渡辺「えっ、もう帰るの…?」
深澤「あぁうん、そろそろ帰んないと照探しに来ちゃうし、」
渡辺「…そーか、」
渡辺「分かった、…忘れ物ない?」
深澤「鍵…スマホ…財布…うん!ない!」
渡辺「じゃぁ気をつけてな」
深澤「翔太もね笑」
渡辺「俺は別に気をつける事ねーし、笑」
渡辺「お前だろ、バレるリスクいちばん高いのはよ、w」
深澤「確かに、w」
深澤「照にバレたらこの世の終わりだっ、!」
渡辺「分かったから早く行けよ笑」
渡辺「また現場でな」
深澤「はーいっ!次は…明後日の10時は?」
渡辺「ん、予定見て決めとく」
深澤「分かった、じゃーね、!笑」
渡辺「ん、」
パタンッ
渡辺「ふぅっ、…」
この関係を続けて約1年
始めはふっかが酔って俺の家にころがってきたのがきっかけで今じゃ1ヶ月で両手以上の回数身体を重ねるようになっている
もちろんふっかには照っていう彼氏がいるから身体を重ねる以上のことはしないけど、
少なからず俺もふっかが好きだから身体の関係だけでもすっげぇ嬉しい
…と思ってたんだけど、
最近行為中に照の名前をたまに呼ぶ時がある
まぁ圧倒的に照の方がいる時間長いし始めはしょうがないかなって思ってたんだけど
最近その回数が結構多くて少し困ってる
もちろん俺は身体の関係だからこれ以上のことは求めることが出来ないけど
…行為中くらいさ、?俺のこと考えてくれても良くない、??
って少し思っちゃうんだよな、
俺馬鹿なのかな、
あれこれ考えてるうちに10分の時間が過ぎ俺はふと我に返った
渡辺「やばっ、時間無いわ…」
そして俺は午前の予定のために準備に没頭した
渡辺「おー、ごめん、遅れた」
宮舘「大丈夫だよ笑」
宮舘「どーせ今日もふっかのこと考えてて遅れたんでしょ?」
渡辺「なんでもお見通しかよ、…w」
宮舘「当たり前、笑 何年一緒にいると?」
渡辺「ふは、確かに笑」
宮舘「んじゃ行こっか?」
渡辺「おー、」
渡辺「この帽子もいいんじゃない?」
宮舘「ん〜でもこっちなら革ジャンに合いそう…」
俺らは月に1回ほど買い物をする仲だ
涼太となら変な気を使わないしラフでいられるから常に安心して隣にいられる
渡辺「ん〜こっちなぁ、…」
宮舘「……あ、あれって」
渡辺「ん?誰かいた?」
宮舘「あそこ見て、多分ふっか達じゃない?」
そこには2人で仲睦まじく手を組みあわせ笑いあっているふっかと照の姿があった
渡辺「………………」
分かってはいるけど、いざ目の当たりにすると辛い
見てられない、
宮舘「あぁ見ると本当に夫婦に見えるよな〜、」
渡辺「………そー、だな、」
宮舘「……????」
宮舘「どうした翔太、」
渡辺「どうしたって何、?」
宮舘「泣かないで、…」
涼太の暖かい人差し指が俺の涙袋あたりを拭う
渡辺「はっ、…なんで、」
宮舘「…一旦ここ抜けよっか、」
宮舘「俺ん家行こ、?」
渡辺「…………うん、」
そこからは涼太の心地よい車に揺られ、家に迎え入れてもらった
宮舘「ん、汚くてごめんね」
渡辺「いや、大丈夫、…」
気まずい沈黙が続く
それを破ったのは涼太だった
宮舘「……翔太はさ、本気でふっかのこと好きなの?」
渡辺「………うん、好き」
宮舘「…そっか、」
宮舘「実は俺も好きな人いてさ、笑」
宮舘「いつでも無邪気で可愛くて抱きしめたくなるような人なんだけど」
宮舘「その人、いっつも俺の前でね、違う人の話ばっかりするの」
宮舘「せっかく俺といるんだから他の人の話しないでよ!って思うの」
渡辺「……うん、分かる、」
宮舘「…月に1回の特別な日なんだからさ俺を見てよ!って思うんだよね、」
渡辺「………え、」
宮舘「一緒に買い物とかしててもさ、たまに寂しそうな顔するし、何かを思い出すような顔するし」
渡辺「ちょ、まっ、たんまっ、」
宮舘「俺の気持ちになんかちっとも気づいてないし笑」
渡辺「涼太っ、!」
宮舘「…んー?」
宮舘「どうした?、なんか話す気になった?」
少し真剣に少しふざけているようにも見える涼太の顔は今にも泣き出しそうだった
