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シェアハウスのリビングで一人、冷めきったカフェオレを飲んでいる。
「はー…」
何度頭を振っても思い出してしまうのはもふくんのこと。俺はカップルチャンネルの撮影後から何だかおかしくなっちゃったみたい。同性の恋人設定のもう一人の被害者の彼をめちゃくちゃ意識しちゃうんだ。
『そもそももふくんが悪いんだ、あんなドロドロに甘やかしてくれるから…あんなの意識しちゃうに決まってる!…歴代の彼女さんたちにもあんな感じだったのかな…』
こうやってさっきから俺は撮影時のことを思い返しては、えとさんみたいにキュンキュンしたり、知りもしないもふくんの彼女のことを考えては落ち込んでしまってる、我ながらバカみたい。
撮影時も、あからさまにテンションガタ落ちの俺に嫌な顔ひとつせず、スマートにリードしてくれた。可愛い可愛いって言ってくれて俺の変なボケにも優しく笑ってくれて…あれはモテるよなぁー
「行きたいなー京都」
ふたりきりでのんびり美味しいもの食べたり観光したりできたらどれだけ素敵だろう。俺がバクバクと抹茶味のお菓子を食べて、それをしょうがないなぁって苦笑いしながら見つめるもふくんを想像したら、なんだかむにむにと勝手に口角が上がってきた。完全に危ないやつだ。
「あれ、どぬくさん?何やってんの?」
だから背後からさっきまでずっと思ってた人の声が聞こえて、めちゃくちゃ跳ね上がってしまったのはしょうがないよね。