす」


プランク、よーいスタート


「(ふん、こいつはいつも授業をサボってばかりだ。こんなきついことできるはず……。!、こ、こいつ……!」)


「「一番きつい体勢のまま眠そうにしている……?!?!」」


「(な、何故、こんなに余裕そうなんだ!一体何を考えてるんだ!)」


雨花の脳内


雨花「(あぁ早く小雨丸に会いたい〜、あっ……小雨丸と言えばうんこもしたくなってきた……)」


「(こいつは一体何者なんだ……?)」


瑠璃人「(…………大丈夫か?これ)」


瑠璃人の視界には、明らかに雨花を敵視している部長とそれを知っては知らずか受け流しているようにみえる雨花。


そんなこんなでウォーミングアップは終わった。そして練習試合が開始された。


雨花「…………」

「そういえばお前は剣道のルールは知っているのか?」

雨花「…………」

「おーい!聴いているのか!?!?」

雨花「ん?何です?」

「えぇい!もういい!折角教えてやろうと想ったのに……」

雨花「なんかごめんなさい。今みんなの剣道の動きを観ていたんです」

「動き?そんなものみて何になる?」

雨花「ルールも分かるようになりますし、自分がどういう動きをしたら良いのか分かるようになるので……それに……」


「「みんなの弱点も分かりますしね?あはっ!」」


その瞬間、一瞬時間が氷漬けされたような感覚になった。それは本当に一瞬で終わったが、それが逆に恐さを倍増させた。


「(な、何なんだ……?こいつは……?!)」


そしてとうとう雨花の番になった。


「よろしくお願いします」

雨花「よろしくです」


「では、試合開始っ!」


「(何で雨花さん動かないんだ?もしかして怖気づいた?)」


疑問に想う雨花の相手。

雨花は待機場所から動かない。

竹刀も下に向けたまま動かさない。


「(まぁいっか。このまんま打ち込んで……!)」


雨花の相手が雨花に突きを入れる瞬間、


雨花「よっと」


雨花はその突きをなんなく躱し、想いっきり相手の突部に突きを食らわせた。


「な……今何が起こって……」


雨花の相手は弾き飛ばされ、雨花のスピードに追いつけなかった。


「雨花、一本!」


その後も雨花の試合をみた何人もが雨花に挑んだが、雨花に勝てる者はいなかった。


瑠璃人「あぁもう、やっぱりこうなるのか……」

兎白「相変わらずすごいな。雨花は」


「何で勝てねぇんだ」「あいつ本当に未経験者か?」「騙してんじゃねぇの?」「あいつの動き全然みれねぇ」


雨花に不満たらたらな剣道部員たち。


「お前本当に経験ないのか?」


部長が話しかけてきた。


雨花「ないですよ」

「……俺は自分に才能があるんじゃないかって想ってた。剣道だけはずっと上手くやれてたし、俺にはこれしかないって想ってた。でも、それはまやかしなんだな」

瑠璃人「(あ、ブチギレるんじゃなくて落ち込むんだ……少し意外)」


部長は下を向いて俯く。しかし……


雨花「「才能」なんて言葉、努力を欺くための道具にすぎませんよ。「才能」は沢山努力した経験をたった一つに片付けるための言葉。わたしから言えば嫌味になるかもしれませんが、「才能」だって持っていれば、良いものなのかもしれないけど、他人からしてみれば羨ましがられるものなのかもしれないけど、「才能」なんて努力をし続けた者の力に比べればちっぽけなものです。才能に恵まれてるって言われてる人は、一つ氷の入ったグラスに水を溢れても周りがびしょ濡れになっても注ぎ続けることができる人なんですよ」


「あなたは」


「「沢山頑張ってるんです。それを全部無駄だったかのように想って欲しくないです。あなたは紛れもなく努力家のかっこいい人です」」


部長は、口を一度結び、そして開いた。


「ふ、ふん!そんな言葉嫌味にしか聴こえない!!」

雨花「あはっ!すみません」


周りの部員たちも雨花の言葉を聴いて、また練習試合を開始した。


雨花「それじゃ、わたしもやるかな」

瑠璃人「お前の場合、あれが本音かどうかすら怪しいけどな」

兎白「俺たちもやろう」


こうして剣道部の一日は終わったのだった。

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