[エピソード1『裁判官のカプリース』]
あれから数日後…俺は気になることがあった。それはサンダーさんのことについて…。
サンダーさんは何かに取り憑かれたかのように、いつも仕事をしている。○し屋の仕事…アイドルの仕事…とにかくいろんなことをしている。
どうしてそんなたくさん仕事をするのか…僕は知らなかった。そして…僕が知ってるサンダーさんとは少し違っていた。
僕が知ってるサンダーさんは、もっと小さくて少年の姿をしていた。リーフさんと仲が良いということは同じだったはずだが、声すらも聞いたことがなく、多分あまり喋らないタイプだったはず…。
なんで…僕は…こんなにサンダーさんたちのことを知ってるんだろう…。
【リオン】「あの…リーフさん…なんでサンダーさんって…あんなに仕事をやってるんですか…?」
僕は試しにリーフさんに聞いてみた。そしたら驚きの言葉が返ってきた。
【リーフ】「あー…サンダーはね…全て完璧にしなきゃ…気が済まない性格なんだよ。」
【リオン】「えっ…?」
リーフさんいわく、サンダーさんは超が付くほどの完璧主義らしい…。
【リーフ】「リオンくんがもしヒーローだとしたら…サンダーは優しい悪役のような人だろうね…。」
【リオン】「えっ…どういうことですか…?」
【リーフ】「いつか分かるよ。それじゃ…明日からお出かけなんだし…早く寝な?」
【リオン】「は…はい…おやすみなさい…。」
【リーフ】「おやすみ…。」
僕は自分の部屋に戻り、ベッドの中でさっきのリーフさんの言葉の意味について考えていた。
【リオン】「あれ…どういう意味なんだろう…。」
まぁ…一生懸命考えても、今の状態で分からないだろう…。そう思い、僕は目をつぶった。 すると…
ガチャ…🚪
誰かが僕の部屋に入ってくるような音が聞こえた。足音は僕に近付いてくる…。
【リオン】(誰だろう…?)
僕は眠気で意識が途切れそうな中、目をつぶったままで居た。
【?】「勝手にこの世界に呼んでごめんな…。もう一度だけ…オマエに会いたかったんだ…。」
そう言って、その声の主は僕の手をそっと握ってきた。どうやら…その人は前から俺のことを知っているようだった…。
そして俺は眠りについた…。
あの声の主は誰だったのか…分からないまま…。
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