「美味かった〜」
仕事終わり、宮舘に連れて行ってもらったお店は…門構えも素晴らしい高級料亭
最初、入るのを躊躇っていた目黒を【そんなに緊張しなくて大丈夫だから】と笑って諭し…腕を引かれて、この場所に居る
「どう?満足した?」
「それは勿論!」
出てくる料理は、どれもこれも絶品で…
こう言う時に語彙力の無い俺は…それをどう説明して良いか分からず、困ってしまう
「それは良かった」
満足そうに微笑んだ宮舘は…運ばれて来た締めのデザートを受け取り、頭を下げる
目黒もソレを受け取ったのを確認し…2人きりになった所で、本題を切り出す
「なぁ目黒…目黒は、翔太が好きなのか?」
それは決して茶化している訳ではなく…真面目な顔をした宮舘がそう切り出した
「えっ…」
そんな言葉に、目黒の動きを止める
本当は酒でも飲ませて聞き出すのが良いのかも知れないが…
何処までも真面目で真っ直ぐな宮舘は、思考力を奪って聞き出す様な卑怯なやり方は選ばなかった
「何で舘さんが、その事を…」
その口ぶりから、目黒本人はまだ誰にもバレていないと思っていたのだろうが…
実際の所…渡辺以外のメンバーは皆んな、言葉には出さないものの何か薄々勘付いているはずだ
「それに関して、お前に話しておきたい事がある」
最初何の事か分からず、戸惑っていた目黒だったが…
「分かりました」
宮舘の真剣な顔を見て、持っていたスプーンを置き…静かに耳を傾ける
「翔太には…今、付き合っている相手が他に居る」
その言葉に、目黒の身体が強張った
「だからって、お前に翔太の事を諦めろと言うわけじゃない…。ただ俺は、お前にそれを知っておいてもらいたかっただけなんだ…」
そう言って、宮舘が頭を下げるが…目黒が慌ててそれを止め【言ってくれて有り難かった】と礼を言う…
その後、デザートを完食した2人は…目黒の提案で次の店に移動した
◇◆◇◆
目黒が飲みたいと言うので、酒が飲める店に移動した
「おかわりお願いします」
よっぽどショックだったのか、目黒の飲むペースがいつもより早く…すでに酔っている様に見える
しかし、宮舘も同じペースで飲んではいるが、全くその顔色は変わらない…
「だって翔太君も、絶対大丈夫って言ってくれたんですよ…だから俺頑張ったのに」
すでに隣に居るのは誰か、分からなくなって来ているのかも知れない…
目黒は、新しいグラスを受け取って…その中の氷を指で鳴らす
「翔太が、そんな事言ったのか…?」
その言葉に、驚く宮舘
「そうですよ…自信持って行けば大丈夫って言ってくれたのに…」
「………」
『アイツは、なんて事を言ったんだ…おそらく目黒の言うその相手が、自分だと気づかずに声をかけたのだろう』
さすが、幼なじみと言うべきか、宮舘は呑気に笑う翔太の顔を思い出す…
「………」
今だ何かブツブツ言いながら、酒を煽っている目黒のグラスを取り上げた宮舘は…
冷えた水を目黒に勧め…その姿を見つめている
【諦めろ】とは決して言わない…
口に出して玉砕するにしても、胸に秘めて温めたままでも…それは目黒自身が選ぶ事
『もしまた翔太への思いを拗らせ苦しんでいたら…友人として、こうして飲みに誘ってやるのも悪くない…』
今頃回って来たアルコールに苦笑いして…宮舘は、ぼんやりとした頭でそう考えていた
コメント
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そういえば最近、好きな人に彼女がいたらどうする?とすののみんなに聞くインタビューまとめのショート動画を見たんですけど、しょっぴー💙以外行くって言ってて笑った。特に舘様は迷わないみたいなかなり強い口調だった気がする🤔ww
まあ、舘様が口出すのは変ですよね。紳士だ。