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10月/中学一年生
また茜ちゃんと距離ができてしまった。
彼女の対応は
明らかに段々と冷たくなっていく。
今回ばかりはもう無理かもしれない。
前みたいな作戦を使っても
効果が無さそうだ。
ならどうすればいいか
私はまた考えた。
自分の素性を明かすことこそ
親しくなる一歩なのではないか。
私は過去の自分が死守した秘密を吐露する。
ともか「私、実は好きな人いるんだよね。」
私は彼女に照れながら告白する。
ともか「私、実はさくやくんのことがずっと好きなんだ。」
茜「ああ!!あーね。」
彼女は差ほど驚かなかった。
茜「昔、さくやくんのこと好きみたいな感じだっからそんな意外じゃない。」
彼女があの時のことについて触れる。
それと同時に
私の中の恐怖心は 最高潮まで登った。
あの時のことを私は未だに鮮明に覚えている。
私はあの時のことがきっかけで
未だに彼女のことが怖くて堪らない。
彼女を前にすると声が震える。
あの時の少し肌寒い春の風、どんよりとした表情の雲、宛もなく見つめたアスファルト。
本当に怖いくらいよく覚えているよ。
茜「実は私もずっと前から好きな人がいるんだ。」
茜「蓮|《れん》のことが好きなんだよね。」
ともか「ええええ!!たしかに昔お似合いだなって思ってた!!」
ともか「付き合ってるのかなとか思ってた!!」
私は大袈裟にリアクションをとった。
彼女は頬を赤らめて照れくさそうに笑った。
やはり、恋バナの力はすごい。
私の作戦はまたしても功を奏し
彼女とはまた以前よりも親しくなっていった。
茜「ともかって実はさくやのこと好きなんだよね!」
ともか「…えっ」
茜は他の人に平気な顔をして
私がさくやくんのことが好きなことを
私の親しくなった男友達のこうくんにバラした。
こうくんにだけは
馬鹿にされそうで言いたくなかったのに。
こう「えー、そうなの?」
しかし、 意外にも
彼は私を馬鹿にすることはなかった。
私は茜の友達だから
類は友を呼ぶと思い込み
彼のことを誤解していたようだ。
ともか「…茜が勝手に言うと思わなかった。
本当ならこうくんに言うつもりなんてなかったのに。」
馬鹿にされないとわかって安心し
不意に愚痴を溢してしまった。
こう「それは茜が悪いわ。茜に怒ってみたら?」
ともか「…なんで言ったのかだけ聞いてみる。」
私には彼女に怒る勇気なんてなかった。
ともか「ねえ、茜ちゃんなんでよりによってこうくんに言ったの?」
茜「…え?別に良くない?こうだし。」
彼女は当たり前のことを言うように答えた。
彼女に逆らうことはできないと再確認した。
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