テラーノベル
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89
すず
100
白冥
世界が私たちを孤独にした。
「ありがとう。あなただけ」なんて言葉で、私たちが幸せになれただろうか。もし、私たちが愛を知れていたらこんなに孤独にならずに済んだのだろうか。
夏の始まる音がした。風鈴のちりんという涼しげな音。スイカを食べるサクサクという小気味の良い音。それが私たちからしたらただの雑音にしか聞こえなくなったのは、いつからだっただろうか。皆の笑い声を聞くと、無性に壊したくなってしまうのはどうしてだろう。私たち三人で約束した、世界を変えようという言葉は、果たして本当にできるの?この世界が醜いと気づいてしまったのは一体、いつのことだっただろう。もう、思い出せない。
菖side
つまらない世界を終わりにしたい。こんな世界を終わりにしてしまった方が、いっそのこと楽で、喜ばしくて、幸せで。どうせ期待するくらいなら、世界を私たちで新しく変えてしまいたかった。もし死ぬのなら、私は誰にも気づかれない遠いところで死にたい。静かに朽ちて果てたい。
朱音side
もし、君たちに会えていなかったら、こんな楽しかったこと知らずに済んだんだろうね。でも、もう知ってしまったから戻れない。辛いよって言っただけで救われる世界を望んでいたのにな。私たちで変えたい。この世界と、醜い大人を。どうせ死ぬのなら、私は誰かに迷惑をかけてから死ぬんだ。だってどうせ死ぬのなら関係ないでしょ?
美琴side
ずっと二番にされるのが嫌だった。私はずっと誰かの一番でいたいのに、ずっと優先順位が下だった。嫌なのに、苦しいのに。どうして私は報われないの?一番じゃないの?私を捨てたの?もっとちゃんと私を見て、考えて、捨てないで。どうせ終わる世界なら最後くらい綺麗に死にたいんだ。綺麗に死んで、死んだ後の私をあなたに見て欲しかったの。
ねぇ、どうしたら楽になれるかな。
コメント
1件
うわあ、これもう冒頭の「世界が私たちを孤独にした」から胸ぐら掴まれた…😭💔 3人それぞれの「死に方」へのこだわりが残酷で美しくて、特に菖の「誰にも気づかれずに」と朱音の「迷惑かけてから」の対比が刺さりすぎた…美琴の「二番じゃ嫌」も、拗らせた愛情の裏返しにしか思えなくて苦しい。どうせ終わるなら綺麗に、って願いも切なすぎる。続きどうなるの、早く読みたい…!