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『四角関係なんて好きじゃない』〜この気持ちに嘘はつけない〜
第3頁 真っ直ぐ攻める。
『ついに言っちまったよ〜!!花澄さん俺の事どう思ってんだろ…。』
同時刻、第三寮。ロノの部屋。
『悩んでんなぁ…。花澄にまだ何も言われてねぇんだろ?誰が好きとか。』
『だから困ってるんですよ!今日しかない!って思ったら他の2人も……。』
『バスティンさんは真っ直ぐな方ですから。ロノさんと一緒で今日言おうと思ったのでしょう。』
『ベリアンさんと恋のライバルになるとはな…嬉しいんだか悔しいんだか…。』
『あ、それならユーハンに色々教えてもらえばいいんじゃね?』
『え?』
『ほら、ユーハンは花澄と同じクラスだし。』
『あ、確かに!頼む、ユーハン教えてくれ!』
『ふむ…花澄さんのことについてですか…
分かりました。分かる範囲で教えます。私はロノさんのこと応援してますよ。』
『サンキューユーハン!』
俺はユーハンに抱き着いた。
『おやおや。ふふっ。』
一方その頃同時刻。第二寮。
『バスティンお前、花澄に告ったんだってな。』
『本人に聞いたのか?』
『ふん、顔見りゃ分かんだよ。』
『ふむ…。まぁ、もう我慢できなかったからな。自分の気持ちにも…花澄さんを取られたくないという気持ちにもな。』
『バスティン君すごいね…流石だなぁ。』
2年C組所属。テディ。剣道部。第二寮。
『おい、あんまり花澄さんを困らせるなよ?バスティン。』
2年B組所属。ハウレス。剣道部主将。第二寮寮長。
『そうか…。困らせたつもりはなかったんだが…念の為謝ることにする。突然の事で驚かせてしまったからな。』
『ま、せいぜい頑張れ。ライバルのあの二人は手強いからな。』
こうして、3人それぞれの会議は幕を閉じた。4人は今夜はよく眠れ――るはずもない。
(明日からどんな顔してみんなに合えば…。
月曜日からデート……か。)
『デートなんて初めてだし…緊張するなぁ。』
(あぁ、早く休みが来て欲しいと思ってたけど…今だけは――。来ないで…。)
(俺は絶対負けない。必ず手に入れてみせる。)
(2人には申し訳ないですが、譲れません。渡しの花澄さんに対する気持ち…。)
(あいつだけにはぜってー負けたくねぇ。1番好きなのは俺だ。)
次の日。
『ふわぁ…よく眠れなかったな。』
『眠そうですね、花澄さん。』
『ん、ユーハン…おはよう。』
『おはようございます。これ、よろしければどうぞ。』
『ん、これは?』
『ロノさんお手製ハーブティーキャンディです。目が覚めますよ。』
私はキャンディを口に含む。
『ん、美味しい…!それに眠気が吹っ飛んだような。』
『ふふ、喜んでくれて何よりです。ロノさんも喜ぶと思います。』
『うん、ありがとうユーハン。』
『どういたしまして。』
(ロノさんの恋を成就させる為…バスティンさんやベリアンさんには申し訳ないですが、私はロノさんを応援させていただきます。)
ユーハンはロノの恋路を応援するようだ。
一方その頃――。
『はぁっ!』
『く…っ!』
バシンっ!
『俺の勝ちだな。バスティン。』
『く…。流石…強いな、ハウレスさんは。』
『お前もまた腕を上げたな。よし、朝練はここまでだ。』
『あぁ。手合わせ感謝する。』
俺は頭を下げて武道場から出ていく。
『お疲れ様、ハウレス。』
ハウレスにタオルを差し出す。
『フェネス、ありがとうな。』
フェネスからタオルを受け取る。
『ハウレスは誰を応援するの?』
『え?別に俺は…ロノもバスティンも良い後輩だし、ベリアンさんにはお世話になってるしな。あくまで中立だな。』
『そっか。俺も…いや、俺は花澄さんを応援するよ。ベリアンさんは理性的だけどロノとバスティンは1度決めたら止まらないから。猪突猛進って感じだし。』
『確かにそうだな…お前は誰かのサポートするのが得意だからな。でも、俺も花澄さんには幸せになって欲しいと思ってる。』
『うん。そうだよね。』
一方、3年A組にて。
『ベリアン、花澄さんに告白したんだって?』
『なっ、だ、誰から…』
『ふふ、それは秘密♪』
『う…。』
3年A組所属。ルカス。部活は科学部 部長
『ベリアンなら大丈夫だと思うけどなぁ。優しいし頭もいいし。』
『まだ分かりませんよ…決めるのは花澄さんです。来週の月曜日からもう本格的に始まりますから。』
『…もう既に始まってると思うけどなぁ。』
『え?』
『ふふ、なーんて。頑張ってね、ベリアン。
応援してるから。』
『は、はい。ありがとうございます。』
次回
第4頁 丁寧な謝罪。