テラーノベル
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四月。
桜は散り、新しい制服にも少しずつ慣れてきた頃だった。
「今日からの転校生を紹介する。」
担任の声に、ざわついていた教室が静かになった。
扉が開く。
一人の少年が、ゆっくりと教室へ入ってきた。
「蒼です。よろしくお願いします。」
落ち着いた声。
柔らかな笑顔。
それだけで教室の空気が少し変わる。
「かっこよくない?」
「頭もいいらしいよ。」
「笑顔かわいくね?」
歓迎の声が飛び交う中、教室の一番後ろの窓際で
むすっとしてる少年が一人だけいた。
ひなた。
彼は自分には関係ないと言わんばかりでいる
「じゃあ席は陽の隣な。」
担任がそう言うと、教室中から「えっ」と小さな声が漏れた。
ひなたは雰囲気が怖く、近寄りがたい。
でも、本当のひなたを知る者は少ない。
蒼は静かに席へ向かう。
「よろしくね。」
笑顔であいさつする
しかしひなたは少しだけ見上げると、
「……よろしく。」
それだけ言って、窓の外を見た。
(変わった人だな。)
そう思った蒼は、少しだけ笑った。
その笑顔が、これから少しずつ崩れていくことを、この時の彼はまだ知らない。
コメント
1件
第1話、読ませていただきました! 転校生の蒼くんと、クラスで浮いている陽くん――この対照的な二人が隣の席になる始まり、すごく気になります。 「その笑顔が崩れていく」というラスト一文にゾワッとして、続きが気になりすぎますね…!二人の関係がどう動いていくのか、とても楽しみです。