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灯依
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#オフィスラブ
ゆうクロ。
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翔太視点
ぼくは身体を売ってお金を稼いでいた。
帰る家もなく、ただ彷徨うばかりで。
毎日毎日、名前もしらないおじさんに、練習した笑顔と、練習した声で、お金を貰うために、ただ必死に。
帰り道、泣き崩れることもあったし、
泥酔して電柱に倒れることもあった。
ずーっとこうなんだって、勝手に思っていた。
そう思うしかなかった。
だって、いくら歩いても出口なんか見えなかったんだから。
ある日、すごくイケメンな客が来た日があった。
それが晴臣。
イケメンで、清潔感もあって、なんだか少し身体が火照っていくような気がした。
『1万あげるからさ、生でいい?』
今思えば、言ってることは最低だったけど、その時は、それにすごくときめいて、生も、中出しも許してしまった。
その日から、気づけば晴臣を追っていた。
気づいたら、毎日性行為をするようになって、
それがセフレって言うんだって教えてくれた。
でも、セフレって言われたとき、嬉しくなかった。
恋人同士、だと思ってたのに。
それから、同棲を始めてしばらく、毎朝わがまま可愛く晴臣を起こすのが楽しくて、毎日、晴臣の布団の上に乗って、「起きて〜!」って暴れた。
晴臣が面倒くさそうにするのも、
恋人同士っぽくて嬉しかった。
ぼく、本当は晴臣のことが好きなわけじゃない。
恋人同士になりたかっただけだ。
少しでも、普通の人間らしい生活に、憧れてただけだ。
本当は、晴臣を都合よく扱ってるって分かってる。
時々、オナホって呼ばれたり。帰ってくんなって言われたり、そういうの、ちょっとしんどかったりもしたし、
ぼくは晴臣のことなんて好きじゃないけど、晴臣もぼくのとこを好きじゃないのは、なんか違う気がした。
晴臣が僕にひどいこと言うのは、好きだからなんだよね?きっとそうだよね?
寝る前にそう考える自分が少し虚しくて、
今夜も少しだけ、眠るのに時間がかかった。
コメント
1件
うわ、この第2話……すごく痛くて苦しいですね。翔太の「普通の人間らしい生活に憧れてただけ」っていう独白にグッときました。練習した笑顔とか練習した声って表現がリアルで、どれだけ自分を偽って生きてきたのか伝わってくる。晴臣に「セフレ」って言われた時の落差、そして「恋人同士だと思ってたのに」の一文が胸に刺さります。オナホ呼ばわりとか嫌な言葉が並ぶのに離れられないのは、やっぱりどこかで「好きの裏返し」って信じたいんでしょうね……この感情の危うさ、すごく描き込まれてるなと思いました。