「照、ちょっと今良い?」
宮舘が岩本に声をかけて来る
「分かった」
その時すぐに何の話か想像出来た為、2人は人気のない所に場所を移した
しばらくの沈黙の後、宮舘が口を開く
「目黒には、翔太には今付き合って奴がいると伝えておいた。本当は【諦めろ】と分かりやすく言った方が良かったのかも知れないが…俺には、それ出来なくて…」
宮舘から話を聞き、無言で頷く岩本
「こっちこそ舘さんに気を遣ってもらって…すいません」
本当は、翔太の恋人として…自分がすべき事だったと岩本は宮舘に頭を下げる
「当人同士で話し合うより、誰かを介して話した方が…丸く治る事だってある。1人で全部背負おうとしなくても良いんじゃないか?」
「そうですね…」
もっともな言い分に、流石だなぁと感心しつつ…ゆっくりと頷く
「難しい話だな…」
「はい」
実際、この後のアクションを起こすかは、自分達ではなく…目黒にかかっている
このまま大人しく引き下がってくれれば…何も揉めなくて済むし
それでも諦められないと言うのなら、今度は自分が出て行くまでだと考えている
「後…これは照の耳に入れて良いものなのか、分からないが一応伝えておく…」
1人意気込む岩本に、再度…宮舘が声を掛けてきた…
「まだ何か、あるんですか?」
嫌な話でなければ良いと、眉間にシワを寄せ宮舘を見つめる
「これは酔った目黒が言っていた事なんだが…翔太が目黒を応援していたらしい」
「は?」
ついつい語尾が強くなり、理解出来ずに固まってしまう
「自信を持てと言ったらしいが…翔太は、おそらく自分の事だと気付いていない上での発言だと思うから…照は、そんなに気にしなくても…」
宮舘のフォロー虚しく、頭を抱えて座り込む岩本
当然、翔太の言葉は…その相手が、自分だと認識していないのだと思われるが…
「厄介な事になった…」
翔太の事だ…目黒の気持ちを聞いてしまえば、意識してしまって面倒な事になりかねない
それでも自分という恋人が居ながら、他の男を応援するなんて…
『何とか翔太にバレずに、お仕置きする事は出来ないだろうか…?』
岩本は腕を組んで考え始め…
その様子を伺っていた宮舘は、どうして良いか分からずに立ち尽くしていた
コメント
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焦らされてる❗️まきぴよさん焦らされてるよ‼️死にそう😖😖w