テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

正月早々に、渡辺は頭痛がする。最初は、あれ?って程度だった。岩本は実家に帰っている。

連絡するのも、申し訳ない。ベッドで丸くなって眠っている。

大人しく寝てるのに、どんどん酷くなっていく。



渡辺ーひかる・・。



いない恋人を呼ぶ。

次の日、ますます酷くてベッドから、動けない。朝から何も口にしていない。夕方になって、そろりと歩き、水を飲む。

頭が痛くて涙が出てくる。

いつもなら、岩本が抱きしめてくれる、酷いときは、病院へ連れて行ってくれる。



渡辺ーひかる・・痛い・・。

岩本ー頭痛か?

渡辺ー・・ひかる・・?

岩本ー何ですぐ連絡してこない?

渡辺ー実家に帰ってたから。

岩本ー今日、こっちに帰るって言っただろ?

渡辺ーんっ・・痛い・・。

岩本ー熱は?

渡辺ー知らない。



黙って体温計が出される。

受け取ってソファに座る。岩本が体温計を見て渋い顔をする。

渡辺に、熱のある自覚はない。



渡辺ーひかる?

岩本ー微熱だけど、この家じゃ何も出来ないから、うちに帰るぞ。

渡辺ーん。



携帯だけ持って、岩本の家に帰る。

渡辺の服なら、置いてある。

ジャージにサンダル履いて帽子を被る。ゆっくり運転して帰って来た。すぐ、服を脱ぎ捨て岩本のベッドで丸くなる。



岩本ー翔太?

渡辺ー寝る。

岩本ー何も食べてないんだろ?

渡辺ー痛い、いらない。

岩本ーもぅ!



渡辺の隣りに入り抱きしめて眠る。

寂しかったのと、頭痛がして、心細かったのと会えて安心したのと、混ざり合って涙が出ている。

岩本は、何度、泣きながら眠る渡辺を見てるだろう。

代わってやりたいと思うほど、酷い頭痛の時もある。



出来れば、正月早々に病院に、連れて行きたくない。熱が上がらないことを願う。

岩本は、渡辺が深く眠ったのを確認した後、晩ご飯の準備をする。渡辺が食べるか分からないが、朝から何も口にしていない。



岩本ー翔太?食べれるか?

渡辺ーんっ。

岩本ーちょっとでいいから食べよう?

渡辺ー熱い。ひかる・・。



38.4度。唸る岩本。

渡辺はポロポロ泣いている。

毛布ごと渡辺を抱え、病院に向かう。



看護ーあらっ、お正月早々?

岩本ーすみません、今38.4度です。

看護ーいつもの部屋に入って?

岩本ーはい。



医師ー新年おめでとう。

岩本ーおめでとうございます。

医師ー薬、ちょっと変えようか?

岩本ーん〜。

医師ー今の、効いてないみたいだし。

岩本ーお願いします。

医師ー強い薬だから、胃薬も出しておくから。

岩本ーありがとうございます。



渡辺は静かに眠っている。

新しい薬で、少しでも、頭痛が治まり、熱が出なければいい。

控えましょうね〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

35

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