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好きを知らない君へ《シーズン1》

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好きを知らない君へ《シーズン1》

34 - 夜空の下に咲く向日葵の元で

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2026年01月22日

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「莉奈、ここだよ。

連れてきたかった場所は。」

蒼がそう言って、私を1歩前に出させる。そこには、小さな太陽のように堂々と咲き誇る向日葵があった。


「え。

冬にも向日葵は咲くの?」


「俺も初めて知ったよ。」

「たまたま、調べてたら、品種改良とかで冬にも咲く向日葵があるらしい。」

蒼の言葉に、私は驚きを感じていた。

最近、季節が冬だったから、見たくても向日葵は見れないと思ってたのに…


一面中に咲き誇る向日葵は、

今、隣にいる、明るくて、思った以上に、驚きやさんで、それでも頼りになるそんな蒼に重ねて見れた。


どうしてだろうか…

この気持ちは、今まさに、私の中で弾けている。風に揺れる、向日葵、その向日葵に囲まれて立つ私たち。


成功するかなんて分からない、けれど…

今しか私には出来ない気がする。この気持ちが素直に自分から言えるのはきっと…


「莉奈っ!」

「蒼っ!」


今しかないと考えたら、もう口が勝手に動いてしまった。それと同時に蒼も私の名前を呼んでいる。


その瞳は強く光り輝いている。この真剣な顔立ちは…


まさか、きっとそんなわけない。頭を少し振り、1度気持ちを整える。落ち着け、私、今しかないんだ、ならちゃんと、した様子で言いたい、伝えたい。


「先に、どうぞ◜▿◝」

私は蒼に譲る。まず、私の気持ちを整理してから、完璧な状態で言いたいから…


「あ、ありがとう。」

蒼はにこりと笑うと、向日葵のほうを向いて、小さく話し始める。


「俺がさ、転校してきた時、

莉奈はね、全く気にしてないっていう様子で、そっぽを向いてたんだ。」


風に揺れる、蒼の綺麗な髪と、夜空に光る星が私たちに降り注いでくる。

そうだったなぁ。私は蒼が転校してきてから、出会ったんだ。

当たり前のことなのに、なぜか当たり前じゃないみたいで、

私にもよくわからない感情が襲ってくる。

「俺は、その時から、莉奈が特別に見えて仕方なかったんだ。」

「だから、そのあと、頑張って話しかけた。自分で勢いよく話しかけて、おじおじしちゃったのはほんとに恥ずかったけど…」


蒼は、私の瞳をじっくり見つめた。”特別”という言葉に私は凄く反応してしまう。特別の意味ってなんなんだろう。


私の瞳を見つめる蒼はなにを思ってるんだろう。


私は…


「莉奈…

俺は、莉奈のことが好きだ。」

「優しくて、心暖かくて、いつも包み込んでくれる…

“向日葵”みたいな莉奈が」


風の音だけが、向日葵の間をすり抜けていった。

その一瞬が、やけに長く感じた。

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