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森亜絵菜໒꒱ @ペア画中
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あゆまる@低浮
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ゆーりんちー
695
#純愛
からむーちょ😝💥💚
196
放課後の教室に夕日が差し込むたび、うりの胸の奥で奇妙な既視感が疼いた。
ゆあんが教科書をめくる音
窓の外を飛ぶ鳥の影
ペンを走らせる手の動き
そのすべてが、どこか遠い記憶の断片と重なり合う 。
けれど、それが何を意味するのか、うりにはまだはっきりと分からなかった。
ある日、部活動を終えて人気のない校舎の廊下を歩いていたときのことだ。
ふと、グラウンド側の窓から見える夕焼け空が、妙に生々しく目に焼き付いた。
――夕日じゃない、あれは街が燃える炎の色だ。
そんな不穏な思考が頭をよぎり、うりは思わず足を止めてこめかみを押さえた。
「うり? どうした、顔色が悪いぞ」
振り返ると、いつの間にか追いついてきたゆあんが、心配そうに覗き込んでいた。
その整った顔に浮かぶ焦燥の色は、今の高校生のものにしてはあまりにも切迫していて、まるで本当の戦場にいるかのような緊迫感をまとっていた。
「ううん、なんでもない……。ただ、急に変な景色が頭に浮かんで……。なんだろう、この夕日を見ると、すごく胸が苦しくなるんだ」
うりが小さく首を振ると、ゆあんの瞳がわずかに揺れた。
ゆあんはしばらく言葉を失ったようにうりを見つめ、それから、震えるのを隠すように固く拳を握りしめた。
「……やっぱり、うり も思い出してるのか」
「え……?」
「なんでもない」
取り繕うように笑ったゆあんだったが、その声は微かに震えていた。
ゆあんの頭の中には、決して色褪せない前世の記憶が焼き付いている。
泥にまみれ、硝煙の匂いが立ち込める引き裂かれた世界。
国境を引き裂かれ、敵味方に分かれざるを得なかった過酷な時代。
その戦火のなかで、傷つき倒れていくうりを守れず、冷たくなっていく手をただ握りしめることしかできなかった絶望の記憶。
(今度こそ絶対に、二度と離さない。お前を一人になんてしない)
前世の記憶に囚われたゆあんは、うりの細い手首を思わずぎゅっと掴んだ。
その握りしめる力が強すぎて、少し痛いくらいだった。
けれど、そこに含まれているのは暴力的な感情ではなく、あまりにも深い執着と、失うことへの恐怖に満ちた切実な熱だった。
「ゆあんくん……?」
「痛かった? ごめん……。でも、離したくないんだ。どんなに世界が変わっても、俺はお前から離れるつもりなんてないから」
まるで、前世のあの暗い戦火の中で交わした誓いを今もそのまま守っているかのような、痛いほどの真剣な眼差し。
うりはその瞳に映る自分を見つめながら、胸の奥でずっと閉じ込められていた鍵が、音を立てて外れていくような感覚を覚えた。
(――あぁ、そうだ)
前世の記憶の霧が、少しずつ晴れていく。
冷たい雨の音
銃声
そしてボロボロの軍服を着たゆあんが、泣きそうな顔で自分の名前を叫びながら抱きしめてくれた温もり。
それを、うりもまた思い出し始めていた。
「……ゆあんくん、もしかして、君も……」
言葉を詰まらせるうりの頬に、ゆあんがそっと優しく触れた。
夕暮れの薄暗い廊下で、二人の距離がまるで磁石に引き寄せられるように近づいていく。
前世の悲惨な戦場という残酷な運命を乗り越えて、今、ようやくお互いが同じ記憶と想いを共有していることに気づいた瞬間だった。
次回♡10
コメント
1件
ああ、これは……。夕焼けが一瞬で炎の色に変わる感覚、すごく生々しく描かれてたね。ゆあんの握る手の強さに、どれだけ「失いたくない」って思ってるかが詰まってて、胸が締め付けられた。 うりが少しずつ鍵を外していく感覚も、読んでるこっちまで息を止めてしまうような繊細さだった。前世の記憶って重いテーマなのに、無理のない自然な流れで共有していくのが上手いと思う。この先、ふたりの距離がどう変わっていくのか、すごく気になるよ。