テラーノベル
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ある家に1匹のネズミのちゅうたがいました
ある日ちゅうたはお兄ちゃんに構ってもらおうと勉強中のお兄ちゃんに
「ゲームをしよう!!」
と誘いました。
ですがお兄ちゃんは素っ気なくちゅうたの話を聞いてくれませんでした。
なので、ちゅうたはお兄ちゃんのノートに落書きをしてしまいました。
そこでお兄ちゃんがちゅうたに怒鳴りました。
「今勉強してるのわからないの!?」
ちゅうたはそのに大声に驚いて泣いてしまいました。
その声を聞いてごお母さんが足音を立ててやってきました。
そして勢いよく扉を開け
「またちゅうたなの!?」
と怒鳴りました。
ちゅうたは僕は悪くない。と思っていました。
みんなに責められ怒ったちゅうたは自分の部屋に戻り考え事をしました。
「僕の世界はここじゃない」と
そう数分考えると
部屋にカラフルな扉が沢山でてきました。
泣き腫れた目は赤くなっていました。
その扉を見てちゅうたは確信しました。
「僕の世界はこの扉の向こうだ」と
そこでちゅうたは自分の世界を探す旅に出ます。
まずは赤い扉。
赤い扉を開くと壁一面に絵が書かれた世界でした。
誰かの似顔絵や、家族の絵、子供がらくがきで書いたようなよく分からない絵が沢山ありました。
ちゅんたは小さい頭ながらにその絵を見てたくさんのことを考えました。
だけど幼いちゅうたには難しく、絵について考えることは難しかったようです。
ちゅうたはそっと扉を閉じました。
気を取り直し、次は黄色の扉を開きました。
黄色の扉の中には沢山のおもちゃが置いてありました。
そこに、もう、ちゅうたの目は釘付けです。
今まで買って貰えなかったおもちゃや、兵隊さん、車まで沢山ありました。
ちゅうたはこここそが僕の居場所だと思いました。
そうして数十分遊ぶうちに飽きてしまいました。
欲しいものが何もかも手に入ってちゅうたは
満足してしまいました。
そこでふと思いました。
家族に会いたいと。
だけどまだちゅうたの怒りは止まりません。
あっちが謝るまで謝らないという固い意思で今のちゅうたは出来上がっていたのです。
そこで次は緑の扉を開きました。
緑の扉は森でした。
暖かい日差しの中、木の下で大の字になりちゅうたはとてもいい眠りにつきそうでした。
だけど何故か寝つけません。
きっと昼寝を沢山したからだとちゅうたは思いました。
鳥のさえずりと共にちゅうたは緑の扉をそっと閉めました。
そこで次は青い扉です。
青い扉には大草原の空に沢山の星が出ていました。
そこでもまた寝転んで、空を見上げました。
幼い頭ながらに、とても綺麗だと感じ取れました。
あの星はオリオン座。
何故知っているかは昔お兄ちゃんとお父さんが教えてくれたからです。
そこでちゅうたは家族のことを思い出しました。
お母さんが褒めてくれたあの日
お兄ちゃんが僕に教えてくれたあの日
お父さんとキャッチボールをしたあの日
全ての記憶が星を見る度に思い出しました。
そう考えるとちゅうたは怒っていた理由が分からなくなりました。
ちゅうたは深く思いました。
家族に会いたいと。
そこで懐かしい匂いがしました。
茶色い扉からです。
古びた木に、年ごとに身長が書かれています。
ちゅうたはそこ扉に手をかけました。
ちゅうたは目覚めました。
「あれ僕寝てた…」
ちゅうたは泣き疲れて寝ていたのです。
そんなことより匂いです。
お母さんが作ってくれたカレーの匂いがします。
夢の話なんて覚えてなく、
勢いよく扉を開け、席に座ると特盛のカレーが目の前に置かれました。
するとお母さんとお兄ちゃんが
「さっきはごめんね」といいました。
ちゅうたもいいました。
「僕もごめんね」
玄関からガチャりと扉が開く音がしました!
「お父さんだ!」
ちゅうたは実感しました。
ここが僕の世界なんだと
__________
おわり
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