テラーノベル
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ep.7
目side
向「そんなことがあったんやね、、、」
「うん、」
「、、、、、、俺ね、ふっかさんのことが、好き、なんだ、」
向「!、ええやん、前に踏み出せてるやん、」
「でも、今の関係が崩れていくのが怖い、」
「もし、俺の気持ちを受け取ってもらえなかったら、?兄ちゃんみたいにいなくなっちゃったら、?」
向「、、、、」
「俺、、今度こそ立ち直れないよ、、」
「こういうふうに考えた時に思いだすのは兄ちゃんのことばっかで、、
俺が新しい関係を始めたら、兄ちゃんはもう誰の中にもいない気がして、、」
向「そんなことない、お兄さんは、めめの中にちゃんとおる。」
向「今やって苦しいかもしれんけど、お兄さんとの思い出を話してくれたやんか。」
向「めめが例えふっかさんと付き合ったとして、お兄さんとの思い出がなくなるわけやないよ、」
「じゃあ、ふっかさんに気持ちを受け取ってもらえなかったら?」
向「そん時は、、俺が慰めたるわ、笑」
「、、、そっか、笑ありがとう、」
「!っ、ごめ、ちょっとトイレ、」
向「ほーい、」
「ぅぐっ、げほっごほっ、おえ、」
「はっ、はぁはあ、ぅげほげほっ、ゔ、はぁ、っ、」
兄のことをメンバーに話したのは、康二が初めてだった。
少し、気持ちに整理がついた気がした。
「ゔっ、げほっげほ、っ、ふ、はぁあ、」
向「めめー?大丈夫なん?」
「っ、ごめ、げほっ、」
向「開けるでー、、!、大丈夫か!?」
「ごめ、ちょっと経てばっ、落ち着く、から」
向「気にせんと吐き切っちゃいなね、」
「汚い、からっ、、げほっ、」
向「だいじょぶ、だいじょぶ、、」
「っ、、ごめ、心、配かけ、て」
向「本当に大丈夫なん?」
「うん、あ、汚いし、片付けちゃうから向こう行ってて?」
向「気にせんと休んどき!うがいして座ってな!」
「でも、、」
向「いつも大変やろうから、人がいる時は休んどき、」
「、ありがとう、」
向「終わったでー、」
「ありがとう、あんなことまでやってもらっちゃってごめん、」
向「大丈夫やでー、、いつもあんな感じなん?」
「うん、いつなるか分かんなくて、」
向「大変やな、」
向「、、でも、きれいやったなぁ、あの花」
「うん、きれいだよね、俺も未だに自分の身体から出てるなんて信じられない」
向「めめも色々あって疲れたやろうし、俺帰るわ、」
「迷惑かけてごめん、ありがとう」
向「迷惑なんて思ってないで。それはメンバーもみんな一緒や。いつでも頼ってやー」
「康二がいてくれてよかった、話聞いてくれてありがとう、」
向「大したことしとらんから!またね、めめ」
「うん、気をつけて帰ってね」
ふっかさんが好きなことを、否定されなくて嬉しかった。
康二に話してよかったと、心からそう思った。
あとは、俺から想いを伝えるだけ。
もし気持ちを受け取ってもらえなかったら、その時はその時。
“当たって砕けろ”
やっと、過去に目を向けずに前進できるような気がした。
康二に兄のことを話してから初めてのメンバー仕事。
なんとなく今までの俺を知っている康二に安心感があった。
深side
めめに病気のことを話されてから2週間。
久しぶりのメンバー仕事。
あれから何度か、個々の仕事で阿部ちゃんとか翔太とかと一緒になったけど、なんとなく距離を取った。
誰かと顔を見て話せば、今まで積み上げてきたものが音を立てて崩れていってしまいそうで、恐くなった。
今日はやけにめめと康二の距離が近い。それだけで、少しぼんやりするような感覚になった。
それと同時に俺はこんなにもめめが好きなんだと、再確認した。
