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ぴざぶどう。
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うわあ、仁人の焦りと不安がじわじわ伝わってくる第8話でしたね…。3メートルで足がすくむ場面、勇人が握ってくれた手の温かさが対照的で印象に残りました。スタッフとの会話を盗み聞きしちゃう仁人の心情もリアルで、読んでて胸がぎゅっとなりました。「間に合わないのかな」の最後の言葉、重いですね…。勇人の「やめない」宣言に希望を感じつつ、どうなっていくのか続きが気になります。
吉田side
ス「それじゃあクレーン上げますよー。 」
いよいよ練習が始まる。
俺は、スタッフさんや関係者の人達にも、今までの全部を話した。
そして今日の練習は、とりあえずいけそうなところまでクレーンで持ちあげる、という方針になった。
でも流石に1人は危ないということで、ゴンドラに一緒に勇人が乗ってくれることになった。
ス「無理せず、怖いと思ったらすぐ言ってください。」
💛「わかりました。」
🩷「仁人、大丈夫?」
💛「ん〜、まぁやってみないとわかんないよ。」
💛「スタッフさん。お願いします。」
俺の合図で、自分の体を乗せて、クレーンが上へと動き出した。
しばらくして地面から3メートルほどの高さに来た。
まだまだ全然低い。
なのになぜだろう。
足はすくみ、手も震えているのが自分でもわかる。
学校の屋上は10メートルほど…
それに比べればはるかに低いのに…
🩷「…仁人。こわい?」
💛「実は…….うん。」
🩷「じゃあ降ろしてもらお。」
俺は何も言わずに頷いた。
自分がこれほどまでに高いところが無理だということを、身にしみて感じる。
💛「やばいね。俺、思ってたよりも無理だった笑。」
俺はとっさに笑顔をつくる。
どうにかしてこの不安や、恐怖を、かき消したかった。
でも勇人の目は騙せない。
🩷「仁人。無理して笑わなくていいから。それに、全然無理なんかじゃないよ。これから伸ばしていけばいい。」
そう言って俺の震える手を優しく握ってくれた。
俺がゴンドラを降りると、メンバーのみんなが駆け寄ってきてくれた。
💙「吉田さんいけた?怖なかった?」
❤️「高かったよな。」
🤍「まだライブまで時間はあるし、ゆっくり練習していこう。」
💛「うん。そうだね。焦っても仕方ないよね。」
🩷「そうそう!とりあえず今日はあと2回くらいして、続きはまた明日ってことで!」
💛「ありがとう、勇人。みんな。」
それから数週間経った。
でもどれだけ時間を重ねても、俺が高いと言えるほど高いところまで行けることはなかった。
💛「ごめんなさい。降ろしてください。」
今日も3メートルほどの高さで、スタッフさんに声をかける。
一緒に乗っている勇人も少し心配そうな表情を浮かべている。
そろそろ時間にも余裕がなくなってきた。
それは俺も、スタッフも、メンバーも、みんなが思っていた。
そして今日、陰でスタッフさんと勇人が話しているのを見てしまった。
悪いことだとは分かっている。
でもきっと俺のことを言っているんだろう。
気づけば俺は、2人の会話を盗み聞きしていた。
ス「吉田さん、あの調子だと間に合いそうになくて….」
ス「最終手段として、もう演出自体をなくすという話も出ています。」
🩷「…..」
やっぱり。俺のせいで、たくさんの人を巻き込んでいる。
ス「あと2週間なんです。なので一度、吉田さんにも話をしようかと。」
🩷「そうなんですね…。」
俺は自分の不甲斐なさに押しつぶされそうになる。
でも…
🩷「でも俺は、みんなでこの演出を成功させるって決めたんです。仁人と一緒に。みんなで。」
ス「でも、間に合うんですか。現実的に考えたらほぼ不可能ですよ。」
🩷「でもそれはただの妄想にすぎないです。やってみなきゃわからないので。だから、俺はやめません。」
勇人らしい答えだなぁ。でも俺も、諦めたくない。勇人と約束したから。
みんなで成功させたいから…。
ス「…わかりました。でもできないと判断したら、早めに言ってください。まだ間に合うかもしれないので。」
🩷「りょーかいです。」
勇人はスタッフさんに会釈をして、こちらに向かってくる。
俺は足音を立てないよう、すぐさま練習していた場所に戻る。
🩷「仁人!おまたせ。」
💛「おかえり。何してたの?」
何をしてたかは知っているけど、一応聞いてみる。
🩷「いやー、スタッフさんに呼ばれてちょっとね笑。大したことじゃないんだけど。」
流石に言ってはくれないか。
勇人も笑って誤魔化してるじゃん。
……
でも俺、本当にどうなっちゃうんだろ…。
突然俺のなかで不安が押し寄せてくる。
そして勇人にある質問をした。
💛「勇人…俺…」
💛「間に合わないのかな。」
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