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mona
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#重い
おんいむ
5
午後三時。
空は朝からどんよりと曇っていた。
任務を終えた帰り道。
ふうはやとりもこんは、街の商店街を歩いていた。
rm「降りそうですね。」
りもこんが空を見上げる。
ふうはやは短く答えた。
fu「ああ。」
その瞬間だった。
ぽつ。
ぽつ。
雨粒が石畳に落ちる。
rm「うわっ!」
あっという間に本降りになった。
rm「こっち!」
りもこんが近くの商店の軒先へ駆け込む。
ふうはやも静かについていった。
雨音だけが街に響く。
二人は肩を並べて立った。
しばらく沈黙が続く。
fu「……。」
rm「……。」
りもこんは静かな空気に耐えきれず、小さく笑った。
rm「なんか、ふうはやさんといると静かな時間が多いですね。」
fu「嫌か。」
rm「え?」
fu「静かなのは。」
思いがけない質問だった。
りもこんは少し考えてから首を横に振る。
rm「いいえ。落ち着きます。」
ふうはやは少しだけ目を伏せた。
そんな返事が返ってくるとは思っていなかった。
fu「……変わってるな。」
rm「よく言われます!」
二人の間に、小さな笑いが生まれる。
ほんの一瞬だけ。
それでも、ふうはやの口元はわずかに緩んでいた。
本人は気づいていない。
りもこんも気づいていない。
ただ、通り過ぎた八百屋のおばあさんだけが、二人を見て優しく笑った。
mb「兄弟かい?」
二人は同時に固まる。
fu &rm「え?」
mb「仲良しだねぇ。」
おばあさんは笑いながら店へ戻っていった。
りもこんは思わず吹き出す。
rm「あはは!兄弟って!」
ふうはやは軽くため息をついた。
fu「……ありえない。」
rm「でもちょっと面白かったですね。」
fu「……。」
返事はない。
けれど、さっきまでの重たい空気はどこかへ消えていた。
⸻
雨が弱くなり、二人は再び歩き出す。
帰り道。
りもこんはふと尋ねた。
rm「ふうはやさん。」
fu「何だ。」
rm「休日って何してるんですか?」
fu「……。」
少し間が空く。
fu「訓練。」
rm「それ以外は?」
fu「任務。」
rm「それ以外!」
ふうはやは真剣に考え込む。
fu「……ない。」
りもこんは思わず立ち止まった。
rm「えぇ!?何か趣味とか!」
fu「ない。」
rm「好きな映画!」
fu「見ない。」
rm「音楽!」
fu「聞かない。」
rm「読書!」
fu「報告書だけだ。」
rm「うそでしょ……。」
りもこんは頭を抱えた。
rm「人生もったいないですよ!」
fu「そういうものか。」
rm「そういうものです!」
ふうはやは少しだけ考える。
――もったいない。
また、その言葉だった。
最近、この新人はよくそんなことを言う。
だが、不思議と嫌ではない。
なぜだろう。
考えても答えは出なかった。
⸻
その頃。
洋館の二階。
ボスの執務室。
ボスは窓から降り続く雨を眺めていた。
机の上には、一冊の本。
題名は――
『行動心理学』
静かにページを閉じる。
そして、小さく笑った。
bs「人は面白い。」
そう呟く。
机の引き出しを開ける。
中には、何枚もの写真。
訓練中のふうはや。
廊下を歩くふうはや。
任務中のふうはや。
そして今日。
雨宿りをする、ふうはやとりもこん。
ボスはその一枚だけを取り出した。
写真の中で、りもこんが笑っている。
その隣で、ふうはやはほんの少しだけ表情を和らげていた。
ボスはその写真をじっと見つめる。
怒るでもない。
驚くでもない。
ただ、静かに口元を上げた。
bs「……なるほど。」
ライターを手に取る。
火をつける。
写真の端が、ゆっくりと黒く焦げていく。
炎が二人の姿を飲み込む。
最後まで見届けると、灰皿に落とした。
bs「記録は残さない。」
それだけ言って、立ち上がる。
窓の外では、雨がまだ止んでいなかった。
コメント
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第7話、読みました…🥀 雨宿りのシーン、ふたりの距離が知らないうちに縮まってる感じがすごく伝わってきました。りもこんの「落ち着きます」にふうはやの口元が緩む瞬間、そこで私も一気に心持ちがあたたかくなった。そのあとの八百屋のおばあちゃんまで含めて、空気がやわらかいまま進むのかと一瞬思ったんですけど、最後のボス…あの写真の描写が一気に世界を戻した感じで、背筋がゾッとしました。 あのライターと灰皿で一瞬で日常の裏側を見せてくるの、うまい…。ルミナさん好きです。