向「この間のロケ場所がむっちゃ景色すごくてな、写真撮ったんよ。見る?」
目「ふはっ、見てもらう前提じゃん笑、じゃあ写真見せてよ」
向「ほら、ここ!綺麗よね〜」
目「、、そうだね、なんかあったかい気持ちになる」
向「、、、ほんま!?嬉しいわぁ、やっぱ撮る人の腕がええと写真もええんやな!笑」
今だって、康二のスマホを2人で覗き込んでる。
本当なら、俺も見せろ!っていけたはずなんだけどねぇ。
今の俺には、同じ画面を見て笑い合ってる2人がちょーぜつお似合いに見えて。
俺があそこに入る隙なんかないんだよなぁ、と思ってしまう。
今だって、席を立っためめから目が離せない。何しに行くんだろ、どこに行くんだろ、
俺ってこんなに余裕なかったっけ、
佐「おい深澤、メシ行くぞ」
「…………」
佐「おい!笑」
「!、なにぃ?」
佐「メシ行くぞ」
「いつ?」
佐「今日の夜」
「突然だなぁ、俺今日はちょっとぱs」
渡「お前の名前で予約した、店」
「はぁ!?なにしてくれてんだよ、、笑」
渡「こうでもしないと、お前来ないだろ、笑」
「言ってくれればちゃんと行くけど?わら」
佐「、、最近、なんか変だよ?」
「え?」
佐「いつもヘラヘラしてんのに最近はずっと、心ここに在らずみたいな?」
渡「マジでボケたじいちゃんみたいになってるけど」
「そお?いつも通りじゃない?」
佐「いつも通りに見えないからメシ誘ってんの!」
渡「決定な、」
「、、わぁったよ」
佐「じゃ準備しといてー!」
「ほーい、俺トイレ行ってくるわ」
佐「んー」
メンバーに気づかれるほど変なことしてたのかな、
「隠してたつもりだったんだけどな、、」
佐久間や翔太に変なことを聞かれてもうまくはぐらかそう。
俺には逃げる選択肢しかないんだ
?「げほごほっ、ゔっ、、げほっ」
、、誰か吐いてる?
「大丈夫ですかー、、」
?「っ、げほっ、ごめっ、なさぃ」
?「すぐにっ、ゔ、、ごほ、でるので、」
「、、、めめ?」
直感的にめめな気がした。吐いてることにも理由がある、
目「げほっごほっ、、ふっか、さん、?」
「おん、大丈夫、?俺いるのヤだったら出てくよー、」
目「、、ヤじゃない、っ、ここに、いて、ほしいっ」
「そっか、なんか手伝えることある?」
目「ゔっ、、だい、じょぶ、」
「わぁった、俺ここにいっから、安心しろぉ?」
目「ごめんね、ふっかさん、」
「んーん、だいじょぶよ、俺水買って来んね」
ぎゅ、(手を掴む)
目「やだ、」
「子どもかよー、わら」
目「、、ふっかさん、なんかあった?」
「え?」
目「最近、ずっと遠くを見てるみたいな、そんな感じだよ」
「、だいじょーぶだよ、」
目「いつか、フラっていなくなっちゃいそうで、俺、心配なんだけど」
目「俺は、ふっかさんのこと、大好きだから、、ちゃんと自分を、大事にね」
「っ!大好きって、、勘違いして、いいの、?わら」
目「!、ごめん、そういう意味じゃないっていうか、そうっていうか、」
「そうだよな、、あー、てか勘違いとか俺が無理だわ、ごめん、」
「てか、めめには好きな人がいるもんな、」
目「え、、、」
「ごめん、何にもしてやれなくて、俺メシ誘われてた、」
「そろそろ行くわ、 じゃーね、」
目「、、ふっかさん!!」
呼び止める声は聞こえないフリをした。
勘違いとかふつーにキモいし、そもそも俺に勘違いさせて結局は好きな人と仲良くしてるのはめめの方だ。
ここで立ち止まったら、この汚い感情をそのままめめにぶつけちゃいそうだった。
めめと隣に並んで歩ける日なんて、俺には来ないんだ。
♡×350
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