テラーノベル
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「シンタのその笑顔が、僕は好きだった。大好きだった。」
あれから、シンタはよくそのまばゆいほどの笑顔を見せるようになっていった。それと同時に僕もシンタを見ていると、友人には感じることがないはずのときめきをかんじるようになった。「シンタ、一緒に帰ろ」「あー…なんか今日クラスの女子に呼び出されちゃってさ。」「えっ」何か僕は胸騒ぎがしてシンタの後をつけた。案の定その女子はシンタに告白していた。「シンタ君!ずっと前から好きでした!付き合ってください!」「…ごめん、僕、他に好きな人いるから」シンタ、僕にそんなこと言ってなかったのに!少しでもシンタに愛情を持っていることが馬鹿らしくなって、声を殺して泣いた。しばらくして、女子が去っていくのを見た僕は、しばらく呆然としていたが、シンタがこういった「シュンタ、出てきていいよ」「僕がいること何で知ってるの!?」「最初からバレバレ。…てか、なんで泣いてんの?」「だ、だってシンタが他に好きな人がいるって言って…」「あー…」頭をガシガシとかいた後、ばつが悪そうで、それでいて赤らめた顔でこう言った。「僕が好きなのは、お前なんだよ!」「…え?」「だから、僕はシュンタのことが好きなの!あー…もっとタイミング考えて告白したかったのに…。僕、最高にかっこ悪いじゃん…」「僕も!僕もシンタが好き!大好き!」「本当?」さっきとは打って変わって子犬のような目で僕を見つめるシンタ。「シュンタ。僕と、付き合ってくれますか?」「喜んで!」こうして僕らは今までよりいっそう幸せな中学校生活を迎えることになったのだった。
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