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部屋だけは沢山あるから退院してきたばかりの、体を休めてと弘美さんが客用のベットルームへ案内してくれた
用意してくれていたシルクのパジャマに着替えた後、彼女は子供を寝かしつけるように私をベッドに寝かせて上掛けをかけてくれた
そこは落ち着いたグレーとベージュで統一された清潔な部屋だった
「ぐっすり眠ってね」
と彼女はささやいた
私はぼうっとして軽いめまいを感じながら、マットに吸い込まれていくようだった、張り詰めていた気持ちが緊張を解いた
遠くで赤ちゃんが泣く声が聞こえた
でもすぐにやんだ
お皿やフライパンがカチャカチャなる音・・・
洗濯機の回る音・・・・
自分以外の人が家にいる音・・・
そういう生活の音が私を癒してくれた、どことなく懐かしい音
いつしかまた私は深い眠りに落ちて行った
大切なことを考えなきゃいけないのに・・・・
どんな辛い事でも
自分で決めなきゃいけないのに・・・・
もう頭は回らなかった