渡辺「ちがうっ、そうじゃなくて、…」
宮舘「…さすがに分かっちゃった?、笑」
宮舘「俺の好きな人は翔太。」
顔の体温が一気に上がる
全身の体温も少しづつ暖かくなっていく
渡辺「……ごめん、ほんとに今までごめん、」
渡辺「涼太の気持ちなんて考えずに、」
宮舘「いやいいんだよ笑 謝んないでよ、笑」
翔太の笑った顔が好き、そう言って無邪気に微笑む君に俺の胸が疼く
渡辺「そのっ、…それ本気で考えていいの、?」
宮舘「んー、翔太のしたいようにしてよ笑」
宮舘「俺今までずっと我慢してきたから我慢力はあるよ、笑」
渡辺「…ありがと、」
_______________________
渡辺「ふっか、もうこの関係やめよ、」
行為がおわって、俺はそう告げた
深澤「え、…なんで、?」
渡辺「やっぱり、よくないと思う、」
渡辺「きっとこの関係を何年も続けたら戻れなくなるし、」
渡辺「後悔する時が来ると思う」
渡辺「だからまだ戻れるタイミングで戻ろう」
深澤「……そっか、笑」
深澤「こんなことに付き合わせてごめんね、笑」
渡辺「こっちこそごめん、」
深澤「あーやば、笑 泣きそうかも、」
渡辺「俺泣く男きらーい、笑」
深澤「ひどー!今まで泣いたらハグしてくれたじゃん!」
渡辺「もうしてやんねーよ笑」
深澤「……あのね、」
深澤「俺気づいてたよ、笑」
深澤「きっと今日辞めようって言われるんだろうなーってね笑」
渡辺「え、俺そんなに分かりやすかった、?」
深澤「だっていつもと違かったもん笑」
深澤「やけに優しく突くなー?って思って顔みたら今にも泣きそうな顔してたしさ笑」
深澤「…きっと翔太にも何かしらの事があったんでしょ?」
深澤「まぁ俺はそんな素直な翔太に甘えてたんだけどね、笑」
渡辺「…やば、俺が泣くかも」
深澤「ふふっ、そん時は俺がハグしてあげる」
深澤「幸せになってね、翔太」
渡辺「ばーか、笑 言われなくてもなるわ笑」
渡辺「…ふっかこそ幸せになれよな」
深澤「……うん、翔太より幸せになってみせる!」
渡辺「望むところだわ笑」
その日は朝ではなく夜に俺が車で送ってふっかは帰って行った
正直、車に乗ってる時のふっかの顔を見る度に辛かった
この関係でも終わらせたくなかった
でも、これからの俺にはこの関係は鎖になってくるから、
そう思い今日、改めてふっかとの縁を切った
ふっかも俺も気づいていたことだけどあえて最後に口に出さなかったことが一つだけあったのを思い出した
それは、
今日はふっかとの関係を続けて1年ぴったりの記念日だった
残酷ではあるかもしれないけど、今日この日に切れたことを俺は誇りに思う
でも、俺はこれからまだまだやることがある
ふっかを送っていったその足で涼太の家に向かった
ピンポーン
宮舘「はーい」
ガチャッ
宮舘「翔太、…」
渡辺「よっ、」
宮舘「今何時だと思ってんのよ、笑」
渡辺「ねー寒いから中入れて?笑」
宮舘「も〜笑 わがままだなぁ、笑」
宮舘「どーした?なんかあった?」
渡辺「……ふっかと、関係切ってきた」
宮舘「…!!!!!」
宮舘「そっか、笑」
宮舘「頑張ったね〜」
優しいふわふわした声で頭を撫でられる
渡辺「それでさ、…この間の返事なんだけど、」
渡辺「俺も涼太が好き。俺も涼太と付き合いたいです」
宮舘「…ほんとに?いいの?」
渡辺「うん、…笑」
ギュッ
抱きしめられた涼太の腕は心地よい温かさで俺の冷えきった心までだんだん暖かくなっていくような気がした
宮舘「ありがとう、」
渡辺「こっちこそ、ずっと待ってくれたんだから」
宮舘「気にしないでよ笑 俺今ほんとに幸せ」
渡辺「ばーか、俺の方が幸せだし」
俺、今すっげぇ幸せだから
ふっか、お前がいなくても幸せだぞ、俺
[END]
コメント
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💛にバレませんように…………
あぁぁぁぁぁ!!尊すぎです!!❤️💙💛💜